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フィンランド語学習記 vol.121 − ハハッター、ヒヒッター

photo credit: Neal. via photopin cc

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フィンランド語で「笑う」は nauraa(ナウラー)。

笑うというとき、日本語では「くすくす笑う」「にやにや笑う」など、動詞と合わせて使えるオノマトペが発達しています。

フィンランド語教室の先生曰く、このようなオノマトペのニュアンスを日本語を知らない人に伝えるのはすごく難しいとのこと。

たしかに外国の人に「くすくす」「にやにや」の感覚を伝えるのは大変そうですね。

しかし例えば英語なら、

  • giggle(くすくす笑う)
  • grin(にやにや笑う)

など、動詞自体によって、日本語のニュアンスを伝えることはできます。

フィンランド語でも、笑いの種類を伝える動詞はたくさんあるそうです。

フィン
hahattaa guffaw ばか笑いする
hihittää snicker 忍び笑いする
hohottaa guffaw ばか笑いする


上からハハッター、ヒヒッター、ホホッター。

「ばか笑いする」「忍び笑いする」という訳語は、フィンランド語の「意味」を伝えています。

しかしオノマトペ風に hahattaa を「ハハハと笑う」、hihittää を「ヒヒヒと笑う」と訳しても、それなりに感覚は伝わりそうですね。

(「ホホホと笑う」は、ばか笑いにしては上品すぎるかもしれませんが。)

英語にも笑いを表す ha-ha という擬音語がありますし、このあたりの音は万国共通なのでしょうか。

あとはフフッター(huhuttaa)、ヘヘッター(hehettää)がないのか気になるところです。

フィンランド語学習記 vol.120 − monta と paljon

photo credit: motumboe via photopin cc

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フィンランド語教室48週目のレポート。

これまでに「多くの、たくさんの」を意味するフィンランド語として montapaljon の二つを習いました。

今回はその二つの何が違うのか?という話題が挙がっていたので、ここに紹介してみたいと思います。

 

monta

monta

many

『MOT Finnish−English』

フィン・英辞書で monta を調べたところ、シンプルに many と出ていました。

ただしこの monta は主格(=辞書形)ではなく、moni という単語が格変化した形。

[単数主格]moni
[単数分格]monta

monta(moni)は単独で主語になることもありますし、数えられる名詞(加算名詞)と組み合わせて形容詞として使うこともあります。

monta kirjaa(多くの本)

ここでは本を意味する kirja も、単数分格の形になっています。

[単数主格]kirja
[単数分格]kirjaa

 

paljon

paljon

a lot, lots, greatly, widely, a great/good deal, far, much, plenty, acres of

『MOT Finnish−English』

フィン・英辞書で paljon を調べたところ、ずいぶんとたくさんの訳語が出ていました。

フィンランド語教室でこれまでに習った paljon の用例は、みな数えられない名詞(不加算名詞)と組み合わさったものだったため、何となく英語の much のイメージでこの単語を捉えていました。

paljon kahvia(たくさんのコーヒー)

ここではコーヒーを意味する kahvi は単数分格の形になっています。

[単数主格]kahvi
[単数分格]kahvia

ただし paljon は数えられる名詞(加算名詞)と組み合わせて使うこともあります。

paljon kirjoja(たくさんの本)

ここでは本を意味する kirja は複数分格の形になっています。

[単数主格]kirja
[複数分格]kirjoja

なぜ複数分格の形になるのか?は今のところよくわかりませんが、そういうものなのだと覚えておくことにしましょう。

 

まとめ

とりあえず現時点で分かっている monta と paljon の使い方をまとめると次のようになります。

monta paljon
kirja monta kirjaa
(単数分格)
paljon kirjoja
(複数分格)
kahvi × paljon kahvia
(単数分格)

*kirja(本)、kahvi(コーヒー)

最終的な形は、この連語を文の中でどのように使うかによって決まってくるのだと思います。

しかし連語として覚えておくなら、おそらくこんな感じでよいのでしょうか?

Cogito, ergo sum − 我思う、ゆえに我あり

13120201

ラテン語の響きに魅力を感じるこの頃。

時折入門書をめくったり、ラテン語にまつわるエッセイを読んだりしています。

原文のまま引用されるラテン語の名句や格言は数多くありますが、その中でも有名なものの一つはデカルトの Cogito, ergo sum(我思う、ゆえに我あり)でしょうか。

わずか三語のこのフレーズ。いったいどういう構造になっているのか、素人なりに調べてみました。

 

Cogito

cogito は think の意味。

厳密には、この cogito という形によって「一人称、単数、現在、直接法、能動態」を表します。

ラテン語はとんでもなく豊富な語形変化を持つ言語。

動詞の場合、その語形は、人称(一人称、二人称、三人称)、数(単数、複数)、時制(現在、未完了過去、未来、完了、過去完了、未来完了)、法(直説法、接続法、命令法)、態(能動態、受動態)といった複数の要素の組み合わせによって定まります。

