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フィンランド語学習記 vol.60 − 家電の名前

前回のフィンランド語クラスでは、家電の名前を扱いました。

家電はフィンランド語で、kodinkone(複数 kodinkoneet)と言います。単語の構造はこんな感じ。

[主格]koti(家)
 ↓
[属格]kodin(家の)+ kone(機械)

「家の機械」=「家電」という訳ですね。

家電のリストはご覧のとおり。

フィン
1 pesukone 洗濯機
2 astianpesukone 食洗機
3 jääkaappi 冷蔵庫
4 pakastin 冷凍庫
5 hella + uuni コンロとオーブン
6 mikroaaltouuni 電子レンジ
7 kahvinkeitin コーヒーメーカー
8 vedenkeitin 湯沸かし
9 leivänpaahdin トースター
10 imuri 掃除機
11 televisio テレビ
12 kaukosäädin リモコン
13 DVD-soitin DVDプレーヤー
14 CD-soitin CDプレーヤー
15 tietokone パソコン

 
単語の中身をちょっと覗いてみましょう。

1)pesukone の pesu は「洗濯」、 さきほども出た kone は「機械」の意味。合わせて「洗濯機」になります。

3)jääkaappi の jää は「氷」、kaappi は「タンス」の意味。「氷のタンス=冷蔵庫」というのは何だか面白い組み合わせですね。

5)hella + uuni は、どうも上手な訳が思い付かないのですが、こういうものを指しています。海外のキッチンではよく見かけるクッキングヒーターとオーブンの一体型調理器具です。

6)mikroaaltouuni の中の aalto は「波」の意味。英語の microwave と同じですね。

2, 6, 7, 9)よく見ると習ったばかりの属格が隠れていました。

[主格]astia(食器)
[属格]astian(食器の)
[主格]kahvi(コーヒー)
[属格]kahvin(コーヒーの)
[主格]vesi(水)
[属格]veden(水の)
[主格]leipä(パン)
[属格]leivän(パンの)

15)tietokone の tieto は「情報、知識」の意味。「情報の機械=パソコン」という組み合わせになっています。

こんな風に単語のパーツを見ていくのが、もしかするとフィンランド語の語彙を増やすコツなのかな?と思う今日この頃です。

フィンランド語学習記 vol.59 − ふたたび属格と日本語の「の」の話

以前、このブログでフィンランド語の属格と日本語の格助詞「の」についてのエントリーを書きました。

ポイントになる部分だけ、抜き出してみます。

属格とはフィンランド語の格変化の一つで、日本語の格助詞「の」に当たります。説明を聞くより、用例を見る方が易しと思いますので、まずは下記をご覧ください。

kissa(猫)
kissan nimi(猫の名前)

単語の末尾に[-n]を付けると「〜の」の意味になります。[n]と「の」は音が似ているので、感覚的に覚えやすいですね。

フィンランド語学習記 vol.38 − 属格のつくり方

 

・・・明らかになったのは日本語の格助詞「の」とフィンランド語の属格[-n]は決してイコールではないということ。

もちろん重なり合っている部分もあるのでしょうが、重ならない部分もあるということです。

フィンランド語学習記 vol.52 − 属格について考えているうちに日本語の「の」がすっかりわからなくなってしまった話

文法書では、フィンランド語の属格は日本語の「の」に当たるものとして導入することが多いものの、実際にはかなり異なる部分もあるという話です。

もちろん初学者向けの文法書でそんな細かいことを説明しても仕方ないので、枝葉ではなく幹の部分を説明しているということなのでしょう。

その後、またつらつらと考えていると、日本語の「の」というのは、ずいぶん幅広い役割をする助詞だなあということに思い当たりました。

先日読んだ『たのしい日本語学入門』によると、例えば「◯◯の本」という言い方は3通りの解釈ができるようです。

ここでは、

  • 私の本
  • 村上春樹の本
  • 坂本龍馬の本

の解釈を考えてみましょう。

 

