green-eyed monster

photo credit: Green leaf via photopin (license)

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“O, beware, my lord, of jealousy! It is the green-eyed monster, which doth mock the meat it feeds on.”

(ああ、将軍様、どうぞ嫉妬には気をつけてください! それは緑色の眼をした怪物で、餌食とする人間をもてあそぶのですから。)

− William Shakespeare, Othello

『世界文学の名言』(IBCパブリッシング)より

英語の green には、新鮮さ・若々しさなどの他に、嫉妬のイメージがあります。

例えば、辞書で green を引いてみると、こんな用法も。

a green eye

嫉妬深い目

green with envy

ねたみ[うらやましさ、嫉妬]で顔が青い、非常にうらやましい[ねたましい]

「ランダムハウス英和大辞典 第2版」

この「緑=嫉妬」のイメージというのは、日本語にはない英語独特の感覚。

日本語では特に「○色=嫉妬」という結びつきがある訳ではありませんが、もし自由に連想してもらえば、赤や黄色など暖色系の色を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

なおこの「緑=嫉妬」というイメージは、冒頭に引用したシェークスピアのオセロの一節に由来するのだとか。

たった一編の戯曲がもとで、ある色に固有のイメージが付与されてしまうというのは、考えてみるとすごいこと。

これもシェークスピアという天才だからこそ成せる技の一つでしょうか。

 

世界文学の名言 Quotes from Literature【日英対訳】
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