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フィンランド語

フィンランド語学習記 vol.824 − 出格のとある用法

前回のエントリーでこんな例文を紹介しました。

Haluaisitko nähdä jonkin elokuvateattereissa parhaillaan esitettävistä elokuvista?

あなたは映画館で今上映されている映画のどれかを見たいですか?

フィンランド語学習記 vol.823 − 受動現在分詞を使った質問

文中の esitettävistä elokuvista(上映されている映画)は複数出格の形になっています。

複数出格 esitettävistä elokuvista
単数主格 esitettävä elokuva

 

ただなぜここで出格の形になるのかよくわからず、文法書を調べていたら次の記述に行き当たりました。

(1)出格

出格は「〜のうちで」という意味にもなります。

Meistä vain hän osaa japania.
私たち(me)の中では彼だけ(vain)日本語ができる(osata)。

「フィンランド語文法ハンドブック」P.189

そうか、さきほどの esitettävistä elokuvista は「〜のうち」を意味する出格だったんですね。

これに即してさきほどの例文を訳し直せば「あなたは映画館で今上映されている映画のうち見たいものはありますか?」という感じになるでしょうか。

前回のエントリーを書いたときには何となく感覚で「あなたは映画館で今上映されている映画のどれかを見たいですか?」と訳してしまったのですが、いまいち腑に落ちていなかったのですっきりしました。

また文法書にはこんな記述もありました。

(3)分格

部分を表わす語と結びついて「〜のうち」という意味になります。この場合には出格と同じような働きをすることになります。

osa ihmisiä/ihmisistä
人々のうちの一部(osa)

この例では ihminen「人間」の複数分格 ihmisiä は複数出格 ihmisistä と同様に「人々のうち」という意味を表わしています。

「フィンランド語文法ハンドブック」P.189

こちらもいつか osa ihmisiä という表現に出会ったときに「あれだ!」と思えるように頭の片隅にとどめておきたいと思います。

 

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フィンランド語学習記 vol.823 − 受動現在分詞を使った質問

フィンランド語教室のテキスト『suomen mestari 4』に受動現在分詞を用いた日常の質問が出ていました。そのまま使えそうな表現も多かったので紹介してみたいと思います。

Onko sinulla tänään monta hoidettavaa asiaa?

あなたは今日やるべきことがたくさんありますか?

hoidettavaa は「世話する、果たす」を意味する動詞 hoitaa の受動現在分詞 hoidettava の単数分格の形。

能動 受動
現在分詞 hoitava hoidettava
過去分詞 hoitanut hoidettu

 

Onko sinun kotonasi jotakin siivottavaa tällä hetkellä?

あなたの家には今すぐ掃除すべきところがありますか?

siivottavaa は「掃除する」を意味する動詞 siivota の受動現在分詞 siivottava の単数分格の形。

能動 受動
現在分詞 siivoava siivottava
過去分詞 siivonnut siivottu

 

Ovatko tällä kurssilla opiskeltavat asiat sinusta helppoja vai vaikeita?

このクラスで学ぶことはあなたの考えでは簡単ですか、それとも難しいですか?

opiskeltavat は「勉強する」を意味する動詞 opiskella の受動現在分詞 opiskeltava の複数主格の形。

能動 受動
現在分詞 opiskeleva opiskeltava
過去分詞 opiskellut opiskeltu

 

Onko sinusta tässä kappaleessa paljon opeteltavia sanoja?

あなたの考えではこの章には学ぶべき単語がたくさんありますか?

opeteltavia は「勉強する」を意味する動詞 opiskella の受動現在分詞 opiskeltava の複数分格の形。

能動 受動
現在分詞 opiskeleva opiskeltava
過去分詞 opiskellut opiskeltu

 

Pidätkö sinä opiskelijaruokalassa tarjottavasta ruoasta?

あなたは学食で提供される食事が好きですか?

tarjottavasta は「提供する」を意味する動詞 tarjota の受動現在分詞 tarjottava の単数出格の形。

能動 受動
現在分詞 tarjoava tarjottava
過去分詞 tarjonnut tarjottu

 

Onko sinulla nyt mukana jotakin syötävää tai juotavaa?

