フィンランド映画祭2013で『ミス・ジーンズ・フィンランド』を観てきました。

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フィンランド映画祭2013が始まっています。

フィンランド映画祭

当初はオープニング作品の『旅人は夢を奏でる』を見ようと思い、オンラインでチケットを購入しました。

しかしその時点では作品を選ぶことができなかったので、これは共通のチケットなのかな?などと思い、そのままにしていたら、ツイッターでオープニングは満席になりましたとのニュースが!

??

どうも「購入→座席予約→発券」という流れになっていたようなのですが、購入で終わってしまい、座席予約をしていなかったという大失態。

あらら。

まあ『旅人は夢を奏でる』はそのうち一般公開もあるからいいか、と気持ちを切り替え、16:00からの『ミス・ジーンズ・フィンランド』を観ることにしました。

会場の「TOHOシネマズ 六本木ヒルズ」に着くと、ものすごい人・人・人! 人ごみをかき分け、チケットを発券するだけでも一苦労。

そして何とかたどり着いた会場は80席くらいの小さなスクリーン。

さきほどの大群衆はフィンランド映画祭を見にきた人ではなかったんですね。まあそれはそうですか。

映画自体は大変おもしろく、あっという間の90分でした。

最初のうちはフィンランド語をどのくらい聞き取れるかなと思って一語一句をよく聞いていたのですが、いつの間にかストーリーに引き込まれてしまいました。

あらすじは映画祭のホームページから引用しておきます。

ミス・ジーンズ・フィンランド
原題:Miss Farkku-Suomi 
英題:Miss Blue Jeans

パンクやロックの波がオウル市郊外の小さな町にも押し寄せてきた1977年。17歳の高校生ヴァルデは、ルー・リード率いる“ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド”、パティ・スミス、“ニューヨーク・ドールズ”、キャプテン・ビーフハートやデヴィッド・ボウイらの影響を受け、ロックバンドを結成し有名になることを夢見ていた。その一方で、ポップミュージック雑誌主催のミス・コンテストに選ばれるような学校一の美女ピケに片思いをしていた。彼女の気を引くために、ヴァルデはバンドを結成し、さえない男からの脱却を図る。しかしヴァルデが思うようにコトは進まず…。

なお一番印象に残ったのは「音楽で自己実現するために突き進む主人公の行動力がすごい!」という点。

もっとも音楽を始めるきっかけとなったガールフレンドとの関係はなかなか進展させることができないので、そのギャップがまたせつないのですが。

さて、ストーリーと同じくらい印象に残ったのが劇中の音楽。

主人公の高校生ヴァルデがロック・フェスで最初に歌う Miss Farkku-Suomi という曲がかっこいいのです。

上映終了後のマッティ・キンヌネン監督によるティーチ・インによると、この映画の原作小説を書いたのはカウコ・ロユフカさんというロック・ミュージシャンで、さきほどの Miss Farkku-Suomi は、このロユフカさんの曲なのだそうです。

オリジナルが聞いてみたいなと思い、Youtube で探してみたらすぐに見つかりました。

ちょっと70年代のパンクロック風(?)でしょうか。ずいぶん迫力があります。

もう一つティーチインで明かされてびっくりしたのは、役者さんがすべて素人であるということ。

観ている間はそんなことは全く感じませんでした。みな役にぴたりとはまっていたように思います。

さてフィンランド語の聞き取りの方はというと、挨拶と数字くらいは何とか聞き取れたかなという感じ。

でも、フィンランド語の響きを聞いているだけで、何だか幸福な気分になることができました。いつの日か、バリバリ映画を観たり、本を読んだりできるようになりたいものです。