フィンランド語学習記 vol.215 − 野菜の名前
この頃、野菜不足の日々が続いています。
野菜ジュースなんか飲んでいるようじゃダメだと思いますが、お手軽なのでついつい飲んでしまいます。
そんな「野菜」はフィンランド語で vihannes(ヴィハンネス)。
今回は日本の野菜売り場でもよく見かける野菜の名前を集めてみました。
フィン | 英 | 日 | |
---|---|---|---|
1 | herne | green pea | グリーンピース |
2 | kaali | cabbage | キャベツ |
3 | kurkku | cucumber | きゅうり |
4 | peruna | potato | じゃがいも |
5 | porkkana | carrot | にんじん |
6 | sipuli | onion | たまねぎ |
7 | tomaatti | tomato | トマト |
3)フィンランド語で「きゅうり」は kurkku(クルック)。
フィンランド語の kurkku も、英語の cucumber も、確かにきゅうりっぽい音だなあという印象。
じゃあ、きゅうりっぽくない音ってどんなの?と言われたらなかなか思い付かないのですが。
4、5、6)フィンランド語で「じゃがいも」は peruna(ペルナ)、「にんじん」は porkkana(ポルッカナ)、「たまねぎ」は sipuli(スィプリ)。
ベーシックカレーには欠かせない3種の神器。どれもちょっと楽しげな音を持っていますね。
この他、夏によく食べる野菜と言えばゴーヤー。
フィンランド語で「ゴーヤー」は何と言うのか調べてみると Wikipedia に karvaskurkku(カルヴァスクルック)という項目を発見。
karvas は「苦い」という意味なので、さきほどの kurkku と合わせて karvaskurkku は「苦いきゅうり」という意味。「ゴーヤー=にがうり」なので、これは納得でしょう。
以上、今回はフィンランド語の野菜の名前を集めてみました。
もしこれ以外にフィンランド特産のおいしい野菜があるなら、訪れたときにはぜひ食べてみたいものです。
8月 06, 2014 @ 11:14:12
kurkkuにはキュウリの他に「喉」という意味があります。
私がまだフィンランドに行ったばかりの頃,なぜキュウリと喉が同じkurkkuかと聞いた時,顎を持ち上げてキュウリのピクルスを喉にあてがって「ほら,ネ」と教えられた場面を思い出します。
辞書によれば,
①(解剖)咽喉 ②排気管などの狭くなった部分 ③首の前部外側 ④cucurbita属(カボチャ属) ⑤(比喩)心臓が喉から出そうでびっくりした。怒鳴ったり泣きわめくことHuutaa kurkku suorana.
とあり,喉が第1義にあります。
8月 10, 2014 @ 00:43:16
Jussiさん
情報ありがとうございます。なるほど、kurkku の第一義は「喉」なんですね。
だとするとフィンランドの人にとっては、キュウリのことを「喉」と呼んでいる感覚なんでしょうか。言われてみれば喉とキュウリは似ているかもしれませんが、ちょっと突飛な発想のような気も。ある意味、想像力の賜物ですよね。おもしろいです。
8月 12, 2014 @ 13:19:01
中途半端でしたので再度kurkkuの語源を以下のサイトで調べてみました。
http://www.kysy.fi/kysymys/mika-suomen-kielen-sanan-kurkku-etymologia
これによると,
「喉」の方は,ゲルマン古語からの借用語という説とバルトフィン語族(イングリア語,ヴォート語のkurkkuから,またヴェプス語,エストニア語,リヴォニア語のkurk)からの借用語だということが分かりました。
一方,「キュウリ」の方は,ギリシャ,スラブ,ザクセン(Gurke)経由でスウェーデン語のgurka(古くはagurka または augurka)からの借用語だという説です。
これを見ると別の言葉が2方向から入って来て,それがたまたま同じ綴り,発音となったものということでしょうか。少しすっきりしました。
8月 13, 2014 @ 00:37:26
Jussiさん
追記ありがとうございます。別々の言語から入ってきた「喉」と「キュウリ」がたまたま同じ綴りになったということなんですね。それはそれでおもしろいです。
それにしてもこの図書館のホームページはよいですね。(全然読み解けるレベルではないので、Google翻訳で英訳して読んでみました。) 引用されていた「Nykysuomen etymologinen sanakirja」という本がほしくなりました。