フィンランド語学習記 vol.254 − 貸す/借りる
フィンランド語で「貸す」は lainata(ライナタ)。
そして「借りる」は lainata(ライナタ)。
フィンランド語では「貸す/借りる」のどちらも同じ動詞で表すのだそうです。
lainata rahaa(お金を貸す)
lainata rahaa(お金を借りる)
*raha(お金)
lainata rahaa(お金を借りる)
*raha(お金)
それでは、貸し借りの違いは、いったいどのように見分けたらよいのでしょう?
lainata rahaa ystävälle(友達にお金を貸す)
lainata rahaa ystävältä(友達からお金を借りる)
*ystävä(友達)
lainata rahaa ystävältä(友達からお金を借りる)
*ystävä(友達)
よーく見ると「友達」を意味する ystävä の形が変わっています。
【向格】ystävälle(友達へ)
【離格】ystävältä(友達から)
【離格】ystävältä(友達から)
つまり貸し借りの相手が「○○へ」の形になっていれば「貸す」の意味に、「○○から」の形になっていれば「借りる」の意味になるという具合。
このあたりは英語の rent の用法と似ているような気がします。
貸し借りを表す lend/borrow/rent の使い分け | Fragments
それにしても「あげる/もらう」という動詞はきちんと区分されているのに「貸す/借りる」は同じ動詞になってしまうというのは日本語の感覚からすると不思議な感じ。
フィンランドの人がそれで不便を感じていないなら、とやかく言うことではありませんが。。。
11月 25, 2014 @ 10:46:24
Saanko lainata luentolehtiötäsi huomiseen saakka!
この場合のlainataは「貸す」でしょうか「借りる」でしょうか?
この例文は貴殿も持っている「フィンランド語のすすめ」の第11課(だったかな)に出てくる文ですが、luentolehtiö(授業のノート)に所有接尾辞-siがついていて「あなたのノート」なので「借りる」になるというわけです(「あなたのノートを誰かに貸してもよいか」ということも考えられないわけではありませんが、この場合は「誰かに」を示す必要があるでしょう)。こうなると会話の流れで判断するしかないですね。ネイティブの人はそれが自然にできるということでしょう。
ところで、「フィンランド語のすすめ」ではノートを借りるのはデートに誘う口実というような感じがするのですが…。そして二人の結末はどうなるでしょうか、「同 中級編」にあります。お楽しみに!
11月 27, 2014 @ 01:01:54
Juokseva Nipsuさん
なるほど、こんな文もあるんですね!
これだと確かに文脈から意味を把握するしかなさそうですね。
それから、さきほど『フィンランド語のすすめ』のスキットを見てみました。こんな風に誘うものですか〜、と一瞬思いましたが、この状況でいきなり誕生日の夕食に誘うってずいぶん無茶ですよね。。。(しかもなぜか誘われた女の子の方がお店を決めているという。)