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日本語

「一段落」は何と読む?

15092801

A:はあー、疲れた。。。
B:この仕事もあと少しで一段落。終わったら、あんみつでも食べに行きましょう!

などと言うときの「一段落」。いったい何と読んでいますか?

??

辞書には次のように出ています。

いちだんらく【一段落】

(仕事)全体を幾つかに分けた時の、一つの区切りまでが片づくこと。「仕事がーする/ーつく」

「新明解国語辞典 第七版」

正解は「ひとだんらく」ではなく「いちだんらく」。

今までずっと「ひとだんらく」だと思っていたのですが、実は誤読であったということに最近気付きました。

国語辞書にはそもそも「ひとだんらく」の項目はありませんし、このエントリーをMacで書いている今、「いちだんらく」は「一段落」に変換されるのに、「ひとだんらく」は「一段落」に変換されないという衝撃の事実(?)にも気付いてしまいました。

とはいえ、実際には「一段落」を「ひとだんらく」と読んでいる人も多いのではないでしょうか。

なぜ「ひとだんらく」は間違いなのでしょう?

調べてみると、一つには「段落=だんらく」というのが音読みなので、「一」も音読みするべきだという声があるようです。

ただし「一安心=ひとあんしん」のような言葉もあるので、これを一概に規範とする訳にもいかないよう。

そもそも、ある時代を生きている言葉にとって「広く使われているけれども、間違いである」ということはいったい何を意味するのでしょう?

そんなことを思わず考えてしまいました。

 
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「お金を返す」と「お金を戻す」の違いとは?

15092001

この頃、机上に置いている紙の国語辞典は『角川必携国語辞典』。

奥付を見ると発行は20年前の1995年。もともとは学生時代に使っていたものを帰省した際に実家の書棚から持ってきました。

この辞書の面白い点の一つは「つかいわけ」というコラムが充実していること。

似たような意味を持つ単語のペアを取り上げて、その微妙な違いを解説するというものなのですが、このコラムを拾い読みするだけでも「なるほど!」という発見がたくさんあります。

例えば「返す」と「戻す」の違いについては、次のように説明されています。

「返す」も「戻す」も同じ意味で使うことが多いが、「返す」の方が使いかたが広い。「お金を返す」は、一度借りて、使ったあとで返すこともある。ところが「お金を戻す」は、うけいれずに返すこと。「食べものを戻す」とは、胃におさまらずに吐いてしまうこと。

『角川必携国語辞典』

たしかに言われてみると、お金を「返す」の方には一度使ったニュアンス、「戻す」の方には使っていないニュアンスがありますね。

このように知らず識らずのうちに使い分けている日本語の微妙な違いを知るのは楽しいもの。

この『角川必携国語辞典』、新版は発行されていないのですが、調べてみると1995年発行の初版を今でも Amazon で購入できるよう。それだけ広く支持されているということなのかもしれません。

編集の大野晋先生は2008年に亡くなってしまったので、今後もおそらく新版が出ることはないでしょう。

手元に一冊置いておきたい、読んで楽しい国語辞書の一つだと思います。

 

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どうも熱があるようなので、今日は休まさせていただきます。

15091801

A:どうも熱があるようなので、今日は休まさせていただきます。
B:お大事に!

さいれことば【さ入れ言葉】

「わたしにも意見を言わさせてください」「お先に帰らさせていただきます」「その本をわたしにも読まさせてほしい」など、「言わせてください」「帰らせていただきます」「読ませてほしい」という、相手の許可や承認を求める表現で、不要な「さ」を挿入させた表現形式。規範を重視する立場からは誤用とされる。

「新明解国語辞典 第七版」

日本語のいわゆる「さ入れ言葉」。

改めて見ると、ずいぶん違和感はありますが、日常会話の中で絶対に使っていないと言い切れるほどの自信はありません。

例えば、緊張してしどろもどろになっているときなど、ついつい出てしまうことはあるでしょう。

 

A:英語がすらすら話せれるようになったらなー。
B:頑張れ!

