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言語を比較する

一二三輪車

英語で「自転車」は bicycle。

では「一輪車、三輪車」はいったい何というのでしょう?

調べてみると、次のような単語が見つかりました。

unicycle

(also monocycle)

a vehicle that is similar to a bicycle but that has only one wheel

「Oxford Advanced Learner’s Dictionary」

tricycle

(informal trike)

a vehicle similar to a bicycle, but with one wheel at the front and two at the back

「Oxford Advanced Learner’s Dictionary」

「一輪車」は unicycle、「三輪車」は tricycle。

unicycle, bicycle, tricycle と並べてみると、 bicycle の[bi-]は「二つ」を意味する接頭辞の[bi-]であるということがよくわかります。

unicycle 一輪車
bicycle 自転車(二輪車)
tricycle 三輪車

 

ただ日本語では bicycle のことを「二輪車」ではなく「自転車」と呼ぶのが慣例。

じてんしゃ[自転車](名)

乗った人がペダルをふんで車輪を回しながら走るしかけの二輪車。じでんしゃ〔話〕。

「三省堂国語辞典 第七版」

もちろん「二輪車」という日本語もありますが、どちらかというと自動二輪の意味で使われることが多いような気がします。

にりんしゃ[二輪車](名)

①自転車。

②オートバイ。スクーター。単車。〔自動二輪車とも言う〕(↔三輪車・四輪車)

「三省堂国語辞典 第七版」

日本語を外国語として学んでいる人にとっては、この使い分けはかなりトリッキーなのではないかと想像します。

「一輪車、二輪車、三輪車」とシンプルに覚えられたら楽なんですけどね。

 
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世界に降る雨

18062501

以前のエントリーで各国語の6月を紹介したことがあります。

世界のさまざまな6月

ヨーロッパの言語の6月はどれも英語の June によく似ているというのがそのときの印象。

そうではなくて、言語ごとに全く違う音になるような単語はないのだろうか?と思って、『13か国語でわかるネーミング辞典』をめくっていたら目に付いたのがこの言葉でした。

レイン rain
プリュイ pluie
レーゲン Regen
ピョッジャ pioggia
西 ジュビア lluvia
シューヴァ chuva
マイ mei
レーヘン regen
ヒューエトス υετος
ドーシチ дождь
ユィ
マタル مطر

 

ドイツ語とラテン語、スペイン語とポルトガル語は似ているものの、それぞれの単語が比較的オリジナルな音を持っています。

高名な言語学者が言ったとおり、言語の音と意味の結びつきというのは恣意的なもの。

空から降ってくる水滴は、あめ(雨)であっても、レイン(rain)であっても、ドンガラガッシャンであっても特に問題はありません。

それでもこうして並べてみると、例えばオランダ語のマイ(mei)とギリシア語のヒューエトス(υετος)が同じ意味を持っているというのは不思議な感じ。

何となくマイは生ぬるいような、ヒューエトスは冷たいような。そんな勝手なイメージを抱いてしまいます。

日本語の「雨」は外国の人にはどんな風に聞こえるのでしょうか?

 

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ブラジルとブラジリア

18062201

南米一の大国ブラジル。そしてその首都ブラジリア。

今日はこのブラジルとブラジリアが、世界のいくつかの言語で微妙に綴りを変えていく様子を楽しんでみたいと思います。 (マニアックですみません。)

 

ポルトガル語の場合

ブラジル ブラジリア
Brasil Brasília

 

「ブラジル」は Brasil、「ブラジリア」は Brasília。

Brasília の[í]に付いているナナメの点はアクセント記号の一種です。

 

英語の場合

ブラジル ブラジリア
Brasil Brasília
Brazil Brasília

 

「ブラジル」は Brazil、「ブラジリア」は Brasília。

Brazil は[z]になるのに Brasilia は[s]のままなのはなぜでしょう?

 

フィンランド語の場合

ブラジル ブラジリア
Brazil Brasília
Brasil Brasília
フィン Brasilia Brasília

 

「ブラジル」は Brasilia、「ブラジリア」は Brasília。

書いていて混乱してしまいますが、アクセント記号のあるなしによって両者を区別できます。

 

アイスランド語の場合

ブラジル ブラジリア
Brazil Brasília
Brasil Brasília
フィン Brasilia Brasília
アイス Brasilía Brasilía

 

「ブラジル」は Brasilía、「ブラジリア」は Brasilía。

ここに至って両者とも同じになってしまいました。そしてよく見ると点の位置が後ろにずれています。

以上、今回は英語・ポルトガル語・フィンランド語・アイスランド語におけるブラジルとブラジリアの綴りの違いを検証してみました。

各国語における微妙な違いを楽しんでいただけたでしょうか?

