フィンランド語学習記 vol.211 − 筆まめと筆無精

14072301

フィンランド語教室73週目のレポート。

この日はいわゆる「第3不定詞入格」の新しい使い方を習いました。

第3不定詞入格というのは、もともと「〜しに、〜するために」という意味を表す形。

Liisa menee kirjastoon lukemaan kirjaa.(リーサは図書館へ本を読みに行く。)
*mennä(行く)、kirjasto(図書館)、lukea(読む)、kirja(本)

第3不定詞入格は語尾に[-mAAn]を付けて作ります。

[辞書形]lukea(読む)
[第3不定詞入格]lukemaan(読みに、読むために)
ここまでは以前に習った内容。一方、今回新しく習ったのは次のような文。

Sinä olet ahkera kirjoittamaan.
*sinä(あなたは)、ahkera(熱心な)、kirjoittaa(書く)

形容詞 ahkera の後に、動詞 kirjoittaa が第3不定詞入格の形でつながっています。

[辞書形]kirjoittaa(書く)
[第3不定詞入格]kirjoittamaan(??)

この文では kirjoittamaan の部分を「書きに、書くために」と訳すことができません。

このような「形容詞+第3不定詞入格」の構文においては「◯◯するのが△△だ」と訳せば、上手く行くようです。

すなわち、この場合は「書くことに熱心だ=筆まめだ」という意味に。

それでは次の文はどうでしょう?

Hän on laiska kirjoittamaan.
*hän(彼/彼女は)、laiska(怠惰な)

これはさきほどの逆。「書くことに怠惰だ=筆無精だ」ということになります。

始めはちょっと変わった形の文だなと思いましたが、考えてみると英語の「It…to…」構文に似ていなくもありません。

きちんと使いこなせるようになったら、また一歩表現の幅が広がるように思います。