れたすことば【れ足す言葉】

「難しい漢字が正しく書けれる」「一人で行けれると思う」「これは飲めれる水だ」などの「書けれる」「行けれる」「飲めれる」のように、可能動詞「書ける」「行ける」「飲める」に不要な「れ」を挿入させた表現形式。規範を重視する立場からは誤用とされる。

「新明解国語辞典 第七版」

「さ入れ言葉」より更に違和感があるのが「れ足す言葉」。さすがにこれは使ったことがないはず。

「○○はかくあるべき」という言い方は好きではないですし、どちらかと言えばおかしな表現も楽しんでしまいたいと考える方ですが、この表現はさすがにナシかなあと思ってしまいます。

みなさんの感覚はいかがでしょうか?

 
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割愛にはなぜ「愛」の字が含まれるのか?

15091501

詳細については、時間の都合上、割愛いたします。

割愛という単語には、なぜ「愛」という字が含まれているのでしょう?

愛しているなら、何も省略することはないのに。。。そんなことを疑問に思ったので、辞書を調べてみました。

かつあい【割愛】

手放すには惜しいものを手放すこと。〔広義では、余裕が無いので文章や演説などの一部を省略する意にも用いられる〕

「新明解国語辞典 第七版」

この語義にはちょっとびっくり。割愛というのは「手放すには惜しいものを手放す」というのが本来の意味なんですね。

それならば「愛」という字が含まれるのも納得です。

自分は広義の「省略」の意味しか頭にありませんでした。

さらに調べてみると、この割愛というのは、上記のように間違った意味で理解されがちな言葉の一つなのだとか。

現代において「手放すには惜しいものを手放す」という正式な意味で割愛を使っている例というのは、案外少なくなっているのかもしれません。

ただ打ち合わせや会議などで、

詳細については、時間の都合上、割愛いたします。

と言ったときでも「この詳細はとんでもなく面白いんだけど、時間がないので泣く泣くカットするしかないんだよ。。。」というような含みがあれば、正しい用法ということになりますが、おそらくそんなケースは少ないはず。

逆にほっとすることの方が多いのではないでしょうか。。。

 
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生返事、二つ返事

15090601

A:ねえ、今日の夕ご飯カレーでいい?
B:あー。
A:聞いてるの?
B:あー。

なまへんじ【生返事】

気乗りのしない時にする、はっきりしない返事。

「新明解国語辞典 第七版」

A:ねえ、今日の夕ご飯カレーでいい?
B:はいはーい!

ふたつへんじ【二つ返事】

はいはいと、すぐに承知すること。

「新明解国語辞典 第七版」

生返事と二つ返事というのは、日本語の中でも不思議な言葉だなあと思います。

生返事はそもそもなぜ「生」なのか? 生返事の対義語はなぜ「煮返事」や「焼き返事」ではないのか?

二つ返事はそもそもなぜ「二つ」なのか? 即答するならなぜ「一つ返事」ではダメなのか?

(「返事は一回!」とよく言われたような気もするのですが。。。)

考えてみても、納得できるような理由は思い当たりません。

どちらも日本語独特の表現なので、外国語として日本語を学んでいる人がこれらの表現に出会ったときにはいったいどのように理解しているのでしょう?

例えば、英語で raw answer、two answers と言われても、そこから日本語の意味を類推することはもちろん不可能。

「生返事」「二つ返事」とはずいぶん変わった表現だなあと思いつつ、そのまま飲み込んでしまうのかもしれません。

「ひとり、ふたり、さんにん」の謎

15090401

夜空の星を数えるときには「ひとつ、ふたつ、みっつ」、

戸棚のレコードを数えるときには「いちまい、にまい、さんまい」、

飲んだコーヒーを数えるときには「いっぱい、にはい、さんばい」。

そんな風に数えるものに合わせて表現が変わるのは日本語の数詞の難しいところ。

ただし「枚」や「杯」の部分はともかく、数そのものの部分は「ひと、ふた、み」という和語系統か「いち、に、さん」という漢語系統のどちらかを使うようになっています。

和語 ひと ふた
漢語 いち さん

 

このルールに反するのが、人を数えるときの表現。

「ひとり、ふたり」までは和語系統なのに、「さんにん」から後はどういうわけか漢語系統に切り替わってしまいます。

和語 ひとり ふたり みたり よたり いつたり
漢語 いちにん ににん さんにん よにん ごにん

 

調べてみると、昔は「みたり、よたり」という表現もあったようなのですが、いつの間にか使われなくなってしまいました。

一方「いちにん、ににん」の方は「一人前、二人前」などという表現の中に生きています。

なぜ人の数え方だけがこのような組み合わせになってしまったのでしょうか? 謎は深まるばかりです。

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