1)私の本

これはフィンランド語の属格と同じく、本の所有者を表していると考えるのが普通でしょう。

(例)これは私の本です。

英語で言えば、my book となります。

 

2)村上春樹の本

これは村上春樹さんと知り合いではない私たちが使う場合は、村上春樹さんが書いた本という意味で使うことがほとんどでしょう。

(例)きのう村上春樹の本を読みました。

英語で言えば、a book (written) by Haruki Murakami ですね。

 

3)坂本龍馬の本

これは坂本龍馬が著書を残したという歴史的事実を知らない私たちが使う場合は、坂本龍馬について書かれた本という意味を想定するのではないでしょうか。

(例)今日は坂本龍馬の本を読みます。

英語で言えば、a book of/about Ryoma Sakamoto となります。

 

もちろん実際には、1〜3の意味を入れ替えて使うことも可能です。

しかし文脈と「の」の前に来る人名によって、意味を想起する優先順位が変わってしまうのは確かでしょう。

また日本語の「の」には、この他にもこれだけの用法があります。

フィンランド語の属格は、日本語の「の」よりは狭い用法しかないのだと思いますが、どこからどこまでが重なっているのかは現時点ではよくわかりません。

それにしても外国語を学んでいると、副産物として母語について考える機会がずいぶん多くなります。

 

I am no man, I am dynamite − metaphor of human beings

私は人間ではありません。ダイナマイトです。
 − フリードリヒ・ニーチェ「この人を見よ」

「この人を見よ」は、1888年に書かれたニーチェの自伝です。翌1889年の1月にニーチェは発狂し、肺炎で亡くなる1900年8月まで、狂気の中で12年間の療養生活を送りました。

狂気に陥りつつあったニーチェがどういう意図でダイナマイトという言葉を使ったのかはわかりませんが、「私=ダイナマイト」というのは、もちろん一つのメタファーです。

メタファー(metaphor)は、隠喩(いんゆ)、暗喩(あんゆ)ともいい、伝統的には修辞技法のひとつとされ、比喩の一種でありながら、比喩であることを明示する形式ではないものを指す。つまり、「~のようだ」のような形式だけであからさまに比喩とわかる比喩(=simile 直喩、明喩)ではないもののことである。

Wikipedia「メタファー」より

人間の存在の不思議さは、古今東西、人間に関するさまざまなメタファーを生み出してきました。そのいくつかを紹介してみたいと思います。

人間は万物の尺度である。
 − プロタゴラス
人間はすべて暗い森である。
 − サマセット・モーム 「作家の手帳」
人間とは、パラドックスの体現であり、矛盾の塊である。
 − オーギュスト・コント
人間は一本の葦にすぎない。 自然のうちで最も弱いものである。だがそれは考える葦である。
 − ブレーズ・パスカル「パンセ」
人間は真理に対しては氷、虚偽に対しては火である。
 − アンリ・フレデリック・アミエル 「日記」
人間は大きな海だ。二つ三つのしずくが汚れても、海は汚れない。
 − マハトマ・ガンジー

どれか心に残るメタファーはあったでしょうか?

こうしてみると、人間ほどあらゆるものに例えられる存在は他にないのかもしれません。

森であり、火であり、氷であり、海でもある、人間というのは実に不思議な存在だと思います。

世界は幸福へ向かっているか? − 幸福測定計『Hedonometer』

21世紀に突入し、人類全体の幸福度は上がっているのでしょうか? それとも下がっているのでしょうか?

