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日本語

除夜の鐘はなぜ108回なのか?

photo credit: kirainet via photopin cc

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大晦日の今日はネルケ無方さんの『ただ坐る』という坐禅の本を読んでいました。

その中に、大晦日の除夜の鐘はなぜ108回なのか?についての説明があったので、紹介してみたいと思います。

二つの説があるようなので、一つずつ見ていきましょう。

 

四苦八苦

人間の「四苦八苦」を取り除くために撞かれる除夜の鐘。

四苦八苦=4×9+8×9=108

という語呂合わせから108回になったという説。

計算すると確かにぴったり108回になっています。これは「なるほど!」という説ですね。

なお、四苦八苦の「四苦」というのは、人が逃れることのできない「生・老・病・死」の四つの苦しみのこと。

「八苦」というのは、この「生・老・病・死」に、

  • 愛別離苦(あいべつりく)(好きな人と一緒にいられないこと)
  • 怨憎会苦(おんぞうえく)(一緒にいると好きでなくなること)
  • 求不得苦(ぐふとくく)(好きなものが手に入らないこと)
  • 五蘊盛苦(ごおんじょうく) (現在の自分に満足せず、落ち着きがないこと)

以上の四つの苦しみを加えたものなのだとか。

このような項目を見ていると、昔も今も人の本質というのは変わらないのだなあと思います。

 

煩悩の数

仏教には、人の感覚と意識を表わす六根(ろっこん)という概念があります。

六根とはすなわち、眼(げん)・耳(に)・鼻(び)・舌(ぜつ)・身(しん)・意(い)の六つ。

私たちに馴染みのある五感に意識を加えたものと考えればよいでしょう。

人の煩悩を数えるときには、この六根を「好・悪・平」(好き、嫌い、平気)の3つ、さらにそれを「浄・染」(清い、汚れ)の2つに分類します。

その上で、さらに前世・今世・来世の三世の煩悩があると考えるので、全部で6×3×2×3=108の煩悩があるということに。

この説を取るとすれば、除夜の鐘というのは前世や来世の煩悩にまで届いているということになりますね。

 

今年の鐘の音が聞こえるまであとわずか。

どんな思いで鐘の音を聞こうか考えているところです。

 

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三つの冬

Snow-Covered Clearing

本日は12月29日ですが、みなさんは冬のどのあたりにいるという感覚でしょうか?

前半? あるいは真ん中?

現代のカレンダーでは、一般的に冬は12月〜2月の三か月とされています。

そのように考えれば、今は冬の三分の一が終わったところ。ここからが本格的な冬の始まりです。

日本語にはそんな冬の三分の一を表わす単語があります。

さんとう【三冬】

〔陰暦で〕冬季の三か月間。〔孟冬(モウトウ)=十月、仲冬=十一月、季冬=十二月の総称〕

『新明解国語辞典 第七版』

陰暦の10月〜12月というのは、陽暦の11月下旬〜2月下旬に当たります。

だとすると、本日12月29日は「仲冬」の前半あたりになりますね。

それぞれの冬を見出し語としても見てみましょう。

もうとう【孟冬】

〔昔の本の序文や刊記などで〕冬の初め。〔陰暦では十月を指す〕

『新明解国語辞典 第七版』

孟は「初め」を意味し、孟春(もうしゅん)、孟夏(もうか)、孟秋(もうしゅう)という表現もあります。

ちゅうとう【仲冬】

〔古〕冬の半ば。〔陰暦では十一月を指す〕

『新明解国語辞典 第七版』

仲は「半ば」を意味し、仲春(ちゅうしゅん)、仲夏(ちゅうか)、仲秋(ちゅうしゅう)という表現もあります。

中秋の名月の「中秋」は「仲」ではなく「中」の方。旧暦8月15日の月を意味します。

仲秋の名月と書いた場合は8月の月という意味になるよう。

きとう【季冬】

冬期が終りに近づいた陰暦十二月。

『新明解国語辞典 第七版』

季は「終わり」を意味し、季春(きしゅん)、季夏(きか)、季秋(きしゅう)という表現もあります。

季という文字は、季節の季のように春夏秋冬そのものを指すこともありますし、季冬の季のように春夏秋冬の終わりを指すこともあるんですね。

以上、今回は日本語の中の三つの冬を取り上げてみました。

冬はまだまだ続きます。暖かくして、よいお年をお迎えください。

 
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tax − 2014 kanji of the year

