ピンクという光は存在しない??

Rainbow

虹の色数というのは、日本や英語圏では「赤、橙、黄、緑、青、藍、紫」の七色とされることが多いようです。

red
orange
yellow
green
blue
indigo
violet


ただし実際の虹というのは、色の連続体であり、客観的に「ここまでは赤、ここからは橙」というような区分ができる訳ではありません。

その意味では、虹の色数というのは「単にそのように決めた」ということに過ぎないのです。

しかし不思議なのは、このスペクトラムをじっと見ていても、ピンクだけはどこにも見つからないということ。

そんな疑問に答えて、手書きのイラストアニメーションによる1〜2分の科学入門動画「minutephysics」が、ピンクという光は自然界に存在しないというトピックを扱っています。

これによると、スペクトラムの端にある赤と青(七色では紫)を、脳が一つの色として処理するためにピンクに見えるのだとか。

またピンクというのは、白色光(=各波長の光が混合している光)から緑を抜いたときに見える色なのだそうです。

Pink is just the absence of green in white light, that’s why you can’t find pink in a rainbow (or moonbow) or actual color wheels.

(ピンクというのは、白色光において単に緑のない状態を指す。それが虹(月虹)や実際の色相環においてピンクを見つけられない理由である。)

Wikipedia「pink」より

色相環というのは、次の図のように色の移り変わり(色相)を円形に表したもの。

13122102

By MaxPower at en.wikipedia [GFDL or CC-BY-SA-3.0], from Wikimedia Commons

しかしこのうち赤から反時計回りに紫までは虹の中に見ることができますが、赤と紫の間にあるピンクだけはどうしても見ることができません。

不思議なこともあるものですねー。