フィンランド語学習記 vol.233 − 動詞の活用(タイプ5)

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フィンランド語教室79週目のレポート。

この日はタイプ5の動詞の活用を習いました。

タイプ5って何?

という人は、次の表を見てみてください。

タイプ1 2つの母音で終わる動詞
タイプ2 [dA]で終わる動詞
タイプ3 [lA, nA, rA, stA]で終わる動詞
タイプ4 [AtA, OtA, utA]で終わる動詞
タイプ5 [itA]で終わる動詞
タイプ6 [etA]で終わる動詞

 

フィンランド語の動詞のうち、語尾が[-itA]で終わるものは、タイプ5に分類されます。

今回は、

valita(選ぶ)

という動詞を使って、活用形の作り方を見ていきましょう。

 

1)語尾の[-A]を[-se]に変える。

まず語尾の[-A]を[-se]に変えます。

valita → valitse

 

2)kpt 交替のチェック

続いて kpt 交替のチェック。。。

のはずですが、タイプ5の動詞では最後の音節に[-ts-]が入っているので、kpt 交替は起こりません。

<ルール>
[k, p, t]の前後に[s]があるときには、kpt 交替は起こらない。

これは楽!

 

3)人称ごとの活用語尾を付ける

最後にお馴染みの活用語尾を付けます。

単数 複数
一人称 -n -mme
二人称 -t -tte
三人称 -e -vat/-vät

 

さきほどの valitse を入れてみると、こんな感じに。

単数 複数
一人称 valitsen valitsemme
二人称 valitset valitsette
三人称 valitsee valitsevat

 

さて授業ではこの活用を押さえた後で、教科書のスキットを読んでいきました。

その中に「これでもか!」とばかりにタイプ5の動詞が出てくるのが何だかおもしろかったです。

以下にそのスキットを引用してみます。(太字がタイプ5の動詞)

− Anteeksi että häiritsen, mutta voitko auttaa minua vähän. Tarvitsen vähän apua.

(お邪魔して申し訳ないのですが、ちょっとお手伝いいただけないでしょうか。少々助けが必要なんです。)

− Et sinä häiritse yhtään. Miten voin auttaa sinua?

(全然お邪魔なんてことはないですよ。どうしましたか?)

− Minulla on tässä pieni suomenkielinen teksti ja siinä on yksi sana, jota en ymmärrä. Valita. Mitä se merkitsee?

(ここに小さなフィンランド語のテキストがあるんですが、一つ意味がわからない単語があって。Valita の意味は何ですか?)

− No esimerkiksi jos sinulla on kolme postikorttia ja sinä haluat ostaa vain yhden postikortin, sinun täytyy valita, minkä sinä ostat. Ymmärrätkö, mitä minä tarkoitan?

(例えば、三枚のはがきがあって、そのうち一枚だけ買いたいとしますよね。そんなときにはどれを買うのか valita しなければなりません。私の言っていることがわかりますか?)

− Ahaa. Nyt ymmärrän. Kiitos.

(なるほど。今わかりました。ありがとう。)

− Ei kestä.

(どういたしまして。)

このスキットに出てきたタイプ5の動詞は次のとおり。

häiritä(〜を邪魔する)
tarvita(〜を必要とする)
valita(選ぶ)
merkita(意味する)

まずはこれらの動詞をしっかり使いこなせるようになりたいですね。