これらの概念自体は英語にもあるので、その意味するところは理解はできるものの、それぞれ語形が異なるというのは大変なことですね。

単純に計算しても、3(人称)×2(数)×6(時制)×3(法)×2(態)=216もの変化が生まれることになります。

実際には存在しない組み合わせもあるので、語形の総数は216より少なくなるようですが、それでも覚えるのは一苦労でしょう。

 

ergo

ergo は therefore の意味。

さすがにこの単語には語形変化はないようです。

なおこの単語を OELD(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)で引いたら、こんな風に出ていました。

ergo

(from Latin, formal or humorous)therefore

humorous というのが気になります。いったいどんな風に使うのでしょうか。(芝居風?)

 

sum

sum は I am の意味。

いわゆる英語のbe動詞に当たりますが、こちらは一語で「主語+動詞」を表します。

主語が省略されていると考えるのか、主語が含まれていると考えるのか、いずれにしてもユニークですね。

その他の活用は次のとおり。

単数 複数
一人称 sum sumus
二人称 es estis
三人称 est sunt


二人称・三人称の単数はフランス語と同じ綴りです。(ただしラテン語は語末の子音を発音します。)

 

各国語の Cogito, ergo sum

さまざまな言語の「Cogito, ergo sum」を以下にまとめてみました。

ラテン語 Cogito, ergo sum.
英語 I think, therefore I am.
フランス語 Je pense, donc je suis.
フィンランド語 Ajattelen, siis olen.
日本語 我思う、ゆえに我あり。


主語がない「ラテン語・フィンランド語」と主語がある「英語・フランス語」の対比がおもしろいです。

ここでは日本語は、主語ありの仲間に入っています。

もし主語を省略すると「思う、ゆえにあり」となってしまうので、やはり主語を置いた方がしっくりくるでしょうか。

 

まとめ

以上、今回はラテン語の「Cogito, ergo sum」の内側を少しだけのぞいてみました。

わずか三語のシンプルで力強い表現。

しかし三語を分析するだけでも、それなりの文法知識を必要とすることがわかりました。

ラテン語はいつかじっくりと勉強してみたいと思っているのですが、とりあえずは将来の楽しみに残しておきたいと思います。

The Three-Cornered World − 漱石の『草枕』を英語で読む

13120101

海外のある程度大きな書店に行くと、Literature(文学)の棚に日本の小説の翻訳を見かけることがあります。

そのタイトルを見て「こんな風に訳すのか」と関心したり、驚いたりすることも。

例えば夏目漱石の中・長編小説の一般的な英訳は次のとおり。

吾輩は猫である I Am a Cat
坊っちゃん Botchan
草枕 The Three-Cornered World
二百十日 The 210th Day
野分 Nowaki
虞美人草 The Poppy
坑夫 The Miner
三四郎 Sanshiro
それから And Then
The Gate
彼岸過迄 To the Spring Equinox and Beyond
行人 The Wayfarer
こころ Kokoro
道草 Grass on the Wayside
明暗 Light and Darkness, a novel


なるほど!というものもあれば、どうにも訳せないので日本語そのままになっているもの(坊っちゃんなど)もありますね。

『行人』の wayfarer という単語は初めて見たので、辞書で調べてみました。

wayfarer

a person who travels from one place to another, usually on foot.

『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』

way は「道」、fare は「旅をする」の意味。

少し古風で『行人』という語感にはぴったりの単語かもしれません。

もう一つ気になったのは『草枕』の英題 The Three-Cornered World。

一見すると原題と全く関係ないタイトルです。この名付けの由来について、翻訳者のアラン・ターニー(Alan Turney)は、Introduction の中で次のように述べています。

Kusa Makura literally means The Grass Pillow, and is the standard phrase used in Japanese poetry to signify a journey. Since a literal translation of this title would give none of the connotations of the original to English readers, I thought it better to take a phrase from the body of the text which I believe expresses the point of the book.

(『草枕』の文字通りの意味は The Grass Pillow であり、日本の詩歌で「旅」を表す一般的な表現である。この表題を文字通りに訳しても、英語圏の読者には含意が伝わらないであろうから、私がこの作品の核心を表していると思うフレーズを本文から抜粋した方がよいと思った。)

『The Three-Cornered World − Introduction』*日本語は拙訳

ここでターニーが核心部分と呼ぶ『草枕』の一節とその英訳は次のとおり。

して見ると四角な世界から常識と名のつく、一角を磨滅して、三角のうちに住むのを芸術家と呼んでもよかろう。

an artist is a person who lives in the triangle which remains after the angle which we may call common sense has been removed from this four-cornered world.

