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フィンランド語

フィンランド語学習記 vol.96 −『ニューエクスプレス・フィンランド語』を読んでみる

先日、白水社の語学入門書ニューエクスプレスシリーズの新刊『ニューエクスプレス・フィンランド語』が発売されました。

もともと好きなシリーズということもあり、発売日に早速購入。半分くらい読み進めてみました。

初めて出会う表現もあるものの、概ねこれまでの知識で理解することができました。

このシリーズは、どの言語も全20課で構成され、それぞれの課はスキット(会話)と文法解説から成り、2課ごとに練習問題も付いています。

ストーリーはかおるさんという日本人の主人公がヘルシンキに1年間留学し、フィンランドのさまざまな文化に触れるというもの。

ストックマンデパートに行ったり、テンペリアウキオ教会に行ったり、夏至祭に参加したり、フィンランド好きの人には馴染みのある舞台が多く出てきます。

基本的に独習を前提としているので、文法の解説はとても丁寧で、順番に読み進めていけば十分に理解できます。

そのため、フィンランド語を学ぶための最初のとっかかりとしておすすめの一冊です。

また私のように少しフィンランド語をかじった人が読んでも、これまで習った内容を復習し、新しい表現を追加で学ぶことができるので、手元に置いて損はないでしょう。

いずれにせよ日本語で書かれたフィンランド語の本というカテゴリー自体が希少なものなので、そのラインナップに新しい一冊が加わったというのは喜ばしいことだと思います。

 

CD付 ニューエクスプレス フィンランド語
山川 亜古
白水社
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フィンランド語学習記 vol.95− 動詞の活用と語幹の変化(タイプ2〜4)

フィンランド語教室40週目のレポート。

今期もいよいよ最終回。

以前のエントリーでまとめたタイプ1の動詞の活用に続いて、他のタイプの動詞の活用を学習しました。

タイプ1 2つの母音で終わる動詞
タイプ2 [dA]で終わる動詞
タイプ3 [lA, nA, rA, stA]で終わる動詞
タイプ4 [AtA, OtA, utA]で終わる動詞
タイプ5 [itA]で終わる動詞
タイプ6 [etA]で終わる動詞

 
今回はタイプ2〜4の動詞の活用をまとめてみたいと思います。

 

タイプ2の動詞

タイプ2は語末が[-da/-dä]で終わる動詞です。

ここでは saada(得る)という動詞を例に活用形の作り方を見てみましょう。

 

2−1)語末の[-da/-dä]を外す

まずは語末の[-da/-dä]を外します。

saada → saa

 

2−2)kpt 交替のチェック

語幹末尾の子音変化(kpt交替)をチェックします。。。が、タイプ2の場合、変化は起こらないので考慮しなくてよいとのこと。

これはラッキー!

 

2−3)人称ごとの活用語尾を付ける

タイプ2の動詞の活用形は、次のような語尾を付けることによって作ります。

単数 複数
一人称 -n -mme
二人称 -t -tte
三人称 なし -vat/-vät

 
ここにさきほどの saa を入れてみましょう。

単数 複数
一人称 saan saamme
二人称 saat saatte
三人称 saa saavat

 
これでできあがり。簡単!

 

2−4)タイプ2の例外

[-da/-dä]で終わる動詞の中で、下記の2つは例外的な活用をするとのこと。

tehdä(つくる)

もともとは tekeä という綴りだったので、2つの母音で終わる動詞=タイプ1の動詞として活用形を作ります。

途中過程は省略しますが、次のような形に。

単数 複数
一人称 teen teemme
二人称 teet teette
三人称 tekee tekevät

 

nähdä(見る)

もともとは näkeä という綴りだったので、2つの母音で終わる動詞=タイプ1の動詞として活用形を作ります。

単数 複数
一人称 näen näemme
二人称 näet näette
三人称 näkee näkevät

 

タイプ3の動詞

タイプ3は語末が[-la/-lä][-na/-nä][-ra/-rä][-sta/-stä]で終わる動詞です。

ここでは ajatella(考える)、mennä(行く)、purra(かじる)、nousta(上がる)という動詞の活用を見ていきましょう。

 

3−1)語末の[-la/-lä][-na/-nä][-ra/-rä][-ta/-tä]を外す

ajatella → ajatel
mennä → men
purra → pur
nousta → nous
[-sta/-stä]で終わる動詞は[-sta/-stä]ではなく[-ta/-tä]を外すので注意。

 

3−2)語末に[-e]を添える

ajatel → ajatele
men → mene
pur → pure
nous → nouse

 