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先日、2014年の「今年の漢字」が発表されました。

「今年の漢字」は、日本漢字能力検定協会(漢検)がその一年の世相を表す漢字を全国から公募し、一番投票の多かった漢字を選ぶというもの。

今年の「税」はあまり明るいイメージの漢字ではありませんが、それだけ消費税の問題が人々の印象に強く残っていたということなのでしょう。

なお過去には次のような漢字が選ばれています。

1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014

 

ここ3年の漢字を見ると、東日本大震災のあった2011年は「絆」、ロンドンオリンピックのあった2012年は「金」、東京オリンピックの開催が決まった2013年は「輪」となっています。

いくつかの英語メディアでも、この話題を扱っているのを見かけました。

The Japan Kanji Aptitude Testing Foundation announced Friday that “zei,” meaning tax, had won 5.2% of votes from members of the public for kanji of the year, more than any other selection. “Netsu,” meaning heat or fever, came second with 3.6% of the 168,000 votes cast.

Wall Street Journal「Japan Real Time」より

こちらの記事によると、一番人気の「税」は5.2%、二番人気の「熱」は3.6%の得票を集めたとのこと。

おそらく、デング熱やエボラ出血熱の印象から選ばれたのでしょうか。

ベスト10の漢字を紹介している記事もありました。

The top 10 nominations this year were:

  • zei 税(”tax”)
  • nets 熱(”heat”)
  • iso 嘘(”falsehood; lie”)
  • wazawai 災(”disaster”)
  • yuki 雪(”snow”)
  • 泣 as in naku 泣く(”to cry”)
  • fun 噴(erupt)
  • zō 増(”increase”)
  • go 偽(”fake”)
  • yō 妖(”supernatural”)

Language Log」より

こうして並べて見ると、たった10の漢字を起点に、2014年のニュースをありありと思い出すことができます。

漢字が持つイメージの喚起力はすごいものだということを改めて認識。

あなたにとっての今年の漢字はどの一文字でしょうか?

三十路(みそじ)、四十路(よそじ)の次は何と言う?

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みそじ【三十】

〔「ぢ」は、「はたち」の「ち」と同源か〕

  1. 三十(サンジュウ)
  2. 【三十路】三十歳。

『新明解国語辞典 第七版』

「私もとうとう三十路かー」

などと、三十歳を表す「三十路」という単語は一般的によく使われています。

それでは、その他の年齢も「○○路」と表すことはできるのでしょうか?

辞書の中から、そのような表現を拾ってみました。

よそじ【四十】

〔「ぢ」は、「はたち」の「ち」と同源か〕

  1. 四十(シジュウ)
  2. 【四十路】四十歳。「ーの春」

『新明解国語辞典 第七版』

「俺もとうとう四十路かー」

「三十路」ほどには使われていないと思いますが、この「四十路」もいちおう市民権を得ている単語と言えるでしょう。

語義の用例に「四十の春」とあるので、四十歳になったら何かいいことがあるのかもしれません!

いそじ【五十】

〔「ぢ」は、「はたち」の「ち」と同源〕

  • 五十
  • 【五十路】五十歳。

『新明解国語辞典 第七版』

「私もとうとう五十路かー」

「三十路」「四十路」と比べると、この「五十路」という表現はあまり聞いたことがありません。

五十歳を迎えても、もうそれほど年齢を意識することはないのでしょうか?

