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英語

傘とシンデレラ(umbrella and Cinderella)

photo credit: anna_t via photopin cc

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英語の umbrella(傘)と Cinderella(シンデレラ)は語感が似ていると思いませんか?

これは偶然の一致なのでしょうか。

気になったので、それぞれの語源を調べてみることにしました。

 

umbrella の語源とは?

umbrella は、陰(shade)、影(shadow)を意味するラテン語 umbra に由来しているとのこと。

umbrella (n.)

c.1600, first attested in Donne’s letters, from Italian ombrello, from Late Latin umbrella, altered (by influence of umbra) from Latin umbella “sunshade, parasol,” diminutive of umbra “shade, shadow” (see umbrage).

『Online Etymology Dictionary』

『Online Etymology Dictionary』の記述をもとに、語形の移り変わりを時系列に並べると次のようになります。

ラテン語 umbra
ラテン語 umbella(diminutive of umbra)
後期ラテン語 umbrella
イタリア語 ombrello
英語 umbrella


二行目の diminutive(縮小辞)というのは、主に「小さい」という意味を表す接辞のこと。日本語で言えば「小石」などの「小」に当たります。

英語の縮小辞の例をいくつか見てみましょう。

縮小辞 縮小形
[-ella] novel(小説) novella(中編小説)
[-ette] cigar(葉巻) cigarette(煙草)
[-let] book(本) booklet(小冊子)
[-n] cat(猫) kitten(子猫)


umbrella の[-ella]はこの縮小辞なんですね。それを踏まえて次の Cinderella を見てみましょう。

 

Cinderella の語源とは?

photo credit: SpreadTheMagic via photopin cc

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Cinderella の名前のもとになった cinder は石炭などの燃えかすや灰のこと。

cinder

a small piece of ash or partly burnt coal, wood, etc. that is no longer burning but may still be hot

『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』

シンデレラには「灰かぶり姫」という和訳もあります。

cinder はもともとゲルマン系の単語ですが、フランス語(cendre)の影響を受けて綴りと意味がフランス語寄りに変化したとのこと。

cinder (n.)

Old English sinder “dross of iron, slag,” from Proto-Germanic *sendra- “slag”…

Initial s- changed to c- under influence of unrelated French cendre “ashes,”…

『Online Etymology Dictionary』

シンデレラの物語は、世界のさまざまな地域に伝わっているそうです。

そんな中、グリムの「灰かぶり姫」とともに有名なのはフランス人のシャルル・ペローが残した「サンドリヨン」。

Cinderella というのは、このサンドリヨン(Cendrillon)の英名と言うこともできます。

Cinderella (n.)

pseudo-translation of French Cendrillon, from cendre “ashes” (see cinder)…

『Online Etymology Dictionary』

Cendrillon という単語は cendre の縮小辞。よって英語でも Cinderella と縮小辞の付加された形になりました。

cinder Cinderella
cendre Cendrillon


かわいらしさ、いじらしさのようなイメージを主人公に付加する役割があるのでしょう。

だとすると、umbrella という名前も英語ネイティヴの人にとってはどこかかわいらしい響きがあるのでしょうか? さて。

Polaris − 北極星のはなし

photo credit: Kristofer Williams via photopin cc

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冬は一年でもっとも星がきれいな季節。

ふと空を見上げれば、吸い込まれるような星空が広がっていることもあるでしょう。

そんな中、反時計回りに夜空を回転する星たちの中心に位置するのが北極星。

北極星は、英語で pole star(polestar)と言います。

A pole star is a visible star, preferably a prominent one, that is approximately aligned with the Earth’s axis of rotation; that is, a star whose apparent position is close to one of the celestial poles, and which lies approximately directly overhead when viewed from the Earth’s North Pole or South Pole.