3−3)kpt 交替のチェック

語幹末尾の子音変化(kpt交替)をチェックします。まずは変化表を見てみましょう。

kk ←→ k
k ←→ ×
uku ←→ uvu
yky ←→ yvy
nk ←→ ng
lke ←→ lje
rke ←→ rje
hke ←→ hje
pp ←→ p
p ←→ v
mp ←→ mm
tt ←→ t
t ←→ d
nt ←→ nn
lt ←→ ll
rt ←→ rr

 
タイプ1の動詞では左から右へ子音が変化しましたが、それ以外のタイプでは逆に右から左へ子音が変化するとのこと。

つまりタイプ1の動詞の活用を考えるときは、語幹末尾の音節に[k, p, t]が含まれていたら、子音の変化が起こる可能性があると覚えていましたが、タイプ3の動詞ではその他の文字から[k, p, t]に変化するケースも考慮しなければなりません。

ここでは ajatele, mene, pure, nouse を表に当てはめてみましょう。

すると下から5番目に[tt ← t]という変化があるので、

ajattele ← ajatele

となります。その他の動詞に子音の変化はありません。

 

3−4)人称ごとの活用語尾を付ける

タイプ3の動詞の活用形は、次のような語尾を付けることによって作ります。

単数 複数
一人称 -n -mme
二人称 -t -tte
三人称 母音を重ねる -vat/-vät

 
ここにさきほどの ajattele, mene, pure, nouse を入れてみましょう。

単数 複数
一人称 ajattelen ajattelemme
二人称 ajattelet ajattelette
三人称 ajattelee ajattelevat

 
タイプ1の動詞では、三人称の活用に kpt 交替が反映されないというルールがありましたが、タイプ3にはそのルールはないそうです。

よって、ajattelee、ajattelevat と[t]は重ねたままでOK。

その他の動詞は以下のようになります。

単数 複数
一人称 menen menemme
二人称 menet menette
三人称 menee menevät

 

単数 複数
一人称 puren puremme
二人称 puret purette
三人称 puree purevat

 

単数 複数
一人称 nousen nousemme
二人称 nouset nousette
三人称 nousee nousevat

 

タイプ4の動詞

タイプ4は語末が[-ata/-atä][-ota/-otä][-uta/-utä]で終わる動詞です。

ここでは tykätä(〜が好き)、pudota(落ちる)、haluta(〜が欲しい)という動詞の活用を見ていきましょう。

 

4−1)語末の[t]を外す

tykätä → tykää
pudota → pudoa
haluta → halua

 

4−2)kpt 交替のチェック

語幹末尾の子音変化(kpt交替)をチェックします。ふたたび変化表を見てみましょう。

kk ←→ k
k ←→ ×
uku ←→ uvu
yky ←→ yvy
nk ←→ ng
lke ←→ lje
rke ←→ rje
hke ←→ hje
pp ←→ p
p ←→ v
mp ←→ mm
tt ←→ t
t ←→ d
nt ←→ nn
lt ←→ ll
rt ←→ rr

 
このタイプでも、子音は右から左へ変化します。

一番上に[kk ← k]、下から4番目に[t ← d]という変化があるので、

tykkää ← tykää
putoa ← pudoa
となります。[k, p, t]にのみ気を配っていると[t ← d]の変化を見逃してしまいます。これは要注意。

 

4−3)人称ごとの活用語尾を付ける

タイプ4の動詞の活用形は、次のような語尾を付けることによって作ります。

単数 複数
一人称 -n -mme
二人称 -t -tte
三人称 母音を重ねる -vat/-vät

 
ここにさきほどの tykkää、putoa、halua を入れてみましょう。

単数 複数
一人称 tykkään tykkäämme
二人称 tykkäät tykkäätte
三人称 tykkää tykkäävat

 
三人称単数形で母音を重ねていないのは、フィンランド語では三重母音が禁止されているというルールによるもの。よって tykkäää とはなりません。

またタイプ3と同様、三人称における kpt 交替なしというルールはありません。よって tykkää と[k]を重ねたままにしておきましょう。

その他の動詞は以下のようになります。

単数 複数
一人称 putoan putoamme
二人称 putoat putoatte
三人称 putoaa putoavat

 
ついさきほど三重母音は禁止!と言ったばかりなのに、三人称単数形が putoaa となっています。この場合は[o/aa]と音節が切れるからOKなのだとか。これは複雑。

単数 複数
一人称 haluan haluamme
二人称 haluat haluatte
三人称 haluaa haluavat

 
ここでも三人称単数形が haluaa となっていますが、[u/aa]と音節が切れるためOK。

 

