良い息、悪い息

photo credit: Sidereal via photopin cc

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最近、呼吸法の本をよく読んでいます。

基本的には姿勢を良くし、大きく息を吸って、なるべくゆっくり吐く。

それだけのことですが、一日の節目節目に呼吸を整えることで、気持ちをリセットできるようになった気がします。

そんな「息」に関する日本語はどのようなものがあるのかな?と思い、辞書を調べてみました。

あおいき【青息】

苦しんだり悩んだりしてつくため息。

『新明解国語辞典 第七版』

あおいきといき【青息吐息】

困難を乗りこえたり、心配事を解消したりすることが出来そうもなく、苦しみ悩む様子。

『新明解国語辞典 第七版』

息が青いというよりは、顔色が青ざめた様子ということなのでしょう。

青息があるなら、赤息や黄息はないのでしょうか。

イメージとしては、赤息は怒っているような、黄息は焦っているような。

かたいき【片息】

今にも絶えそうで、苦しそうな息。

『新明解国語辞典 第七版』

日本語の「片」には不完全という意味があるのだそう。

片言(かたこと)や片手間(かたてま)の片ですね。

ためいき【溜(め)息】

心配(失望)したり自分の力ではとうていかなわないと思ったりする時などに大きくつく息。また、それらの悲観が喜びに変わった時につく大きな息。

『新明解国語辞典 第七版』

悲観もいつか喜びに変わる。

「止まない雨はない」「明けない夜はない」と心に刻んで、日々を過ごしていきましょう。

ちょうたいそく【長大息】

大きなためいき(をつくこと)。

『新明解国語辞典 第七版』

ためいきの大きさが字面から伝わってきます。

チョー大息!ではないんですが。

むしのいき【虫の息】

息が絶えそうになった、死の寸前の状態。

『新明解国語辞典 第七版』

これは虫が死ぬ寸前の息を指しているのではなく、人が死ぬ寸前の息が虫程度の量になっていることを指しています。

虫は虫の息で立派に生きているので、誤解のないよう。

 

以上、国語辞典から「息」の付く単語を拾ってみました。

こうしてみると、息に関する単語というのはどういうわけかマイナスイメージのものが多いようです。

呼吸というのはあまりにも当たり前にそこにあるものなので、普段はそれほど意識することがありません。

それだけに良い息は当たり前、悪い息だけを「青息吐息」のように名付けたのかもしれません。

せわしない日常でそんな悪い息が目立つようなら、思い切ってしっかり「休息」を取ってみるのも一つの方法だと思います。
 

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