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日本語

「醍醐味」の語源とは?

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例えば、一人旅の醍醐味は、自分自身と向き合うこと。

などと言う時の「醍醐味」というのはいったいどんな味なのでしょう?

甘い? 酸っぱい? あるいはしょっぱい?

先日ネルケ無方さんの『道元を逆輸入する』という本を読んでいたら、この「醍醐味」の語源に関する説明がのっていました。

これはもともと仏教用語であり、大乗仏教の『大般涅槃経(だいはつねはんぎょう)』の中に次のような記述があるのだとか。

牛より乳を出し、乳より酪(らく)を出し、酪より生酥(せいそ)を出し、生酥より熟酥(じゅくそ)を出し、熟酥より醍醐を出す

P.97

これは牛乳からヨーグルトのような乳製品を作るときの精製段階のこと。

牛乳から始まって、最もおいしい醍醐に至るまでの五つの段階を表しています。

  1. 酪(らく)
  2. 生酥(せいそ)
  3. 熟酥(じゅくそ)
  4. 醍醐(だいご)

よって醍醐のもともとの意味というのは、現在のバターやヨーグルトのような乳製品。
(チーズという説もあり。)

ただこうして語られると何かとんでもなく貴重なもののようにも思えてきます。

ぜひ一度、本当の「醍醐味」を味わってみたいものですが、オリジナルの製法は既に失われてしまっているのだそう。

残念ながら古の味は想像することしかできませんが、それはそれでロマンのあることだと思います。

とてもおいしいヨーグルトに出会ったときには、今自分は古の醍醐味を味わっているのかもしれない、と想像力を働かせてみるのもよいかもしれません。

 

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運鈍根

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4月も一週間が過ぎました。

この春から新しく社会人になった人にとっては、荒波の中で必死にもがいているような時期かもしれません。

覚えるべきことは次から次へとやってきて、それを身に付けるのに精一杯という人も多いでしょう。

そんな最中、一旦立ち止まって、こんな問いについて考えてみるのはどうでしょう?

仕事で成功するために、最も必要な要素とは?

例えば、向上心、素直さ、人の気持ちをつかむ力、etc.

もちろんこの問いに正解がある訳ではありません。思い付く内容はきっと人それぞれでしょう。

それはそれとして、今回紹介したいのは成功に関するこんな故事成語。

運鈍根(うんどんこん)

成功するために必要な要素。幸運と愚鈍と根気。「運根鈍」とも。

「四字熟語の辞典」

幸運と根気というのは何となくわかるのですが、真ん中の愚鈍というのはどういう意図なのでしょうか?

ぐどん【愚鈍】

判断力が鈍く、何をやらせても満足に出来ない様子。

「新明解国語辞典 第七版」

辞書通りに捉えれば、愚鈍と成功は結びつかないようにも思います。

ただおそらくここで意図されているのは、何事も器用にこなすよりも、ちょっと不器用なくらいの人の方がいずれ大成するということなのだと思います。

そんな訳で、眼前の課題が上手くいかずに投げ出したくなってしまったときには、運鈍根の三文字を思い出して、もう一踏ん張り頑張ってみませんか。

気が付けば、何事もソツなく器用にこなす同期を見下ろすような、高みに達することができるかもしれません。

 
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あいまいな東京都

photo credit: DSCF6023 via photopin (license)

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「東京都」という文字をじーっと見つめていると、これはずいぶん不思議な地名だなあと思うことがあります。

まず東京都という単語の中には「東京」と「京都」という二つの地名が入っています。

よって東京都というのは「東京+都」と分けることもできますし、「東+京都」と分けることもできます。

もちろん東京都は「東京+都」と分けるのが常識とは思いますが、京都府の東側に住んでいる人にとっては、もしかしたら東京都というのは「ひがしきょうと」のことなのではないかと。

。。。と、そんなことはないかもしれませんが、もう一度「京都」の名前の由来から考えてみましょう。

そもそも京都の「京」というのは「みやこ」の意味であり、「都」ももちろん「みやこ」の意味です。

みやこ【都】

  1. 皇居(政府)の所在地。
  2. 「(大)都会」を美化した表現。

「新明解国語辞典 第七版」

つまり京都というのは「みやこ・みやこ」の意味なんですね。

そして東京という地名は「東のみやこ」という意味で名付けられています。

江戸が東京に改称されたのは明治元年の1868年ですが、東京都という行政区分は意外に新しく、第二次世界大戦中の1943年に「東京府」と「東京市」が統合して「東京都」が誕生しています。

ここに至って再び「都」が出現したため、東京都の中に「京都」が含まれてしまい、分節があいまいになっています。

橋下徹・大阪市長による大阪都構想が話題になっていますが、これがもし京都府だったら「京都都」、すなわち「みやこ・みやこ・みやこ」の意味になるところでした。

それはそれでおもしろい?