もしそうだとしたら、それはちょっと寂しいことでもありますし、逆に心強いことでもあります。

新明解には、さらに次のような単語ものっていました。

  • むそじ【六十、六十路】
  • ななそじ【七十、七十路】
  • やそじ【八十、八十路】
  • ここのそじ【九十、九十路】

語感的には「ここのそじ」という響きに何とも言えない味わいを感じます。

いつの日か、

「私もとうとう九十路かー」

と言う日が来るのでしょうか。

 
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憂鬱になるくらい画数の多い漢字

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11月もまもなく終わり。

日がどんどん短くなってきて、憂鬱な気分になっている人もいるのではないでしょうか。

毎年この時期になると気持ちが落ち込みやすいという人は、季節性のうつ病を疑ってみてもよいのかもしれません。

さて、そんな診断は医師に任せるとして、今回は「鬱」という文字について。

 

鬱(うつ・29画)

(形)木がこんもりと茂るさま。

(動・形)こもる。ふさがる。煙、蒸気、ある気分などがいっぱいにこもる。また、そのさま。

『漢字源』

この漢字、なんと29画もあるんですね。

こんな漢字をしょっちゅう書いていたら、それこそ鬱になってしまいそうです。

さて、今回はこの「鬱」と同じくらい画数の多い漢字を集めてみました。

以下に見ていきましょう。

 

爨(さん・29画)

(動)かしぐ。飯をたく。

(名)かまど。飯をたくかまど。

『漢字源』

火の上に木をのせて、木の上に鍋釜をのせる。

ある意味、わかりやすい漢字ではあります。

 

驪(れい・29画)

(名・形)くろうま。毛並みのつやつやとしてそろった黒毛の馬。また、つやつやして黒い。

『漢字源』

馬偏に麗しいと書いて「つやつやの馬」。

つやつや感が伝わってくるようです!

 

驫(ひゅう・30画)

たくさんの馬。たくさんの馬の走るようす。

『漢字源』

馬が10画の漢字なので、三つ集まると30画になります。

馬が騎馬戦をやっているようでもありますね。

 

鸞(らん・30画)

(名)想像上の鳥の名。鳳凰(ホウオウ)の一種。形は鶏に似て、羽は赤色に五色をまじえ、鳴く声は五音の律にあうという。

『漢字源』

鸞という鳥を知らなくても、入試で日本史を選択した人なら、この漢字を書いたことがあるかもしれません。

浄土真宗の宗祖、親鸞(しんらん)の鸞がこの文字です。

 

以上、今回は憂鬱になるくらい画数の多い漢字を集めてみました。

ただし書き取りテストに出る可能性はまずないでしょうからご安心を!

「表裏」と「裏表」の違いとは?

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人間なら誰しも多かれ少なかれ表裏(おもてうら)があるもの。

人間なら誰しも多かれ少なかれ裏表(うらおもて)があるもの。

??

表裏と裏表の違いは何でしょう?

おもてうら【表裏】

一 表と裏。

二 表面に表われた言動や態度とそれに全く相反する内心。

『新明解国語辞典 第七版』

うらおもて【裏表】

一 裏と表と(の関係)。

二A 表と裏が通常とは反対の状態であること。本当は裏であるのに、表であるかのように扱うこと。

二B 言行などに表向きと内実とで一致しない点が有ること。

『新明解国語辞典 第七版』

冒頭に挙げた、

  • 表裏のある人
  • 裏表のある人

のように「言動・態度と内心が異なる」という意味は両者に共通しています。

ただしシャツを裏表(うらおもて)に着ることはできても、表裏(おもてうら)に着ることはできません。

このあたり、似ているようでいて微妙な意味の違いが隠されているのが面白いところ。

また表裏(おもてうら)には表裏(ひょうり)という音読みもありますが、裏表(うらおもて)には音読みがありません。

ひょうり【表裏】

一 おもてとうら。

二 [意味の実質は「裏」にある]裏。

『新明解国語辞典 第七版』

ここまでの単語を表にまとめてみると、次のようになります。

表裏 裏表
訓読み おもてうら うらおもて
音読み ひょうり ×

 

こうしてみると裏表の音読みだけが存在しないのは、何だかいびつな感じ。

なかなかに複雑な表と裏の世界ですね。

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