ここで少し個人的な話をすると、この『草枕』は学生のときに読んだものの、当時は漢文調の文体にあまりついていけず、半分も理解できたかどうかあやしいという感じでした。

しかし妙に心残りなところがあり、いつかもう一度読みたいと思っていたのです。

なお『草枕』で最もよく引用されるのは冒頭の部分でしょう。この部分だけは今でもよく覚えています。

山路を登りながら、こう考えた。

智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。

住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。

Going up a mountain track, I fell to thinking. Approach everything rationally, and you become harsh. Pole along in the stream of emotions, and you will be swept away by the current. Give free rein to your desires, and you become uncomfortably confined. It is not a very agreeable place to live, this world of ours.

それにしても流れるようなきれいな英語ですね。

正直、漱石の原文を見ても、どのように英訳したらよいのか皆目見当が付きませんが、素人なりにこの英文には唸らされました。

原文の意を損なわずに、リズムのある美しい英文を作り出しています。

英語で全文を通読するのは大変だとしても、日本語で一度『草枕』を読んでいる人なら、ところどころパラパラとページをめくってみるのもおもしろいと思います。
 

Three-Cornered World
Three-Cornered World

posted with amazlet at 13.12.01
Tuttle Publishing (2011-12-20)

curmudgeon(気難し屋)のはなし

photo credit: guidedbycthulhu via photopin cc

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このブログでは時々、英単語の語源を話題にすることがあります。

しかし数多い英単語の中には、その履歴がはっきりしないものも珍しくありません。

そんな語源不詳の単語の一つが curmudgeon

curmudgeon

a bad-tempered person, often an old one.

『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』

英和辞典の訳は「気難しい人」「意地の悪い人」などなど。どこかユーモラスな響きのある単語ですね。

curmudgeon の語源については、イギリスの文学者サミュエル・ジョンソン(Samuel Johnson)の英語辞典(A Dictionary of the English Language)にフランス語の coeur merchant(evil heart)に由来するという記載があります。

しかし現在ではこの説にはあまり信憑性がないと見られているようです。

curmudgeon (n.)

1570s, of unknown origin; the suggestion, based on a misreading of a garbled note from Johnson, that it is from French coeur mechant “evil heart” is not taken seriously; the first syllable may be cur “dog.” Liberman says the word “must have been borrowed from Gaelic (and references muigean “disagreeable person”), with variant spelling of intensive prefix ker-. Related: Curmudgeonly.

『Online Etymology Dictionary』

ところで、もしあなたのまわりに憎めない curmudgeon がいるなら、こちらの National Curmudgeon Day に関するホームページを紹介してあげるとよいかもしれません。

National Curmudgeon Day – Put on Your Grumpy Face

2014年の National Curmudgeon Day は1月29日とのこと。

ホームページには、よりよい curmudgeon になる方法が紹介されており、その中でニルヴァーナ(Nirvana)の Curmudgeon というタイトルの曲も紹介されていました。

なかなか奥深い curmudgeon への道。一度しっかり学んでみるのもよいかもしれません。

present(現在)と present(贈り物)はなぜ同じ綴りなのか?

present

noun

1. a thing that you give to sb as a gift

2. the time now

『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』

英語の名詞の present には「現在」と「贈り物」という二つの意味があります。

異なるこの二つの意味を、同じ綴りで表すのはなぜでしょう?

単なる偶然という可能性もありますが、もし共通点があるとするならそれは何でしょうか?

 

まずは語源から

『ジーニアス英和大辞典』の説明によると、現在を意味する present はラテン語の praeesse(近くにいる)という単語に由来するそうです。

一方、贈り物を意味する present は古フランス語の presenter(贈り物をする)に由来するとのこと。

これを見る限り、全く別の語源なのかな?と思いますが、『Wiktionary』の説明を見ると、古フランス語の presenter も、もともとはラテン語の praeesse に由来すると書いてあります。

present(time)

From Middle English, from Old French, from Latin praesent-, praesens present participle of praeesse (“to be present”), from Latin prae- (“pre-”) + esse (“to be”).

present(gift)

From Middle English presenten, from Old French presenter, from Latin presentare “to show”, from Latin praesent-, praesens present participle of praeesse “to be in front of”.

こうして見ると途中経路はともかく、同じルーツの単語であることは間違いないようですね。

English Middle English Old French Latin
present(time) praeesse
present(gift) presenten presenter presentare praeesse

 

ルーズベルト夫人の言葉

present の double meaning については、フランクリン・ルーズベルト大統領の夫人エレノア・ルーズベルト(Eleanor Roosevelt)がこんな言葉を残しています。

Yesterday is history.
Tomorrow is a mystery.
Today is a gift.
That’s why it is called the present.

あるいはどんな説明よりも腑に落ちる言葉かもしれませんね。

 

以上、今回は present(現在)と present(贈り物)がなぜ同じ綴りなのかを調べてみました。

見た目が同じ二つの単語が、他人のそら似なのか、あるいは遠縁なのか、調べてみると興味深い世界が広がっていることがあります。

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