米バーモント大学の研究チームが、そんな答えようのない質問に示唆を与えてくれる幸福測定計『Hedonometer』をウェブ上に公開しています。

Hedonometer

幸福度を測定する装置としての hedonometer という用語自体は19世紀に作られたとのこと。

現在公開されている21世紀の『Hedonometer』はツイッターのメッセージに含まれる単語を分析することで、幸福度を算出しています。

その算出方法が面白いので、以下に紹介してみます。

1)Google Books、New York Times、音楽の歌詞、ツイッターメッセージの4媒体をデータベースとして、それぞれ使用頻度の高い5,000語を抽出する。(5,000語×4媒体=20,000語)

2)重なる単語を除き、約10,000語の単語リストを作る。

3)Amazon の Mechanical Turk service(ウェブ上での内職システムのようなもの)を使い、参加者にそれぞれの単語の印象をもっとも悲しい(1)からもっとも幸福(9)まで9段階で評価してもらう。

4)採点者の平均点を取って、各単語の幸福度を決定。

5)世界のツイッターメッセージの10%程度をサンプリングし、1日ごとに上記の単語が含まれる割合を測定。

例えば、2013年5月11日に世界で発信されたツイートを分析し、悲しい単語が多く含まれていればその日は悲しい日、幸せな単語が多く含まれていればその日は幸せな日ということになります。

これを経年で見ていくと、幸福度の増減がわかるという具合。

現在、公開されているのは、2008年以降のデータで、こちらがそのスクリーンショット。ゆるやかに右肩下がりになっているのが、やや気になりますね。

3/11 や最近ではボストンでの爆破事件など、特筆すべき出来事があった日には幸福度がぐんと下がっています。

ところで実際に分析の対象になっている単語にはどのようなものがあるのでしょうか?

『Hedonometer』のウェブ上には単語の幸福度印象ランキングも掲載されていますので、順位が高いものと低いものをそれぞれ見てみましょう。

順位 単語
1 laughter
2 happiness
3 love
4 happy
5 laughed
6 laugh
7 laughing
8 excellent
9 laughs
10 joy
11 successful
12 win
13 rainbow
14 smile
15 won
16 pleasure
17 smiled
18 rainbows
19 winning
20 celebration
10216 cancer
10217 death
10218 murder
10219 terrorism
10220 rape
10221 suicide
10222 terrorist

 
上位は laugh の派生語が多いですね。笑う門には福来たるということでしょうか。一方、下位は。。。ノーコメントにしておきましょう。

幸福というのは、あくまで主観的なものだと思いますが、それだけにこうして客観的なデータを示されると説得力があるような気がします。

みなさんは右肩下がりのグラフをどう解釈されるでしょうか?

氷河時代の言語とは? − from the University of Reading News

photo credit: Jeff Pang via photopin cc

英語とドイツ語など、お互いに似ている言語の起源を遡っていくと、もともとは一つの言語であったのではないかという結論に至ることがあります。

比較言語学では、そのような言語の共通の祖先を「祖語」と呼んでいます。

このように言語の起源をどんどん遡っていくと、かつて全ての言語の共通の祖先である「世界祖語」が存在したのではないかという仮説を立てることもできます。

言語の起源については、かつて世界祖語が存在したという単一起源説と、複数の言語が別々の大陸で発生・進化したという複数起源説があるようです。

いわゆる「バベルの塔」の神話は前者の説に基づいている訳ですね。

そんな世界祖語への夢が広がる研究が、英レディング大学のホームページに掲載されています。

Ice Age ancestors might have used words in common with us

New research from the University of Reading shows that Ice Age people living in Europe 15,000 years ago might have used forms of some common words including I, you, we, man and bark, that in some cases could still be recognised today.

レディング大学の新しい研究によれば、15,000万年前にヨーロッパに住んでいた氷河時代の人々は、I, you, we, man, bark など、今日でもよく使われる単語の形式を用いていたのかもしれない。それらの単語は、場合によっては現在でもなお識別できるはずだ。

これらの common words を使えば、氷河時代の人々と簡単なコミュニケーションができるかもしれないそうです。非常に壮大で夢のある話ですね。

Using statistical models, Professor of Evolutionary Biology Mark Pagel and his team predicted that certain words would have changed so slowly over long periods of time as to retain traces of their ancestry for up to ten thousand or more years.  These words point to the existence of a linguistic super-family tree that unites seven major language families of Eurasia.