あなたは今、何か食べる物や飲む物を持っていますか?

syötävää は「食べる」を意味する動詞 syödä の受動現在分詞 syötävä の単数分格の形。

能動 受動
現在分詞 syövä syötävä
過去分詞 syönyt syöty

 

juotavaa は「飲む」を意味する動詞 juoda の受動現在分詞 juotava の単数分格の形。

能動 受動
現在分詞 juova juotava
過去分詞 juonut juotu

 

Haluaisitko nähdä jonkin elokuvateattereissa parhaillaan esitettävistä elokuvista?

あなたは映画館で今上映されている映画のどれかを見たいですか?

esitettävistä は「上演する」を意味する動詞 esittää の受動現在分詞 esitettävä の複数出格の形。

能動 受動
現在分詞 esittävä esitettävä
過去分詞 esittänyt esitetty

 

Käytkö koskaan kirjastossa lainaamassa luettavaa?

あなたは読む物を借りに図書館へ行きますか?

luettavaa は「読む」を意味する動詞 lukea の受動現在分詞 luettava の単数分格の形。

能動 受動
現在分詞 lukeva luettava
過去分詞 lukenut luettu

 

以上、今回はフィンランド語教室のテキスト『suomen mestari 4』より、受動現在分詞を用いた日常の質問を取り上げてみました。

このような分詞を使いこなせると表現の幅は広がるのでしょうが、、、なかなかハードルは高そうです。

フィンランド語学習記 vol.822 − lanko と käly

久しぶりに『フィンランド語トレーニングブック』に取り組んでいると、こんな例文が目にとまりました。

Sisaren mies on lanko.
姉/妹の夫のことを lanko と言う。
Veljen vaimo on käly.
兄/弟の妻のことは käly と言う。

この単語は知らなかったので早速辞書でチェック。

lanko[ランコ]

義理の兄弟(配偶者やパートナーの兄弟、あるいは兄弟姉妹の夫やパートナー):

Minun lankoni asuu Norjassa.
私の義理の兄はノルウェーに住んでいる。

「パスポート初級フィンランド語辞典」

käly[カリュ]

義理の姉妹(配偶者やパートナーの姉妹、あるいは兄弟姉妹の妻やパートナー):

Minun kälyni asuu Ruotsissa.
私の義理の姉はスウェーデンに住んでいる。

「パスポート初級フィンランド語辞典」

知っている限り、日本語や英語には「姉/妹の夫」「兄/弟の妻」を意味する独自の単語はないはずです。

こんな風に独自の単語が割り当てられていると彼らへの親しみも増す。。。などということはないでしょうか。

 

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フィンランド語学習記 vol.821 − tai と vai の違いとは?

英語の or に当たるフィンランド語に tai と vai があります。

ただ両者の違いがいまいちよくわかっていなかったので辞書を引いてみました。

tai[タイ]

あるいは、…か〜か:

Hae isäsi tai äitisi!
お父さんかお母さんを呼んできなさい。
Haluatko kahvia tai teetä?
あなたはコーヒーかお茶でもほしいか。

「パスポート初級フィンランド語辞典」

vai[ヴァイ]

…か〜のどちらか:

Juotko kahvia vai teetä?
あなたはコーヒーを飲むか、それともお茶を飲むか。

「パスポート初級フィンランド語辞典」

よく似た例文が並んでいるので比較してみます。

Haluatko kahvia tai teetä?(あなたはコーヒーかお茶でもほしいか。)
Juotko kahvia vai teetä?(あなたはコーヒーを飲むか、それともお茶を飲むか。)

日本語訳から推察するに、前者は「飲み物がほしいか」を尋ねているのに対して、後者は「コーヒーとお茶のどちらがほしいか」を尋ねています。

前者なら「のどが渇いているかどうか」、後者なら「コーヒーとお茶のどちらを飲みたいか」を考えて返事をすればよいのでしょう。

英語の or は両方のニュアンスを含んでいる訳ですから、フィンランド語は英語より繊細な使い分けが必要ということでしょうか。

 

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フィンランド語学習記 vol.820 − He ovat sisarukset/sisaruksia.

