「丼」をめぐって
どんぶり【丼】
- 深い厚手の陶製の鉢。どんぶりばち。
- …
「広辞苑 第五版」
「丼」が常用漢字になったのは、わずか5年前の2010年のこと。
今では中学校で習うようですが、少し前までは学校で教わることのない漢字だったんですね。
なおこの「丼」という漢字は一字で「どんぶり」と読むので、「丼ぶり」と書く必要はありません。ただし「牛丼」「天丼」「親子丼」「海鮮丼」など「○丼」と書くときには「丼」の読みは「どん」になります。
このダブルスタンダードはよく考えてみると不思議なこと。
実際、手持ちの漢和辞典を見ると「どん」という読みは示されていませんでした。
つまり「丼」を「どん」と読むのは、あくまでも「○丼」のように丼の種類を表すときだけの特例なんですね。
従って「丼物」を「どんもの」と読むのも厳密には間違いということに。
どんぶりもの【丼物】
丼に飯を盛って具をのせた料理。天丼(てんどん)・親子丼など。
「広辞苑 第五版」
なかなか深遠な「丼」の世界です。