統計モデルを用いて、進化生物学のマーク・パゲル教授と研究チームは、特定の単語は原形の痕跡を保持しながら1万年かそれ以上の長期間にわたってゆっくり変化していくだろうと予測した。これらの単語はユーラシア大陸の7つの主要な語族をつなぐさらに大きな樹形図(super family-tree)の存在を示している。

この研究では、上記のような仮説を導きだすために単語の使用頻度に着目しているようです。日常よく使われる単語ほど、時を経た変化が少ないのだとか。

ここで挙がっている「7つの主要な語族」のリストは下記のとおりです。

  • Indo-European(インド・ヨーロッパ語族)
  • Uralic(ウラル語族)
  • Altaic(アルタイ語族)
  • Kartvelian(南コーカサス語族)
  • Dravidian(ドラヴィダ語族)
  • Chuckchee-Kamchatkan(チュクチ・カムチャッカ語族)
  • Eskimo-Aleut(エスキモー・アレウト語族)

日本語は一般的には系統不明の言語とされているものの、アルタイ語族やドラヴィダ語族との関連を指摘する説も存在します。

そうだとすれば、もしかすると日本語の中にも氷河時代の人々に伝わる語彙があるのかもしれません。

春の季節にそんな単語について想像してみるのはいかがでしょう?

フィンランド語学習記 vol.58 − 値段はいくら?

フィンランド語教室24週目のレポート。

ゴールデンウイーク休みを挟んだため、2週間ぶりの教室です。

今回は以前学習した「分格」を使って、値段の言い方を練習しました。

「分格」については、こちらのエントリーで紹介しています。

[参考]フィンランド語学習記 vol.55 − 分格のつくり方 | Fragments

細かい内容はさておき、今回は2以上の数詞の後ろに置く名詞は分格の形になるという一点のみ、押さえておきましょう。

[主格]kissa(猫)
[分格]2 kissaa(2匹の猫)

2匹の猫と言う場合には、kissa に[-a]が付いて kissaa となります。

この分格の形は、買い物などで値段のやり取りをする際に必要になります。例えば、こんな会話。

Kuinka paljon tämä maksaa?(これはいくらですか)
Se maksaa 30 euroa.(30ユーロです)
*kuinka(どのくらい)、paljon(多く)、tämä(これは)、maksaa(支払う)、se(それは)

フィンランドの通貨単位はユーロ(euro)です。ここでは数詞の30に続いているため、euroa という分格の形になっています。

もう少し別の例文も見てみましょう。今度は数字を文字で書いてみます

Tämä pieni sanakirja maksaa kuusikymmentäviisi euroa.(この小さい辞書は65ユーロです)
Tuo iso sanakirja maksaa satakaksikymmentäviisi euroa.(あの大きい辞書は125ユーロです)
*pieni(小さい)、sanakirja(辞書)、tuo(あの)、iso(大きい)

値段のやり取りをする際には、このような数字の読み方が非常に重要になってきます。

例えば、フィンランドへ旅行へ行って、買い物の際に何かの値段を尋ねたと想像してみてください。

そこで「それは satakaksikymmentäviisi ユーロです」と言われたとき、頭の中にすぐ125が浮かばないと買うかどうかの判断をすることができません。

そのため、教科書にはこんな練習問題ものっています。

  1. Yhdeksän kertaa yhdeksän on __________.
  2. Viisikymmentäneljä miinus neljäkymmentäkaksi on __________.
  3. Yhdeksäntoista plus kuusitoista on __________.

これは計算問題になっていて、数字で書くと、

  1. 9×9=
  2. 54-42=
  3. 19+16=

となります。

こう書いてしまえば簡単なのですが、文字で書いてあるとどうしても読み解く時間がかかってしまいます。自在に変換できるようになるには、練習あるのみ!ですね。

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