Wikitongues − 世界の言語を記録する
一説によると、現在、地球上で話されている言語の数は6,000〜7,000と言われています。
そして驚くべきことに、世界規模のグローバル化やその他の要因によって、そのうちの約半数は、今世紀のうちに消滅してしまうと予想されています。
この抗うべくもない潮流の中で、私たちにはいったい何ができるのでしょう?
この状況に対する一つのユニークな試みとして Wikitongues というプロジェクトが立ち上がっています。
Wikitongues は、世界中の言語を Youtube の上に記録し、誰もがアクセスできるようにしようという野心的なプロジェクト。
失われゆく言語をこのような形で記録することができれば、未来に向けて何らかの遺産を残すことができるのかもしれません。
どんな動画がアップされているのかなと思い、まずはフィンランド語の動画を探してみたところ、二本の動画がアップされていました。(2014年11月現在)
こちらの Jenni さんの動画には、何と全文のスクリプトと英訳が掲載されています。
(もとの youtube.com のサイトで見てみてください。)
Jenni さんはアメリカ人とフィンランド人の気質の違いについて語っています。日本人なら共感できそうな内容ですね。
こちらの Pälvi さんの動画には、スクリプトはありません。フィンランド語の響きを楽しみましょう。。。
フィンランド語は話者約6,000,000人の小さな言語。
それでも数百年単位の未来において、フィンランド語が消滅するということはないでしょう。
ただし、もしある言語が消滅して、その言語の知識を持つ人がこの地球上から誰一人いなくなってしまったとしても、こんな風に動画でその言語の響きを味わうことができたら、それは素敵なことではないでしょうか?
前世紀においては、失われゆく言語を記録するのは訓練を積んだ言語学者の仕事でしたが、今世紀においては、思いのほかカジュアルな作業になっていくのかもしれません。