cialis viagra online accutane

日本語

「少年」の性別を考える

14102101

boys and girls(少年少女)

ここで素朴な疑問が一つ。

少年はなぜ少年であって「少男」ではないのでしょう?

年が少ないと書いただけで、自ずから男性を表わすというのは何だか不思議な感じがします。

そこで、改めて少年の語義を確認してみました。

しょうねん【少年】

人を年齢によって分けた区分の一つ。小学生から中学・高校生くらいまで(の男子)。

〔広義では少女を含む。少年法では、二十歳未満の者を指す〕

『新明解国語辞典 第七版』

なんと「広義では少女を含む」との記述を発見。

少年という単語が両性を含むのは、いったいどんなときなのでしょうか?

調べてみると、そのヒントはさきほどの語義の中にありました。

少年法などの法律用語においては、少年という単語の中に両性が含まれるのですね。

少年院・少年犯罪なども同様で、たしかに少女院・少女犯罪とは言いません。

とはいえ、これはもちろん限られた文脈の話であり、一般的に少年という単語が男子を指すこと自体は疑いようがないでしょう。

言語におけるこのような男性中心主義というのは、決して珍しいことではありません。
(俳優・女優などの例もありますね。)

これに対して、もしフェミニズム的な立場から異議申し立てがなされたら、どのような対応が考えられるでしょうか?

例えば、

  1. 少女という単語を廃止して、両性を少年の中に含める。
  2. 少年という単語を廃止して、少男という呼称に改める。

現実的なのはどちらでしょう?

あるいは、もし他に妙案があれば。

「あげる」と「くれる」の違いとは?

wedding gift

*花子は私にチョコレートをあげた。

外国語として日本語を学んでいる人にとって動詞の「あげる」と「くれる」の使い分けはなかなか難しいようです。

確かにどちらも英語にすると give。

私たちはこの二つをどのように使い分けているのでしょう?

第一感、頭に浮かんだのは、

  • 私に → くれる
  • あなたに → あげる
  • 他人に → あげる

という使い分け。例えば、次の文では原則「あげる」と「くれる」を交換することはできません。

花子は私にチョコレートをくれた。(×あげた)
私はあなたにクッキーをあげた。(×くれた)
あなたは花子にサルミアッキをあげた。(△くれた)

とはいえ、これだけで言い尽くせるなら、日本語学習者もそれほど苦労することはないでしょう。

次に辞書の語義を確認してみました。

あげる

「与える」の丁寧語。「誕生日のお祝いをー」

『新明解国語辞典 第七版』

「あげる」が丁寧語というのは普段意識していませんでした。

たしかに「与える」という動詞は、「子供に絵本を与える」「ネコに餌を与える」のような例を考えると、ずいぶん上から目線な感じがします。

くれる

〔人が自分と対等か下の立場の相手に物を〕与える。「それを僕にくれ/友達が妹にくれた本/欲しいのならくれてやる」

『新明解国語辞典 第七版』

ここで先ほどの第一感を打ち砕く例文が登場。

(友達が妹にくれた本/欲しいのならくれてやる)

これらの例文を検証してみましょう。

 

友達が妹にくれた本

「友達が妹にあげた本」だとその友達の妹が本をもらったイメージになりますし、「友達が妹にくれた本」だと私の妹が本をもらったイメージになります。

動詞を交替することで、妹の所属(?)が変わってしまうというのは面白いですね。

「くれる」という動詞は、原則「○○→私」という方向のときに使いますが、私の代わりに私の身内や親しい人が来たときにも使えるということになります。

 

欲しいのならくれてやる

「欲しいのならあげる」だと普通なのに、「欲しいのならくれてやる」だと途端に喧嘩腰な雰囲気が漂います。

原則「○○→私」 という方向のときに使う「くれる」を逆方向に使うことで、敬意のベクトルも逆方向に転回させているという解釈になるでしょうか。

 

こうしてみると「くれる」というのは単に方向性の問題ではなく、立場の問題でもあることがわかります。

ただ日本語のネイティブならこのあたりの微妙な感覚も理解できると思いますが、ノンネイティブにこれを説明するとなるとかなり難しそう。

やはり冒頭に挙げた、

  • 私へ → くれる
  • あなたへ → あげる
  • 他人へ → あげる

を原理原則として伝えるしかないように思うのですが、もっと上手い説明があるものでしょうか?
 
新明解国語辞典 第七版 公式アプリ 新明解国語辞典 第七版 公式アプリ
価格: ¥1,900(記事公開時)
カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
App Storeで詳細を見る

「一か八か」の一と八はどちらがよい結果なのか

14101301

代わり映えのしない日常においても、時に「一か八か」の挑戦をしなければならない局面は訪れます。

不確定な未来に自分を投げ入れることは、不安でもあり、楽しみでもある。そんな人の心は不思議なもの。

さてそんなときに一つ気になるのは、一と八のうち、良い方は一なのか八なのかということ。

八は末広がりで縁起のよい数字とされているので、八の方なのかな?とも思いますが、実際はどうなのでしょう?

