感情を定義する − happy

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昨日のエントリーの続き。

感情を定義する − 喜怒哀楽 | Fragments

ある日、火星人がやってきて、あなたにこう尋ねたとします。

happy というのは、いったいどのような感情なのでしょう?

何と答えたらよいでしょう?

ぱっと思い付いたのは、happy というのは静かに「満たされていること」であるというもの。

あるいは「心配ごとがないこと」のように否定形を使って、定義する人もいるかもしれません。

happy という単語から連想するイメージは人それぞれだと思いますが、それをきちんと言葉で表すのは思いのほか難しいもの。

このようなありふれた単語の語義を考えるときに便利なのが英英辞典。

きのうのエントリーでも紹介した『OALD』による happy の語義をもう少し詳しく見てみましょう。

happy

【FEELING/GIVING PLEASURE】

1. feeling or showing pleasure; pleased

2. giving or causing pleasure

【AT CELEBRATION】

3. if you wish sb a Happy Birthday, Happy New Year, etc. you mean that you hope they have a pleasant celebration

【SATISFIED】

4. satisfied that sth is good or right; not anxious

【WILLING】

5. willing or pleased to do sth

【LUCKY】

6. lucky; successful

【SUITABLE】

7. (formal)(of words, ideas or behaviour)suitable and appropriate for a particular situation

『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』

こうしてみると happy というのはまず「嬉しいこと」であり、「楽しいこと」である。

そして「満たされていること」であり、「何かを快くやること」であり、「幸運なこと」であり、「適切なこと」でもある。

しかしこれだけ言葉を尽くしてもなお定義と定義の合間にこぼれ落ちてしまう何かがあるような気がします。

happy というのは単にこれらの要素の羅列・集合ではないのだと。

それはことばの不思議の一つなのだと思います。