前回のエントリーで扱った複数主格・複数分格の使い分けについてもう少し考えてみます。

フィンランド語学習記 vol.819 − Oletteko te sisarukset?

「兄弟姉妹」を意味する単語 sisarus を使って「彼らは兄弟だ/姉妹だ」と言いたいとき、

  • He ovat sisarukset.(複数主格)
  • He ovat sisaruksia.(複数分格)

という二つの表現があることを前回確認しました。

このあたりの文法事項を再確認するため『フィンランド語文法ハンドブック』を読み直していると、次の説明を発見。

(2)主語が「分けられる名詞」であれば補語は分格

文の主語が「分けられる名詞」である場合には、何かの「部分」が話題になっていることになりますので、補語は分格となります。

Maito on valkoista.
牛乳は白い。
Tämä on tuoretta maitoa.
これは新鮮な(tuore)牛乳だ。

「分けられない名詞」は複数形になれば分けることができます。したがって、主語が複数形の場合には補語は分格になるのがふつうです。

He ovat suomalaisia.
彼らはフィンランド人だ。
Suomalaiset ovat ujoja.
フィンランド人たちは恥ずかしがり屋だ(ujo)。

「フィンランド語文法ハンドブック」P.182

そういえば「彼らはフィンランド人だ」と言いたいとき、フィンランド語では複数分格(suomalaisia)を用いると習ったことを今更ながら思い出しました。

冒頭の「彼らは兄弟だ/姉妹だ」も構造は同じ。一人一人に分けることができるので分格になるという理屈なのでしょう。

ただそれならなぜ He ovat sisarukset. という複数主格の形も許容されているのでしょうか?

さきほどのハンドブックの説明は次のように続きます。

ただし、複数形でも1つのまとまりを表すような語が主語となっている場合には、「分けられない名詞」と解釈されるので補語は複数主格になります。

Sakset ovat pienet.
そのハサミ(sakset)は小さい。
Liisan silmät ovat siniset.
リーサの目(silmä)は青い(sininen)。
Häät olivat ihanat.
その結婚式(häät)はすばらしかった(ihana)。

「フィンランド語文法ハンドブック」P.182

ここから推察するに He ovat sisarukset. という表現においては兄弟姉妹が上記のハサミや目や結婚式のように1つのまとまりとして捉えられているのかもしれません。

いずれにせよ He ovat sisarukset/sisaruksia. のように二つの形が示されているということは単一のルールで割り切れないあいまいなケースもあるということ。このあたりが言葉の難しいところでもあり、また面白いところでもあります。

 

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フィンランド語学習記 vol.819 − Oletteko te sisarukset?

映画『オンネリとアンネリのおうち』の1コマ。

バラの木夫人(Rouva Ruusupuu)がオンネリとアンネリに「あなたたちは姉妹なの?」と尋ねます。

sisaruksia は「兄弟姉妹」を意味する単語 sisarus の複数分格の形。

単数 複数
主格 sisarus sisarukset
分格 sisarusta sisaruksia

 

自分だったら Oletteko te sisarukset? と言ってしまいそうなところ。

Oletteko te sisaruksia? と分格になる理由がいまいちよくわかりません。

念のため辞書を確認してみると次のように出ていました。

sisarus[シサルス]

⦅ふつう複で⦆兄弟姉妹(同士):

He ovat sisarukset/sisaruksia.
彼らは兄弟姉妹だ。

「パスポート初級フィンランド語辞典」

ここには sisarukset と sisaruksia の両方の形が示されています。

ということは実際の会話ではどちらも使われるということなのでしょう。

それにしても「あなたたちは姉妹なの?」というシンプルなフレーズ一つのために、文法について頭を悩ませなければならないフィンランド語というのはやはり一筋縄ではいかない言語だと思います。

 

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