フィンランド語学習記 vol.2 −「Euro Talk」を使ってみる

さてフィンランド語を学んでみよう!と思い立ったものの、基礎知識はゼロ。入門書の一冊でも買ってくるという手はありますが、まずはより手軽なところからとりかかることに。

手持ちの iPod touch から「Euro Talk」というアプリを850円で購入しました。

以前、同じシリーズのフランス語のアプリを試したことがあり、なかなかよくできているなあと思っていたので、この機会にフィンランド語のものも使ってみることに。

このソフトは日常よく使う単語を、以下の9つのカテゴリーに分けて、無理なく覚えられるように工夫がされています。

例えば「基本単語」のカテゴリーを選び、その中の「電話」という日本語をタップすると、電話のイラストとフィンランド語のスペルを見ながら、発音が聞けるという仕組み。

電話は puhelin なのですね。

また3種類のゲームを通して、記憶の定着度を測ることもできます。

こちらは読み上げられた単語を4つの絵から選択するゲーム。

余談になりますが、この Euro Talk シリーズはずいぶんマイナーな言語までカバーしており、フィンランド北部で話されているサーミ語なんてものまで存在しています。
(どれくらいダウンロードされたのか知りたいですね。)

ざっと見ただけでも全部で100言語以上あるので、気軽に少数言語に触れてみたい人には、おすすめのアプリです。

さっそく日常の挨拶などを聞いてみましょう。

Hyvää huomenta.(おはよう)
Hyvää päivää.(こんにちは)
Hyvää iltaa.(こんばんは)

おお〜、これは全然聞いたことない(当たり前か)。

そして様々な単語を聞いているうち、これはなかなか一筋縄ではいかないぞ、ということがわかってきました。

フランス語などのヨーロッパ言語をかじったことがある人は覚えがあると思いますが、それらの言語には英語を連想させる単語がかなりの量含まれています。しかしこのフィンランド語には、それがどうも少ないのです。

luottokortti(クレジットカード)

この手の単語はもう少し万国共通っぽくならないものでしょうか。

ちなみにフランス語では、une carte de credit。これなら何となくわかるのですが。

ちょっと目先を変えて、数を数えてみましょう。

yksi(1)
kaksi(2)
kolme(3)

最初の1からして、やや固い感じの綴りに見えてきました。

しかし、そもそも「いち」という音と文字が「1」と結びついているのは単なる偶然であって、「1」は「わん」でも「あん」でも「ゆくし」でも「がらがらどん」でもよい訳です。

とはいえ、すべてがこのように恣意的で、日本語や英語の知識が全く動員できない言語の体系を身に付けるということになると、とんでもなく骨の折れる作業になりそうです。まさに言語の恣意性、ルール無用の世界。

しかしよく見ていると、こんな単語もありました。

Kahvi(コーヒー)
Auto(車)

こういうのがたまに出てくると、なんだかほっとします。まあ人間そんなものでしょう。

そんなこんなで、日常単語をどんどんどんどん聞いていきます。完璧に覚えるというよりは、今後どこかで聞いたときに「あ、この単語聞いたことがあるな」というくらいの記憶を作れれば合格ということで。

ずいぶん甘い基準なのですが、最初からあまり追い込むのは禁物。のんびりとやっていくことにします。