八重山旅行記② − 石垣島びゅんびゅんドライブ編

8月最後の週に沖縄・八重山地方を旅行してきました。その2日目・3日目の記録です。

1日目の記録はこちら。

八重山旅行記① − 鳩間島グルクン味わい編 | Fragments

 

2日目

鳩間島の宿。

朝、起きると、風がかなり強くなっています。やはり台風が近づいている様子。

しかし鳩間10時45分発の1便は無事出航するとのこと。

(素泊まりなのに)朝食におにぎりと漬け物をありがたくいただき、おじい・おばあに挨拶をして、鳩間港のターミナルへ。

石垣へ戻る船は、行きに比べるとかなりの縦揺れ。それでも無事石垣へ戻り、離島ターミナルで船の運航予定を見ると、夕方以降の便は軒並み欠航になっています。

当初の予定だった波照間島へは行けなくなったので、メインストリートにあるA&W(ファストフードレストラン)に入って一人作戦会議をすることに。

前回、石垣島に来たのは15年前。メインストリート(やいま大通り)の様子はずいぶん変わってしまったものの、このA&Wは15年前にも入った記憶があります。

検討の結果、レンタカーを借りて、石垣島をぐるっと回ってみることに。本来なら最終日にやろうと思っていたのですが、前倒しすることにしました。

さらに明日、台風で宿に閉じ込められた場合に備えて本を買い込んでおくことに。

15年前の記憶を頼りにして、たしかあのあたりに書店があったはずと思い、その場所へ向かったものの書店の看板はなし。記憶違いなのか、書店がなくなったのか、、、どちらも可能性がありそうです。

それでもぶらぶらと歩いていると、ゆいロードというモールの中に「タウンパルやまだ」という書店を発見。さっそく中に入ってみました。

余談ながら沖縄旅行の楽しみの一つに書店巡りがあります。東京の書店と何が違うの?と思われるかもしれませんが、沖縄の書店には、たとえ小さくても必ず沖縄本のコーナーがあるのです。

「沖縄に関する本」はもちろん東京の書店でも買うことができますが、「沖縄の出版社が出している本」は東京の書店ではあまり見かけることがありません。

そんな珍しい(と言ったら沖縄の人に怒られるか?)沖縄本のコーナーを見て回るのは、沖縄旅行の楽しみの一つです。

今回訪れた「タウンパルやまだ」の沖縄本コーナーもなかなかの充実ぶり。じっくりと吟味した結果、

『那覇の市場で古本屋(宇田智子著、ボーダーインク)』
『琉球諸語の復興(沖縄大学地域研究所編、芙蓉書房出版)』

以上の2冊を購入。荷物はやや重くなりますが、こればかりは仕方ありません。

その後、近くのレンタカー屋さんに入って聞いてみると、運良くマーチが空いていました。

台風が近づいているので、18時には車を戻してほしいとのこと。現在の時刻は13時半。石垣島一周の所要時間は3時間程度ということなので、何とかなりそうです。

簡単な説明を聞いてさっそく出発。時計回りに島を回ることにしました。


大きな地図で見る

最初は冷房を効かせていたものの、思い立って窓を開けてみると、海風が吹き込んで来て最高の気持ちよさ。これぞ南国のドライブ!という感じです。

1時間ほど車を走らせ、景勝地の川平湾で休憩することに。カビラガーデンというお店で、遅い昼食にソーキそばをいただき、それから歩いて湾に下りてみました。

石垣でも指折りの景勝地というだけあって、すばらしい海の色。

しばらくぼーっとしてから再出発。島の北部を快調に飛ばし、最北端の平久保崎灯台を目指します。4時前に灯台に到着。ものすごい風が吹いています。

幸い雨は降っていないものの、いよいよ台風が近づいてきた様子。

しばらく周囲の風景を楽しんでから一路南下。石垣新空港、白保を通り、市街地を目指します。予定通り17時半には車を戻すことができました。

今晩の宿にチェックインし、荷物を解いてから夕食へ。

明日は確実に離島への船が出ないので、どうしようかと思案。結果、休息日とすることにしました。

そもそも休暇で石垣に来ているのだから、1日くらい何もしない日があってもよいでしょう。本でも読みながら、のんびり過ごすことにします。

 

3日目

9時過ぎに起きると、風は強いものの雨は降っていません。

ニュースを見ると、暴風域はもう島を通り過ぎてしまい、現在の風は吹き返しのようです。

とはいえ、やはり船は出ないので、予定通り本日は休息日とし、午前中は昨日購入した本を読んで過ごすことにしました。

13時頃に市街地へ出て昼食。しばらく土産物店などをのぞいてから、島の市立図書館へ行ってみることにしました。

離島ターミナルから、5分ほど歩くと、赤瓦の立派な図書館が見えてきました。

 

図書館の前にはこんなモニュメントも。

図書館に入ってみると、目の前に沖縄本のコーナーがあります。

ぐるっと中をまわってみると、それほど大きくはないものの、読書スペースの充実した素晴らしい図書館だということがすぐにわかりました。

学習机と椅子の自習室あり、リラックスチェアの読書スペースあり、そして畳敷きの読書スペースまであります。

本を読むためのスペースが広く取られていて、地元の人がたくさん利用していました。

本棚を物色した結果、カベルナリア吉田さんの『沖縄・奄美の小さな島々』という本をリラックスチェアで読むことに。

偶然、昨日訪れた鳩間島の里親制度の話が出ていました。島の学校を存続させるため、全国から里子を募り、島民が里親となって面倒を見るというこの制度。さまざまな理由を持った子どもたちが集まってきますが、当然島に馴染める子どもばかりではありません。

観光でのほほんと島を訪れるだけではわからない、島の葛藤の歴史を垣間見ることができました。

図書館で2時間ほど過ごした後は、おとなしく宿へ戻り、台風が過ぎ去るのを待つことにします。果たして明日は船が出るでしょうか?

 

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