人一倍、頑張っているあなたへ
勉強や仕事で人一倍、頑張っているのになかなか結果が出ない、報われない。
そんな嘆きをお持ちの方もいるかもしれません。
でもよく考えてみると、人一倍、頑張っているのでは人と同じ。人二倍、頑張らなくては他人に差を付けられないのでは?と気付いたあなたは(成功するかどうかはさておき)言語感覚が鋭いと思います。。。
そもそも人一倍ってどんな意味なんでしょうか?
ひといちばい【人一倍】
その人の熱心さやなまけぶりなどが普通の人の二倍であること。
『新明解国語辞典 第七版』
熱心さだけでなく、なまけぶりも二倍になってしまうんですね!
いやそれはさておき、人一倍なのに、普通の人の二倍とはどういうことでしょうか?
倍(ばい)は、数学上の概念であるが、その定義は東洋数学と西洋数学では異なっている。
(中略)
日本では、江戸時代以前においては東洋数学の定義が用いられてきた(例えば、「一倍」とは今日で言うところの2倍に該当する。また同じく「半倍」とは、今日で言うところの1.5倍に該当する)が、近代以後に西洋数字が用いられるようになるとその意味合いも変化して、今日のように乗法を指すようになった。
Wikipedia「倍」より
「二倍」や「三倍」という表現に慣れている現代の私たちは「倍」という文字から乗法の「×」を連想してしまいます。
しかし東洋数学においては、もともと「倍」単独で「×2」の意味を持っていたということのよう。
ただし現在でも「倍返しだ!」のように倍を単独で使ったときには二倍の意味になる訳なので、人一倍の「一倍」という表現だけが宙に浮いてしまった感じでしょうか。
いずれにしても、人の二倍も頑張るというのはなかなか難しいもの。とりあえず人の1.2倍くらい(昔の言い方だと五分の一倍?)から始めてみるのはどうでしょう?