「さじ加減」の「さじ」というのは「スプーン」のことなんですよ

photo credit: Spoons via photopin (license)

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さじ【匙】

液体・粉をすくい取る道具。

「新明解国語辞典 第七版」

「さじ」というのは、ちょっと不思議な日本語かもしれません。

単独で使うときに「スプーン」の代わりに「さじ」と言う人は、かなり少なくなってきました。

にもかかわらず、料理のレシピでは「大さじ1、小さじ1」とか「さじ加減が難しい」などという表現が普通に使われています。

もう100年くらいすると「さじ加減」の「さじ」というのは「スプーン」のことなんですよ、というのが一つの雑学として語られるようになるのかもしれません。

ということで、今回は現在の国語辞書には掲載されているものの、100年後に残っているかどうかは怪しい(?)日本語を集めてみました。

えもんかけ【衣紋掛け】

短い棒に和服などを掛け、中央のひもなどでつるしておくもの。

「新明解国語辞典 第七版」

衣紋掛けというのは、もともと和服用のハンガーのこと。ただし広義には、私たちが普段使っているハンガーを含むという解釈も可能です。

がいとう【外套】

防寒(儀礼)用に洋服の上に着る衣服。オーバーコート。

「新明解国語辞典 第七版」

外套の「套」という字は難しい! それが使われなくなった理由ではないでしょうが。。。

げっぷ【月賦】

支払うべき金額を月に幾らと割り当てて払うこと(方法)。月賦払い。

「新明解国語辞典 第七版」

月賦という言葉はつい最近まで現役だったような気がしませんか? しかしいつのまにか「ローン」に取って代わられてしまいました。

ちょうめん【帳面】

物事を書きつけるために、何枚かの同型の紙をとじたもの。ノート。

「新明解国語辞典 第七版」

「ちょうめん」という響きには、捨てがたい味わいがあると思います。でもすっかり聞かなくなってしまったのは残念。

。。。

以上、今回はちょっと古めかしい感じの日本語を集めてみました。

「そういえば、両親や祖父母がこんな表現を使っていたなあ」と懐かしい気持ちになった人もいるかもしれませんね。

 
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杮と柿

こけらおとし【杮落し】

〔建築工事が終わって足場などの杮を払い落とすことから〕新築の劇場や映画館で行われる最初の興行。

「新明解国語辞典 第七版」

こけらおとしで足場から払い落とすのは、果物の「柿」ではありません。

こけら【杮】

材木を削ったくず。〔狭義では、屋根をふくのに使う薄い板を指す。例、「ーぶき」〕

「新明解国語辞典 第七版」

こけらおとしの「杮」というのは、材木のくずのことなんですね。

。。。

それはよいとして、今回取り上げたいのは、この「杮(こけら)」という漢字。

どう見ても、果物の「柿(かき)」にしか見えないのですが、実は少しだけ異なっているのだそう。

ただしメイリオフォントでは、ほぼ同じに見えてしまうので、ヒラギノフォントで拡大して見てみましょう。

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杮(こけら)の方は右側の縦棒がぐっと通っているのに対して、柿(かき)の方は右上がなべぶたになっています。

お互いに似ている漢字というのは他にもありますが、拡大しないと違いがわからない組み合わせというのは、さすがにあまりないのではないでしょうか。

せっかくなので、木くずの中から秋の味覚を探してみてください。

杮杮杮杮杮柿杮杮杮杮

「先輩!ちょっと、お茶しませんか?。。。いや、お茶にしませんか?」

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例えばの話、職場にすごくかわいい女の子がいたとして、

「先輩!ちょっと、お茶にしませんか?」

と言われたときと、

「先輩!ちょっと、お茶しませんか?」

と言われたときでは、ずいぶん嬉しさが違うのではないでしょうか?

この違いはいったいどこから来るのでしょう?

お茶にする

仕事の途中で、ちょっと休む。

「新明解国語辞典 第七版」

お茶する

お茶するとは、喫茶店へ行くこと。

「日本語俗語辞書」

そうそう「お茶にする」というのは昔からある日本語で「一息入れる」の意味。

実際にお茶を飲むのか、コーヒーを飲むのか、クッキーをつまむのかはわかりませんが、いずれにしてもそれ以上の意味はなさそうです。

しかし「お茶にする」の「に」がなくなった途端に何だか期待が高まってくるのは、喫茶店へ行けるから?

。。。いやいや、もちろんそれだけではありません。

お茶するとは喫茶店に行くこと及び、喫茶店で何か飲みながら休憩したり、話したりすることを意味する。1970年代にどこかへ行くことを「○○する」といった表現が流行(映画に行く場合なら「映画する」など)。お茶するもその一つだが、他と違い、ナンパの常套文句など、後々まで使われ、1980年代前半には独立して流行語となっている。…

「日本語俗語辞書」

はい、まあ、こういう期待を言葉の裏側に見てしまうのは、私だけではないでしょう。

「に」の一文字を消すだけで、これだけの破壊力を付与してしまう日本語の奥深さには改めてびっくりさせられます。

女性のみなさんはくれぐれも使い間違えないよう、お願いいたします。

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