まとめ

以上、フィンランド語のタイプ2〜4の動詞の活用をまとめてみました。

タイプ1 2つの母音で終わる動詞
タイプ2 [dA]で終わる動詞
タイプ3 [lA, nA, rA, stA]で終わる動詞
タイプ4 [AtA, OtA, utA]で終わる動詞
タイプ5 [itA]で終わる動詞
タイプ6 [etA]で終わる動詞

 
フィンランド語の動詞の80%はタイプ1に含まれるため、タイプ2〜6の動詞の数はそれほど多くないようです。とはいえ、日常よく使う基本動詞も含まれているため、スキップする訳にもいきません。

こういった活用形の作り方を考えるのは、パズルのようで楽しいのですが、会話で瞬間的に出てくるようにするのはなかなか大変そうです。コツコツと練習してきましょう!

フィンランド語学習記 vol.94 − ルールを覚え、ルールを忘れる

動詞の活用形を覚える方法について、以前のエントリーにこんなことを書きました。

瞬間的に活用形が出てくるようになるためには、どのような練習をしたらよいでしょうか?

いろいろと考えた結果、次のような単語カードを作成して、表面の日本語を見ながら、裏面のフィンランド語を瞬間的に出力する練習をするのはどうかと思いました。

表面 裏面
私は知っている。 Minä tiedän.
あなたは知っている。 Sinä tiedät.
彼は知っている。 Hän tietää.
私たちは知っている。 Me tiedämme.
あなたたちは知っている。 Te tiedätte.
彼らは知っている。 He tietävät.

 
どれほどの効果があるかはわかりませんが、まずはこの方法で練習してみたいと思います。

フィンランド語学習記 vol.81 − 動詞の活用をがりがりと | Fragments

その後、次のような単語カードを作成し、実際に練習してみました。


繰り返していると、そのうち活用形が自然に口をついて出てくるようになります。

その際、活用形をつくるプロセスをあれこれ考えることはありません。

「私は知る」→「minä tiedän」と一気に変換します。

一方 tietää(知る)という動詞の活用形を作る方法を順序立てて説明しようとすると、次のようになります。

 

ステップ1)動詞のタイプを判定する

一般的な分類では、フィンランド語の動詞は辞書形の綴りによって6つのタイプに分けられます。

タイプ1 2つの母音で終わる動詞
タイプ2 [dA]で終わる動詞
タイプ3 [lA, nA, rA, stA]で終わる動詞
タイプ4 [AtA, OtA, utA]で終わる動詞
タイプ5 [itA]で終わる動詞
タイプ6 [etA]で終わる動詞

 
今回の tietää は2つの母音で終わっているので、タイプ1の動詞と判定できます。

 

ステップ2)語末の[-a/-ä]を外す

タイプ1の動詞は語末の[-a/-ä]を外してから活用形を求めます。すなわち、

tietää → tietä

となります。

 

ステップ3)kpt 交替のチェック

末尾の音節に[k, p, t]が含まれていたら、そのときは要注意! 子音の変化が起こる可能性があります。

tietä には[t]が含まれていますね。

出でよ変化表!

kk ←→ k
k ←→ ×
uku ←→ uvu
yky ←→ yvy
nk ←→ ng
lke ←→ lje
rke ←→ rje
hke ←→ hje
pp ←→ p
p ←→ v
mp ←→ mm
tt ←→ t
t ←→ d
nt ←→ nn
lt ←→ ll
rt ←→ rr

 
タイプ1の動詞は、左から右へ子音が変化します。

変化表を見ると、下から4番目に[t→d]という変化がありました。すなわち、

tietä → tiedä

となります。

 

ステップ4)人称ごとの活用語尾を付ける

タイプ1の動詞の活用形は、次のような語尾を付けることによって作ります。

4-1 単数 複数
一人称 -n -mme
二人称 -t -tte
三人称 母音を重ねる -vat/-vät

 
上記のボックスにさきほどの tiedä を放り込んでみましょう。

どん!

