フィンランド旅行記④ − ヘルシンキのんびり観光編
9月1日から六日間フィンランドを旅行してきました。その4日目の記録です。
フィンランド旅行記① − はるばる森と湖の国へ | Fragments
フィンランド旅行記② − ヘルシンキどたばた観光編 | Fragments
フィンランド旅行記③ − 中世の街タリンへ | Fragments
この日はタリンのホテルで起床。
午前10時発の高速船でヘルシンキへ戻ります。
昨日の反省を踏まえ、船酔い防止戦略を考えなければなりません!
まずは朝食を腹八分目に。おいしそうな魚料理もあったのですが、野菜・果物を中心にして、お腹を軽くしておきます。
身支度を整えてホテルを出発。
昨日は気付かなかったのですが、ホテルの脇に Spa という看板が出ている建物が。
エストニアにおける Spa の定義が気になりますね。
しかし時間もないので、Spa を横目に一路フェリーターミナルへ。
旧市街を一歩出ると、タリンにもヘルシンキと同じようなトラムが走っています。
トラムの乗り方も覚えないうちに、その街を離れるというのは何だか心残り。
というのも、トラムやバスに自由に乗れるようになって初めてその街では一人前というような感覚があるのです。
タリンでは一人前になる前に街を離れることになりました。
再びこの街を訪れることはあるのでしょうか?
そんな感傷的な気分に浸りながら、タリンの街を後にしました。
今回は20分ほど前にフェリーターミナルへ到着。そそくさと乗り込み、フェリーは定刻に出発。
今日は船酔い防止のため、最初から横になっていくことにしました。昨日のように気持ち悪くなってから横になっても、大体手遅れなんですよね。
そのおかげか帰りは全く船酔いせず、無事にヘルシンキに戻ることができました。心なしか帰りの方が揺れも穏やかだったような気がします。
さてヘルシンキのフェリーターミナルに到着したものの、この後は全くのノープラン。
考えた結果、せっかく海沿いにいるので、そのままカイヴォプイスト公園(Kaivopuisto)という海沿いの公園まで行ってみることにしました。
天気は快晴。暑すぎず、寒すぎず、理想的な散歩日和です。
公園のメインストリートを海の方へ向かって歩いて行くと、やがて海沿いにカフェが見えてきました。
映画『かもめ食堂』のロケにも使われたというカフェ・ウルスラ(Cafe Ursula)というお店です。
映画を観た方は、主人公の3人が海沿いのカフェでビールを飲むというシーンがあったのを覚えているでしょうか?
ちょうどお昼時だったので、ここでお昼をいただくことに。
シナモンロールとジャムパン(何か名前があるのかもしれませんが、とにかくジャムがたっぷりのパン)、それから豆のスープとコーヒー。
旅行4日目にして、初めてフィンランドらしい食事にありついたのかなという気がします。
豆のスープ(hernekeitto)がおいしくて、おかわりしてしまいました。
思い思いの時間を過ごす、地元の人たち。
今日はもうのんびりデーということにして、食後はしばらく公園でぼーっとして過ごすことにしました。
何もせずただ海を眺めている人。写生をしている人。昼下がりの穏やかなひとコマ。
公園周辺の地区は高級住宅街といった趣ですね。
ほどよい時間になってきたので今晩宿泊する Glo Hotel Art に向かいます。街の方向感覚やトラムの乗り方も覚えたので、迷うことなく15時頃にチェックイン。
お城のような面白い外観。
しかし内装は黒を基調としたシックな感じ。
荷物を解いてから、比較的近くにあるテンペリアウキオ教会(Temppeliaukion kirkko)へ行ってみることにしました。
テンペリアウキオ教会は岩をくりぬいて作ったという、独特の形状を持った教会。
観光名所でもあるので、たくさんの観光客が訪れていました。
それでも一歩、教会の中に足を踏み入れると、実に荘厳な雰囲気。
スピーカーから静かな音楽が流れていて、夢の世界に迷い込んだかのよう。
すぐに帰ってしまうのが惜しいので、しばらく本を読んだりして時間を過ごしました。
