cost/cut/quit の共通点とは?
英語の文法というのは、他の言語に比べるとかなりシンプル。
複雑な格変化もありませんし、文法性(男性名詞・女性名詞など)もありません。
そんな中、理屈では割り切れないのが動詞の不規則変化。
こればかりは一つ一つ覚えていくよりほかないでしょう。
そんな不規則変化の表を眺めていると、go−went−gone のような派手な変化とともに目を引くのが、cut−cut−cut のように原形・過去形・過去分詞形の3つが全く同じ形になる A−A−A 型の動詞。
頻出動詞には、この A−A−A 型の動詞が案外多く含まれています。
これらの動詞に何らかの共通点はあるのでしょうか?
原形 | 過去形 | 過去分詞形 | 意味 |
---|---|---|---|
cost | cost | cost | (金額・費用が)かかる |
cut | cut | cut | 切る |
hit | hit | hit | 打つ、たたく |
hurt | hurt | hurt | 傷つける |
let | let | let | させてやる |
put | put | put | 置く |
quit | quit | quit | やめる |
set | set | set | 配置する |
shut | shut | shut | 閉める |
spread | spread | spread | 広げる |
ぱっと見える共通点は以下の二つ。
- 一音節の単語である。
- 単語の末尾が[t]で終わる。(spread を除く)
ただしこの条件を満たしても、A−A−A 型にならない動詞もたくさんあります。
(e.g., eat, get, meet)
よって上の二つは A−A−A 型であるための必要条件ではあっても、十分条件ではありません。
もしかしたら、他にも何か隠された共通点があるのかもしれませんが。。。
いずれにしても不思議なのは、
- なぜ、全てが同じ形になるのか?
- もし同じ形でも使用上混乱しないなら、そもそも過去形・過去分詞形を違う形にする必要があるのか?
という点。
もちろん英語は人工言語ではないので、何もかも理屈で割り切れる訳ではありません。
とはいえ、これもまた英語の不思議の一つだと思います。