そこで「一か八か」の語源を調べてみることにしました。

かるた賭博から生まれた言葉で、「一」は「丁」の上の部分、「八」は「半」の上の部分をとったものから。

また、「一」か「罰(壺皿に伏せたさいころに一の目が出るか、またはしくじるか)」かの意味からという説もある。

「一か六か」ともいう。

故事ことわざ辞典

これによると「一と八」の由来は賭博の「丁と半」。

つまり一か八かと言っても、どちらかが良くて、どちらかが悪いということではないと。

単に50/50(フィフティフィフティ)の出目に賭けるということだったんですね。

もっとも現実には一か八かの挑戦をするときに、成功確率が50%とは限りません。

成功確率がかなり低いときや、限りなくゼロのときでも、とにかくやってみるしかないという局面はあるでしょう。

そんな状況であっても、眼前の課題を一か八か(=50/50)と捉えることは、一種のポジティブシンキングなのかもしれません。

いずれにせよ、一歩踏み出してみないことには、その先にある未来は誰にもわかりません。

しんしんと更ける夜

photo credit: Miss C.J. via photopin cc

photo credit: Miss C.J. via photopin cc

しんしん【深深】

  1. (夜が更けたり雪が降ったりして)あたりが静まりかえる様子。「ーと夜が更ける」
  2. 寒さが身にしみ通るように感じられる様子。「夜になるとーと冷え込んでくる」

『新明解国語辞典 第七版』

世界の言語の数は3,000とも6,000とも言われていますが、その中に「しんしん」のような静寂のオノマトペを持った言語は果たしていくつくらいあるのでしょう?

音がないところに「しんしん」という言葉を当てるこのセンス。

そして日本人なら、そこからある種の情景や感傷のようなものを共有できてしまうイメージの喚起力。

言葉の力というものをありありと感じられる単語の一つだと思います。

ところで、もしあなたが日本語を勉強している外国人に「しんしんってどういう意味ですか?」と聞かれたら、何と説明しますか?

(ここでは相手の人は英語のネイティブスピーカーだということにしましょう。)

試しに辞書を引いてみると、こんな例文がのっていました。

夜がしんしんと更けていく

The night advances silently and[but]steadily.

『ウィズダム英和辞典 第3版』

夜はしんしんとふけていった

The night was getting far advanced.

『新英和中辞典 第5版』

ウィズダムの方は頑張って説明しようとするのに対して、新英和の方は相手の想像力に委ねてしまう感じ。

いずれにしても日本語のノンネイティヴに「しんしん」の意味を伝えるのは骨の折れる作業に違いありません。

日本語教師の人はいったいどのように説明しているのでしょうか? 何だか気になります。

都道府県の名前に使われている珍しい漢字たち

photo credit: JapanDave via photopin cc

photo credit: JapanDave via photopin cc

都道府県の名前に使われている漢字の中には、その都道府県名を表わす以外にほとんど使われない漢字がいくつかあります。

今回はそんな漢字の意味を調べてみました。

 

埼玉の「埼」

(名)さき。山の陸地の突き出た部分。みさきや山のはし。

『漢字源』

埼は「崎」と同じ意味の漢字。

だとすると、なぜ「さきたま」ではなく「さいたま」なのでしょう?

 

岐阜の「阜」

(名)おか(ヲカ)。おおきくふくれた土盛り。ずんぐりとふくれたおか。

(形)おおきい(オホイナリ)。おおきくて太っている。

『漢字源』

阜という漢字にはこんな意味があったんですね。

しかし岐阜はおおきいから「阜」になったということではなく、織田信長が中国の地名「岐山」「曲阜」にちなんで名付けたという説もあるようです。

 

大阪の「阪」

(名)さか。︵型にそりかえった丘。また、傾斜した山道。

『漢字源』

阪は「坂」と同じ意味の漢字。

大阪も江戸時代の頃までは「大坂」でした。「大坂冬の陣」「大坂夏の陣」は坂の字を使っています。

また阪という漢字は、大阪・阪神の地名以外に、阪本さんという名字にも使われていますね。

 

埼玉の「埼」、岐阜の「阜」、大阪の「阪」。いずれの漢字も実は常用漢字に指定されています。

とはいえ、もし都道府県名に使われていなければ、おそらく選ばれてはいなかったことでしょう。

それぞれの県(府)の人にとっては、きっと愛着のある漢字。他の漢字同様、末永く活躍してほしいものです。

魚偏に「◎」の漢字とは?

14092501

本日はある魚偏(さかなへん)の漢字の話。

魚偏に「春」は鰆(さわら)。

海の魚で、字の通り一般的には春の魚とされています。

魚偏に「秋」は鰍(かじか)。

こちらは川の魚で、字の通り秋の魚とされています。

問題:それでは魚偏に「◎」は何を表わすでしょう?

ヒント1:海にも川にも住んでいません。

ヒント2:一年中食べられます。

ヒント3:◎は形を表わします。

??

??

??

正解は「ちくわ」。

本当にそんな漢字存在するの?という気持ちはよーくわかります。

実際にどんな文脈で使われたことがあるのかは不明。

しかしいちおう国字(和製漢字)の一つということになっているようです。

ちくはにはもちろん「竹輪」という漢字もありますが、魚偏の方も味わいがあるので、ぜひ広まってもらいたいと思います。(無理?)

cialis viagra online accutane