ヴ
[v]の音をカタカナで表わすときに「ウ」に濁点を付けた「ヴ」を使うことがあります。
今では特に違和感無く使われていますが、この表記が市民権を得たのはいつ頃のことなのでしょう?
自分が子供の頃(1980年代)には、今ほど広まっていなかったように思います。
例えば、この楽器。
Wikipedia 日本語版では「ヴァイオリン」と表記されています。
しかし Google の検索ヒット件数を調べてみると、バイオリンが若干リードしています。
- ヴァイオリン → 1,910,000件
- バイオリン → 2,390,000件
(2014年9月現在)
ただし「バイオリン」で検索したとき、トップに表示されるのはやはりこちらのページなのでした。
さて「ヴァイオリン」と表記するのはよいとして、その表記を見たときに実際に[v]の音で発音するという人はどれくらいいるのでしょう?
おそらく大半の日本人は[b]の音で発音しているはず。
しかし日本語の音韻というのは、この数百年さまざまに変化してきました。
(昔は「ず」と「づ」、「じ」と「ぢ」の発音の区別もありました。)
そう考えると、いずれ「ヴ」の文字を見たときに[v]の音で発音する世代が登場する可能性もあるのでは?などと夢想してしまいます。
でも「ヴェネツィア」には違和感がないのに「ヴァンクーヴァー」には違和感を感じてしまったり。。。このあたりの感覚はなかなか繊細ですね。