それから中心街に戻り、2日目に行ったアカデミア書店の向かいにあるもう一つの書店 Suomalainen Kirjakauppa に入ってみました。
アカデミア書店の方が大きいので、あまり期待はしておらず、念のためにチェックというくらいの気持ちで入ったのですが、よい意味で期待を裏切られました。
書店のサイズ自体はたしかにそれほど大きくはないのですが、特に語学関係の書籍や教科書の類はとても充実しています。
面白かったのは、フィンランド語で書かれた日本語の入門書。
「服」のページでは、イラスト付きで nekutai とか kutsushita なんていう単語が紹介されていて、これを一つ一つ覚えようとしているフィンランドの人を想像すると何だか微笑ましくなってしまいます。
もう一つ面白かったのは、シリーズものになっている歴史の教科書。
パラパラとめくっていると「日本」についての章を見つけました。(細かい内容はわからないのですが、写真がたくさん使われているので、一応それとわかります。)
ただし現代日本の紹介では、日本酒を飲みながら温泉に入っている男性やよくわからないコスプレに身を包んだ若者の写真など、これで日本を語らないでほしい!というトンデモページもあったのはご愛嬌?
そんな訳で、またしても書店で時間をつぶしてしまい、本日の観光は終了となりました。
でも楽しかったので、良しとしましょう!
9月 15, 2014 @ 19:59:05
豆のスープ食べたってことはその日は木曜日だったのですね。(豆のスープは木曜日に食べる習慣がある)
深い味わいで美味しいですよね~ 私も大好きです。
でもこれがフィンランドの若者には残念なことに人気がないんですよね。小さいころから食べ慣れ過ぎてしまったからでしょうか・・・
エストニア名物の安いお酒は買わなかったのですね。ポパイに出てくるブルート宜しくビールのケースを軽々と両手に持ってる風景が面白いです。
ヘルシンキは迷子にならずに見て回れるところが身近にあり、本当に魅力的ですよね!暮らしてみたいと思いませんか?
9月 16, 2014 @ 11:46:45
nitecokatuさん
豆のスープは木曜日に食べるんですか。振り返ってみたら、確かにその日は木曜でした。ということは別の日にあのカフェに行っていたら、豆のスープは食べられなかったかもしれないんですね。それはラッキーでした! 小さい頃から食べていると、それが当たり前になってしまうのかもしれませんね。日本人にとっての味噌汁のようなものでしょうか??
エストニア名物のお酒というのは残念ながら知りませんでした。おいしいものなら、ぜひ飲みたかったので残念!
ヘルシンキはもちろん暮らしてみたい街ですね! やはり旅行者だと表面的な関わりになってしまうので、もっと深く入り込んでみたいと思いました。
9月 16, 2014 @ 23:13:40
hernekeitto = hernesoppa がいつごろから食べられていたか調べてみたら,古代ギリシャ・ローマ時代にまで遡るようです。アテネでは,熱々のスープを道で売っていたともあります。
http://fi.wikipedia.org/wiki/Hernekeitto
このスープは,家庭で少量作ってもあまり美味しくなく,寸胴鍋で大量に作ったものの方がなぜか美味しい。そういうことでフィンランドでは,軍隊とか学校給食など大量に提供する所で,木曜日に食べる習慣があります。このスープと pannukakku(ジャム付のパンケーキ)をセットで食べますが,写真を見ると取らなかったようですね。残念!
9月 18, 2014 @ 11:42:19
Jussiさん
なるほど。豆のスープはパンケーキと一緒に食べる習慣があるんですね。ということは、あのとき行ったカフェにもきっとパンケーキがあったのでしょうか。知っていれば試したのに残念!
おっしゃるとおり、カフェでいただいた豆のスープも大きな寸胴鍋に入っていて、そこからセルフサービスでよそっていくというスタイルでした。食べようと思えば何杯でも食べられてしまいます!