(pole star とは、おおよそ地球の自転軸上にあり、肉眼で見ることができて、望ましくは目立つ星のこと。すなわち、天の極の片方に近い場所にあり、地球の北極点か南極点から見ると、およそ真上に来る星のことである。)

Wikipedia「pole star」より

この定義だと polestar というのは、北極星だけでなく、南極星も含むことになりますね。

実際、南極点の真上にも星はあるのですが、北極星よりもずっと暗いため、観察されることも少ないようです。

日本語の北極星のように、北の星であることを明確にするなら、North Star という表現を使った方がよいかもしれません。

現在の北極星は、こぐま座のポラリス(Polaris)という恒星。

英語圏では、pole star ではなく Polaris という固有名で呼ばれることも多いのだそうです。

なおさきほど「現在の北極星」と言ったのは、北極星に当たる星は、地球の歳差運動(自転軸の首振り運動)のせいで時代により異なるため。

現在の英和辞典には、北極星の訳語の一つとして Polaris がのっていますが、おそらく2,000年後の英和辞典からは消えてしまうことでしょう。

こんな理由で語義が入れ替わってしまうのも、翻訳の不思議の一つと言えます。

winter solstice − 冬至のはなし

photo credit: Janne. via photopin cc

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本日12月22日は「冬至」だそうです。

冬至というのは、北半球において、一年のうちで最も昼が短くなる日のこと。

逆に最も昼が長くなる日は夏至。昼と夜が同じ長さになるのが春分と秋分です。

明日からは一日一日、日が長くなっていくと思うと、これからの寒さも乗り切れる気がしませんか。

 

「冬至」は英語で何と言う?

さて冬至は英語で何と言うのだろう?と思って調べてみると、winter solstice でした。

solstice

either of the two times of the year at which the sun reaches its highest or lowest point in the sky at midday, marked by the longest and shortest days

『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』

solstice は夏至・冬至の「至点」を意味する単語。

これはラテン語の sol(sun)と sistere(to stand still)に由来する単語なのだとか。

The word solstice is derived from the Latin sol (sun) and sistere (to stand still)

Wikipedia「solstice」より

太陽の南中高度(真南に来たときの高さ)は、冬至のときに最も低くなり、夏至のときに最も高くなります。その高低が静止する(stand still)ポイントが solstice なんですね。

 

「春分、夏至、秋分」は英語で何と言う?

また春分、夏至、秋分についても調べてみました。

春分 the vernal (spring) equinox
夏至 the summer solstice
秋分 the autumnal equinox
冬至 the winter solstice


夏至・冬至の solstice に対して、春分・秋分では equinox という単語を使います。

equinox

one of the two times in the year (around 20 March and 22 September) when the sun is above the equator and day and night are of equal length

『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』

equinox は春分・秋分の「分点」を意味する単語。こちらの語義にはおおよその日付ものっています。

これはラテン語の aequus(equal)と nox(night)に由来する単語。

The name “equinox” is derived from the Latin aequus (equal) and nox (night)

Wikipedia「equinox」より

こちらは昼と等しい(equal)長さの夜ということなのでしょう。

ところで日本では春分・秋分は国民の祝日になっていますが、夏至・冬至は祝日になっていません。

どちらかと言えば、夏のてっぺんである夏至(これから冬へ向かう)・冬のてっぺんである冬至(これから夏へ向かう)の方がめでたいような気もするのですが、これはなぜなのでしょう??

そんなことが少し気になる冬至の夜です。

ピンクという光は存在しない??

Rainbow

虹の色数というのは、日本や英語圏では「赤、橙、黄、緑、青、藍、紫」の七色とされることが多いようです。

red
orange
yellow
green
blue
indigo
violet


ただし実際の虹というのは、色の連続体であり、客観的に「ここまでは赤、ここからは橙」というような区分ができる訳ではありません。

その意味では、虹の色数というのは「単にそのように決めた」ということに過ぎないのです。

しかし不思議なのは、このスペクトラムをじっと見ていても、ピンクだけはどこにも見つからないということ。

そんな疑問に答えて、手書きのイラストアニメーションによる1〜2分の科学入門動画「minutephysics」が、ピンクという光は自然界に存在しないというトピックを扱っています。

これによると、スペクトラムの端にある赤と青(七色では紫)を、脳が一つの色として処理するためにピンクに見えるのだとか。

またピンクというのは、白色光(=各波長の光が混合している光)から緑を抜いたときに見える色なのだそうです。

Pink is just the absence of green in white light, that’s why you can’t find pink in a rainbow (or moonbow) or actual color wheels.

