フィンランド語学習記 vol.152 − 進行形/部分目的語

Clover, South Carolina, USA --- Flashing Lights and Sign on School Bus --- Image by © Royalty-Free/Corbis

フィンランド語教室55週目のレポート。

この日は新しい内容をたくさん習いました。

その中の一つが進行形。

ただし進行形とは言っても、英語とはずいぶん作り方が異なります。例えば、こんな文。

Maija odottaa bussia.(マイヤはバスを待っています。)

ここでは動詞 odottaa は三人称単数の形そのまま。

単数 複数
一人称 odotan odotamme
二人称 odotat odotatte
三人称 odottaa odottavat

 
それではどこで進行形(〜している)の意味を表しているのかと言えば、目的語の部分。

[単数主格]bussi(バスは)
[単数対格]bussin(バスの全体を)
[単数分格]bussia(バスの一部分を)←進行形を表す

これまで分格というのは「全体」に対する「部分」を表しているという風に理解していたのですが、ここでは分格を用いることによって動作が進行中(未完了)であることを表すのだとか。

すなわち「バスを待つ」という行為の全体が完了していないので、全体を表す対格(bussin)ではなく、一部分を表す分格(bussia)を使うのだそうです。

何だか不思議な仕組み。

なお英語の場合は、まっさらな現在形を使うと「普段は〜する」という習慣の意味になります。

[進行形]Maija is waiting for the bus.(マイヤはバスを待っている。)
[現在形]Maija waits for the bus.(マイヤは[普段は]バスを待つ。)

下の文を使うとしたら「マイヤは普段はバスを待つんだけどね。。。今日は待たずに行っちゃったね。」というような場合でしょうか。(あまりないか)

フィンランド語ではこのあたりをどう表すのか、やや気になります。

例えば「犬というのは一般的に飼い主の帰りを待つものだ。」みたいな文を書くときも「飼い主」は分格でよいのでしょうか?

とはいえ「待つ」を使う文の大半は、今まさに待っているということだと思うので、とりあえずは「odottaa+分格」の形を覚えておきたいと思います。