4-2 単数 複数
一人称 tiedän tiedämme
二人称 tiedät tiedätte
三人称 tiedää tiedävät

 
ここでまた要注意! タイプ1の動詞の三人称には、ステップ3の kpt 交替が反映されません。

よって微調整の結果、次のような変化となります。

 4-3 単数 複数
一人称 tiedän tiedämme
二人称 tiedät tiedätte
三人称 tietää tietävät

 
「4-2」と「4-3」の表をよーく比べると、三人称の綴りが少し変わっていることがわかると思います。

 

まとめ

tietää の活用形を作る方法をきちんと説明しようとすると、このようにずいぶんスペースを費やしてしまいます。

しかし単語カードを使って繰り返し練習すれば、「私は知っている」を見て、すぐに「minä tiedän」と言えますし、「彼は知っている」を見て、すぐに「hän tietää」と言うことができます。

最近は「minä tietän」「minä tiedää」という(間違いの)音に違和感を感じるくらいの感覚は身に付いてきました。

このとき、活用形を作るためのルールはいったん頭の中から離れています。

では初めからルールなど覚えずに、繰り返し練習することで自然に覚えていけば良いのでは?という疑問も出てくるでしょう。

しかしある言語における動詞の数というのは膨大です。ルールを覚えていなければ、新しい単語に出会ったときに既知のルールを援用することができません。

よってまずルールをしっかり覚え、そのルールをいったん忘れて練習を繰り返し、必要なときにまたルールを思い出すというサイクルが必要になるのだと思います。

三歩進んで二歩下がる。ゆっくりとした歩みですが、前に進んでいることは確かです。今日もコツコツと頑張りましょう。

フィンランド語学習記 vol.93 − 海のいろいろ

9月も二週目に入り、かなり涼しくなってきました。

去り行く夏(kesä)を惜しみつつ、フィンランド語の海のいろいろをまとめてみたいと思います。

フィン
1 meri sea
2 aalto wave
3 hiekka sand
4 ranta beach ビーチ
5 taivas sky
6 pilvi cloud
7 päivänvarjo parasol パラソル
8 jäätelo ice cream アイスクリーム

 
1)海は meri。ヨーロッパには[m-]で始まる海を持つ言語がたくさんあります。

フランス語 mer
ドイツ語 Meer
スペイン語 mar
イタリア語 mare, marino
クロアチア語 more
ロシア語 море

 
7)päivänvarjo は、päivä(太陽)+varjo(影)という組み合わせ。

8)jäätelo の jää は「氷」の意味。jää が付く単語は、これまでにもいくつか出てきました。

jääkaappi 冷蔵庫
jääkarhu シロクマ
jääpuikko つらら

 
海にはさまざまな生き物もいます。

フィン
1 kala fish
2 simpukka shell
3 kilpikonna turtle
4 rapu crab カニ
5 lokki seagull かもめ
6 valas whale クジラ

 
2)kilpikonna の kilpi は「盾」の意味。背中の甲羅を指しているのでしょうか。

5)映画『かもめ食堂』のお店の窓には水色の文字で「ruokala lokki」と書いてありました。ruokala は「食堂」、lokki は「かもめ」の意味。

以上、フィンランド語の海のいろいろをまとめてみました。次は秋(syksy)がやってきます。

フィンランド語学習記 vol.92 − アカデミア書店のオンラインショップで本を購入してみる

photo credit: LeonL via photopin cc

映画『かもめ食堂』の冒頭、主人公のサチエさんとミドリさんが、ヘルシンキの書店のカフェでガッチャマンの歌を歌うシーンがあります。

この書店(アカデミア書店)のオンラインショップでは、日本からでもフィンランドの本を購入することができるのだとか。

そのような話を聞きつけたので、早速購入してみることにしました。

アカデミア書店のホームページはこちら

このホームページは英語、フィンランド語、スウェーデン語の3か国語で表示できるので、フィンランド語はまだまだという場合は、画面最上部のメニューバーから「IN ENGLISH」をクリックしましょう。

すると、このように英文表示に。(トップページで紹介される本も変わりました。)

初めて購入する際は、画面最上部のメニューバー右端の「SIGN IN」にカーソルを合わせ「REGISTER」クリックすると、次のような登録画面に移ります。

アステリスク(*)の付いている項目をアルファベットで入力していきましょう。

入力が済んだら、右下の「REGISTER ACCOUNT」をクリックします。登録が済むと、こんなメールが送られてきました。

こちらは英語ではなくフィンランド語!  調べたところ、Hyvä asiakkaamme は Dear Customer の意味でした。

登録が済んだら、次はいよいよ本の購入。

購入したい本の当てがある場合には、書名や著者名を検索窓に入力してみましょう。

例えば、日本語の翻訳もたくさん出ている絵本作家、マウリ・クンナス(Mauri Kunnas)の名前を入れてみると、114件の本がヒットしました。

購入したい本の当てがない場合には、ジャンルを選択して本を探していくのがよいでしょう。

私と同じように、フィンランド語の初学者が本を探す場合は、英文のスタートページから黒いメニューバーの CHILDREN AND YOUNG ADULTS → Children’s Books をクリック。

続いて、左のコラムから LANGUAGE → Finnish、SUBCATEGORY → Picture Books を選択すれば、フィンランド語で書かれた子ども向けの絵本一覧を見ることができます。

検討の結果、今回購入したのはフィンランド語の教科書1冊とマウリ・クンナスの絵本1冊。

お値段は送料込みで約90ユーロ。(うち送料が35ユーロ!)