(ピンクというのは、白色光において単に緑のない状態を指す。それが虹(月虹)や実際の色相環においてピンクを見つけられない理由である。)

Wikipedia「pink」より

色相環というのは、次の図のように色の移り変わり(色相)を円形に表したもの。

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By MaxPower at en.wikipedia [GFDL or CC-BY-SA-3.0], from Wikimedia Commons

しかしこのうち赤から反時計回りに紫までは虹の中に見ることができますが、赤と紫の間にあるピンクだけはどうしても見ることができません。

不思議なこともあるものですねー。

「一昨日」を一語で表す英単語

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英語で「一昨日」は(the)day before yesterday。

日本語のようにさくっと一語で表すことはできず、きのうの前の日という言い方になるんですね。

。。。と思っていたら、先日OED(Oxford English Dictionary)のツイッターで「一昨日」を一語で表す形容詞が紹介されていました。

nudiustertian (not comparable)

(rare, obsolete) Of the day before yesterday.

『Wiktionary』

nudiustertian の発音は「ヌディウスターシャン」という感じ。Wiktionary には次のような語源ものっています。

From Latin nudius tertius, which is formed from the phrase nunc dies tertius est, (now is the third day).

もともとの語源が now is the third day から来ているというのはおもしろいですね。

third を意味するラテン語の tertius は、現代の英語でも tertiary という単語として残っています。

  • tertiary education(高等教育)
  • tertiary industry(第三次産業)

しかし nudiustertian の語義の欄には obsolete(すたれた)という表示がありますし、もちろん今でも一般に使われている語彙ではありません。

しかし一昨日を一語で表せる英単語があるというのは何だか新鮮な感じがします。

さらに調べていると、こんな単語も見つけました。

ereyesterday (not comparable)

(obsolete) On the day before yesterday.

『Wiktionary』

ereyesterday の発音は「エアイエスタデイ」。さきほどの nudiustertian は形容詞ですが、こちらは副詞。

ere は before を意味する古い英単語。よって ereyesterday(=before yesterday)という構造になっています。

それにしてもこのような「一昨日」を意味する英単語がすっかり使われなくなってしまったのはなぜでしょう?

英語で「おととい来やがれ」と言うことはないのでしょうか?(ないだろうなあ。。。)と思っていたら、『ウィズダム英和辞典』にこんな表現がのっていました。

おととい来い(=二度と来るな)

Come when two Sundays meet.

おととい来るのも相当難しいですが、日曜日が二つ重なる日に来るのも同じくらい難しそうです。

以上、言葉の世界には本当にさまざまな表現があるなと思わせてくれる「一昨日」の世界を紹介してみました。

vexillographer − 旗を作る人

好きなことを職業にできる人は幸福だと言われます。

しかしそのように言うとき念頭に置かれているのは、例えばサッカー選手やパティシエなど既存の職業であることがほとんど。

好きなことと言っても、どら焼きを食べることや、あやとりをすることが念頭に置かれている訳ではありません。

しかし数は少ないかもしれませんが、この世界には職業を「発明」した人もいるはずです。

既存の枠組みにとらわれず、情熱の赴くままに人生の舵を切った人々の通った後に、現在の職業という道があるのかもしれません。

オーストラリアの日刊紙『The Daily Telegraph』のホームページによると、なんと旗を作ることを職業にした人がいるとのこと。

After 40 years, John Vaughan has successfully had vexillographer listed in the dictionary | Local NSW News | thetelegraph.com.au

Mr Vaughan is a vexillographer, someone who studies the history of flags and designs them, with more than 5000 flags in his collection. Next year, the words vexillographer and vexillography will be added to the Macquarie Dictionary.

(Vaughan氏は、旗の歴史を学び、旗をデザインする「旗作家」である。彼は5,000以上の旗をコレクションしている。来年、旗作家(vexillographer) と旗学(vexillography)という単語はマッコーリー辞書に加わる予定である。)

vexillographer に「旗作家」という訳語がふさわしいのかどうかはあまり自信がありません。

「写真家」や「画家」に対して「旗家」でもよいのかもしれませんが、これだと字面を見ても何をする人なのかよくわかりませんね。

あるいは旗を作る人がぐんと増えれば「旗家」を定着させることができるかもしれませんが、この世界がそれほど多くの旗を必要としているようにも思えません。

いずれにしてもこの世界にはさまざまなことに情熱を燃やす人がいるもの。

好きなことを仕事にし、なおかつその仕事が辞書の項目になるというのは、歴史に名を残すのと同じくらい名誉なことではないでしょうか。

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