フィンランド語学習記 vol.268 − 東から西から

15012101

フィンランド語教室で使っているテキスト『suomea suomeksi』に次のような文が出てきました。

Aurinko nousi idästä ja taivas oli punainen.(太陽が東から昇った、そして空は赤かった。)
*aurinko(太陽)、nousta(昇る)、itä(東)、taivas(空)、punainen(赤い)

それぞれの単語の意味はわかっているのに、文を見たときに一瞬??となってしまったのが3語目の idästä という形。

フィンランド語の4方位を表す単語は次のとおり。

フィン
pohjoinen [ポフヨイネン]
itä [イタ]
etelä [エテラ]
西 länsi [ランスィ]

 

これだけなら簡単なのですが、実際に文の中に組み込まれたときには、フィンランド語の他の単語と同じようにさまざまな形に変化します。

例えば、こんな感じ。

主格
(〜は)
出格
(〜から)
入格
(〜へ)
pohjoinen pohjoisesta pohjoiseen
itä idästä itään
etelä etelästä etelään
西 länsi lännestä länteen

 

こうして見ると、北/南はそれほどではないものの、東/西はかなり複雑な変化をしていることがわかります。

よって小学校で習うような太陽の動きを表すには次のような形になりますし、

Aurinko nousee idästä ja laskee länteen.(太陽は東から昇り、西へ沈む。)

もしも方角が変わったときには次のような形になります。

Aurinko nousee lännestä ja laskee itään.(太陽は西から昇り、東へ沈む。)

方角が変わると格変化も面倒なので、太陽にはぜひ東から昇り続けてほしいものです。