到着まで何日かかるのかわかりませんが、無事に届いたらまた報告します!

フィンランド語学習記 vol.91 − フィンランド映画祭2013で上映される映画の原題を読み解いてみる

photo credit: Pensiero via photopin cc

フィンランド語教室39週目のレポート。

この日は、先生がフィンランド映画祭の話をしていました。

前々から楽しみにしていたこのイベント。公式ホームページでタイムテーブルも発表されたようです。

フィンランド映画祭

ホームページに映画の邦題と原題・英題がのっています。

フィン
旅人は夢を奏でる Tie Pohjoiseen Road North
ミス・ジーンズ・フィンランド Miss Farkku-Suomi Miss Blue Jeans
結婚をダメにする21の習慣 21 Tapaa Pilata Avioliitto 21 Ways To Ruin A Marriage
灯台守の少年 Lärjungen The Disciple
すべては愛のために Kaikella Rakkaudella Things We Do For Love

 
フィンランド語の原題がどんな意味なのか、可能な範囲で調べてみました。

 

旅人は夢を奏でる(Tie Pohjoiseen)

tie
pohjoinen

 
タイトルの pohjoiseen は、pohjoinen が格変化した形。

[主格]pohjoinen(北)
[入格]pohjoiseen(北へ)

Tie Pohjoiseen で「北への道」となります。邦題とぜんぜん違いますね。

 

ミス・ジーンズ・フィンランド(Miss Farkku-Suomi)

farkut ジーンズ
Suomi フィンランド

 
タイトルの farkku は、farkut の単数形。

[単数主格]farkku
[複数主格]farkut

ジーンズは足が二本なので、英語の jeans と同じく複数形が基本なのでしょう。

ここで単数になっているのは、形容詞的に使っているからでしょうか? そのあたりはどうもよくわからず。

 

結婚をダメにする21の習慣(21 Tapaa Pilata Avioliitto)

tapa 習慣
pilata ダメにする
avioliitto 結婚

 
タイトルの tapaa は、tapa が格変化した形。

[主格]tapa
[分格]tapaa

2以上の数詞の後ろに置く名詞は分格の形になります。

[参考]フィンランド語学習記 vol.55 − 分格のつくり方 | Fragments

pilata は辞書形のA不定詞。A不定詞は、直前の名詞を修飾する働きがあります。

21 tapaa pilata avioliitto
21の習慣 結婚をダメにする

 
後半部分(pilata avioliitto)が、前半部分(21 tapaa)を修飾しています。「習慣は習慣でもどんな習慣かというと、結婚をダメにする習慣」という具合。

 

灯台守の少年(Lärjungen)

これは。。。スウェーデン語!

Google Translate にタイトルを入れてみると「弟子」と変換されました。

Wiktionary によると、

lärjungen

definite singular of lärjunge

lärjunge

a disciple, a (male) student, a pupil

調べたところ、スウェーデン語では、定冠詞(definite article)の働きを語末の接辞で表すのだとか。さまざまなルールがあるものです!

 

すべては愛のために(Kaikella Rakkaudella)

kaikki 全て
rakkaus

 
表題の Kaikella Rakkaudella は、kaikki と rakkaus が格変化した形。

[主格]kaikki
[接格]kaikella
[主格]rakkaus
[接格]rakkaudella

さて、問題はなぜここで接格を用いるのかということ。『フィンランド語文法ハンドブック』で接格の用法を再確認してみました。

「〜の表面で/に」という静止点を表わす接格の語尾は -lla/-llä です。

Koira nukkuu lattialla. 犬は床の上で眠っている(nukkua)。

(中略)

接格には「〜で、〜を使って」という道具や手段を表わす重要な働きもあります。

Menen kouluun bussilla. 私はバスで学校(koulu)へ行く。

『フィンランド語文法ハンドブック』P.38

「愛の上に」と言っているのか「愛によって」と言っているのか、どちらなのでしょう? それとも全然違う意味なのか、今の知識ではよくわからず。

 

まとめ

以上、フィンランド映画祭2013で上映される映画の原題を初心者なりに読み解いてみました。

ミカ・カウリスマキの新作「旅人は夢を奏でる」は絶対見たいと思っていますが、その他の映画もいくつか見に行けたらと思っています。

10月5日が楽しみですね!

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