フィンランド語学習記 vol.117 − 味覚の名前

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フィンランド語教室のテキストにこんな例文が出てきました。
Tämä viini on makeaa.(このワインは甘い。)
*viini(ワイン)、makea(甘い)
*viini(ワイン)、makea(甘い)
フィンランド語で「甘い」は makea(マケア)。ワインの甘みにも、チョコレートの甘みにも使える単語です。
さきほどの例文では、主語の viini が数えられない名詞(不加算名詞)なので、語尾に[-a]が付いて makeaa と分格の形になっています。
[主格]makea
[分格]makeaa
[分格]makeaa
今回はついでに他の味覚を表す単語についても調べてみました。
フィン | 英 | 日 | |
---|---|---|---|
1 | hapan | sour | 酸っぱい |
2 | katkera | bitter | 苦い |
3 | makea | sweet | 甘い |
4 | maku | taste | 味 |
5 | mausteinen | spicy | 辛い |
6 | suolainen | salty | しょっぱい |
6)フィンランド語で「塩」は suola(スオラ)。
フィンランド語も、英語も、塩を使って味覚を表します。もちろん日本語でも「塩辛い」と言うこともできますが、日常語としては「しょっぱい」の方が一般的でしょうか。
味覚と言えば、あのサルミアッキの味は何と形容したらよいのだろう?と気になったので、Wikipedia の salmiakki のページをのぞいてみたら、こんな文がのっていました。
Maultaan salmiakki on samaan aikaan sekä makea että suolainen.
*sekä A että B(AもBも)
*sekä A että B(AもBも)
細かいところはわからないものの、おそらく甘くてしょっぱいと言っているのだと思います。
たしかに甘くてしょっぱいことは認めますが、それだけではない複雑な味ですよね。
そう考えると味覚の表現というのは、実に難しいものだと思います。
日本語ですらあの味は何と形容してよいのかわかりません。上手く形容できないなら、いっそそのための単語を作ってしまうというのはどうでしょう? salmiakkinen?