フィンランド語学習記 vol.130 − コーヒーを一杯

photo credit: Kuba Bożanowski via photopin cc

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フィンランド語教室51週目のレポート前編です。

今年の教室もいよいよ最終回となりました。早いものです!

一年前にはどんなことをやっていたのかな?と思い、過去ログを探してみるとこんなことをやっていました。

[参考]フィンランド語学習記 vol.18 − わかることとできること | Fragments

ちょうど格変化を習い始めたところだったんですね。一応、あのころに比べると進歩はしているのだろうと自分を納得させておきます。

さて、今回の授業ではまず目的語のつくり方を復習。

その後、テキストのスキットを読んでいきます。その一行目にはこんな文が。

Saanko kupin kahvia.(コーヒーを一杯いただけますか。)
*kuppi(カップ)、kahvi(コーヒー)

saanko は「得る」という意味の動詞 saada の一人称単数形 saan に疑問の接尾辞[ -ko]が付いた形。

単数 複数
一人称 saan saamme
二人称 saat saatte
三人称 saa saavat


Saanko〜で「〜をいただけますか」という表現になります。

問題はその後のコーヒーの形。

フィンランド語では、目的語が数えられない名詞のときは分格の形になるというルールがあります。

[主格]kahvi
[分格]kahvia

しかしそんなコーヒーもカップに注げば「一杯、二杯」と数えることができます。

目的語が数えられる名詞のとき(かつ全体を指すとき)には対格の形になるというルールがありました。

[主格]kuppi
[対格]kupin

ここでもう一度、フィンランド語の目的語の格をまとめておきましょう。

数えられる名詞
(可算名詞)
数えられない名詞
(不可算名詞)
全体 対格 分格
部分 分格


コーヒーは数えられない名詞なので分格。

カップは数えられる名詞であり、全体を指している(カップの一部分を指している訳ではない)ので対格を用います。

ただし2以上の基数詞と結びつく場合は、分格の形になるので注意が必要。

Saanko 2 kuppia kahvia.(コーヒーを二杯いただけますか。)
[主格]kuppi
[分格]kuppia

カップが二つなら複数対格(kupit)を用いればよいのでは?と思うのですが、なぜかそうはなりません。

これはなかなか複雑なルールですねー。

ただ単にコーヒーを頼みたいだけなんですけどね。。。