Go West − 西の果てには何がある?

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アメリカの西部開拓時代。

人々は新しい世界を求めて西へ西へと移動しました。

西の果てには何があったのでしょう?

go west

1 西[西部]へ行く;<太陽が>西に沈む

2(主に英略式古)[おどけて]<人が>死ぬ <dieの婉曲表現>・・・

『ジーニアス英和大辞典』

英語の go west は「死ぬ」の婉曲表現。

なぜ西へ行くことが死につながるのでしょう?

一つにはもちろん「太陽が沈む方角」が、人生の終焉を連想させるのでしょう。

これは英語に限ったことではなく、仏教の西方極楽浄土もまた西の彼方に存在します。

他には次のような語源説もあるようです。

go west

19c. British idiom for “die, be killed” (popularized during World War I), “probably from thieves’ slang, wherein to go west meant to go to Tyburn, hence to be hanged, though the phrase has indubitably been influenced by the setting of the sun in the west.”

『Online Etymology Dictionary』

「西へ行く=死ぬ」というのは泥棒のスラングで、19世紀当時、公開の絞首台があることで有名だったイギリスのタイバーン(Tyburn)という村へ行くということを意味していたのだとか。

一方、ギリシア神話では、西の果てには女神が住んでいるとされています。

Hesperian

1(詩)西方の、西国の(Western)

2(ギリシア神話)ヘスペリデス(Hesperides)の

『ジーニアス英和大辞典』

ヘスペリデス(Hesperides)というのはギリシア神話の女神の名前。

一人ではなく、複数の女神を指しています。

彼女たちは世界の西の果てに住み、みな日没に関係する名前を持っているのだとか。

  • aigle(アイグレ)「輝き」
  • erytheis(エリュテイス)「紅」
  • hespere(ヘスペレ)「黄昏」

*女神の人数に関しては諸説あり。

そんな西の果てなら、思い切って目指してみるのも悪くないかもしれません。