太平洋と大西洋

18062101

フィンランド語で「フィンランド」は Suomi。

そんな現地語の国名を見て思うのは、国名のような固有名詞において、言語ごとに様々な呼び名があるのはなぜなのだろう?ということ。

いっそ、英語でも日本語でも Suomi と呼べばいいのではと思ってしまいます。

ただ世界の地名の中には特定の国に属さないものもあります。 例えば、海の名前はその一つ。

今回はそんな海の名付けについて探ってみました。

 

太平洋

フィン
Tyynimeri
Tyyni valtameri
the Pacific Ocean
the Pacific
太平洋

 

フィンランド語で「太平洋」は Tyynimeri(Tyyni valtameri)。

tyyni は「穏やかな」、meri は「海」なので、Tyynimeri は「穏やかな海」という意味になります。
(valtameri は「大海」の意味。)

英語の pacific も、日本語の太平も「穏やかな」という意味ですから、太平洋=穏やかな海というネーミングは3つの言語に共通のもの。

この名前の由来について日本国語大辞典に次のような記述がありました。

たいへいよう【太平洋】

(マゼランが、最初の横断航海が平穏であったところから、平和な海(Mare Pacificum)と名づけたことによる)…

「精選版 日本国語大辞典」

フィンランド語の Tyynimeri も日本語の太平洋も元はラテン語の Mare Pacificum から派生した言葉なんですね。

 

大西洋

フィン
Atlantin valtameri
Atlantti
the Atlantic Ocean
the Atlantic
大西洋

 

フィンランド語で「大西洋」は Atlantin valtameri(Atlantti)。

こちらは英語の Atlantic ほぼそのまま。

この名前の由来についても日本国語大辞典に次のような記述がありました。

たいせいよう【大西洋】

…原名の Atlantic Ocean は、古代ギリシアで世界の西端にあって天空を支えると考えられた巨人神アトラスに由来する。…

「精選版 日本国語大辞典」

なるほど。Atlantic というのはギリシア神話のアトラス(Atlas)に由来するんですね。ただなぜアトラスなのかについての言及はありません。

一方、日本語の大西洋というのは、おそらくヨーロッパの西の大きな海という意味なのでしょう。

太平洋と比べるとやや味わいに欠ける名前でしょうか?

 
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舌とことば

18061801

フィンランド語で「言語」を意味する kieli にはもう一つ「舌」の意味もあります。

というか、kieli はもともと「舌」を意味する単語で、そこから「言語」という意味が派生したという成り立ちのようです。

フィン
kieli language
tongue
言語

 

ただ改めて考えてみると、英語の tongue にも「言語」という意味はあります。

tongue

  1.  [countable] the soft part in the mouth that moves around, used for tasting, swallowing, speaking, etc.
  2.  [uncountable, countable] the tongue of some animals, cooked and eaten
  3.  [countable] (formal or literary) a language
None of the tribes speak the same tongue.
I tried speaking to her in her native tongue.

「Oxford Advanced Learner’s Dictionary」

3番に tongue = language の用例が出ています。

英語では「母語」のことを mother tongue と呼ぶのも一般的な表現。

それでは日本語の舌には「言語」という意味はないのでしょうか?

念のため辞書を引いてみました。

した[舌](名)

①〘生〙動物の口の中にあるたいせつな器官。人間のばあいは、ものをあじわい、ことばの発音に使う。

②ことば。弁舌。

「ー(の)先でごまかす」

「三省堂国語辞典 第七版」

②に「した=ことば」の用例が出ていました。

ことばが巧みなことを「舌先三寸」なんて言うこともありますね。

こうして見ると、あらゆる言語において舌とことばというのは切っても切れない関係なのかもしれません。

もちろん舌を切ってしまえば言葉が話せなくなってしまいますので、当然と言えば当然なのかもしれませんが。

 
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世界のさまざまな6月

18060901

6月になったので『13か国語でわかる新・ネーミング辞典』で各国語の6月を調べてみました。

ジューン June
ジュアン juin
ユーニ Juni
ジューニョ giugno
西 フーニオ junio
ジューニョ Junho
ユニ juni
ユーニウス Iunius
スキロポリオーン Σκιροφοριών
イユーニ июнь
リュウユエ 六月
ユウォル 유월
ハズィーラーン حزيران

 

ヨーロッパの言語の6月はどれも英語の June によく似ています。

June という単語の由来には諸説あるようですが、その一つはローマ神話の結婚の女神 Juno にちなむというもの。

Juno

PROPER NOUN

Roman Mythology

The most important goddess of the Roman state, wife of Jupiter.

Greek equivalent Hera

Oxford Dictionaries

most important goddess(最も重要な女神)という定義がすごいですね。

一方、同じヨーロッパでもフィンランド語の6月はこちら。

ケサクー kesäkuu

 

kesä はフィンランド語で「夏」の意味。ただ Wiktionary にはこんな語源も出ていました。

Etymology

kesä (“archaic sense fallow”) + kuu (“month”); June is the time to plough the fallows

「Wiktionary」

fallow というのは一時的に耕作が行われていない、いわゆる休閑地のこと。

kesäkuu というのは本来、土地を耕し直す月という意味なんですね。

一方、日本語の6月にも古くはこんな名前がありました。

みなづき【水無月・六月】

〘名〙 (「みなつき」とも。「な」は「ない」の意に意識されて「無」の字があてられるが、本来は「の」の意で、「水の月」 「田に水を引く必要のある月」の意であろうという) 陰暦六月の異称。《季・夏》

「精選版 日本国語大辞典」

古文の授業などでこの名前を見て「梅雨の時期なのになぜ水無月?」と思ったことのある人も多いでしょう。

日国の説明によると水無月というのは水の月。ただし雨の多い月ということではなく、田に水を引く必要のある月という意味なんですね。

農業に関係しているという意味では、フィンランド語の kesäkuu と同じです。

以上それほど多くの言語を網羅した訳ではありませんが、ちょっとのぞいただけでも世界には様々な6月があることがわかります。

さらに探してみれば、私たちには思いもよらない言葉で6月を表現している言語もあるのかもしれません。

 

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