フィンランド語学習記 vol.178 − 書店から地図を買う

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Pekka on Suomesta.(ペッカはフィンランドから来ています。)
*Suomi(フィンランド)

Suomesta の語末に付いている[-sta]は、「〜から」を意味する格語尾。

[主格]Suomi(フィンランド)
[出格]Suomesta(フィンランドから)

しかしこの出格の形は、思いがけないところで登場してくることもあります。

例えば、先日のフィンランド語教室で読んだスキットには、次のような文が出てきました。

Mistä minä voin ostaa Suomen kartan?(フィンランドの地図はどこで買うことができますか?)
Kirjakaupassa tietenkin.(もちろん書店で。)
*voida(できる)、ostaa(買う)、kartta(地図)

これらの文をよく見ると、冒頭の単語がそれぞれ出格の形になっています。

[内格]missä(どこで)
[出格]mistä(どこから)
[内格]kirjakaupassa(書店で)
[出格]kirjakaupasta(書店から)

日本語だと、本は「書店で」買うため、内格[-ssA]を使いたくなります。

しかしフィンランド語では、本は「書店から」買うということで、出格[-stA]を用いるのだとか。

よってさきほどの会話も逐語訳をすれば「どこから買うことができますか?」「書店から」という形になっています。

「書店から」買うというのは、論理的に考えれば何らおかしな表現ではないのですが、とっさに出てくるのはやはり「書店で」の方。

このあたりは徐々にインプットを増やして、慣れていくしかないのでしょう。

ただこういった細かな表現の違いを味わうことも、語学の楽しみの一つなのかなと思います。