フィンランド語学習記 vol.84 − 変格の使い方

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フィンランド語教室36週目のレポート。

今回の授業では、新しい格変化「変格」を扱いました。

変わる格と書いて「変格」ですが、いったい何が変わるのでしょう?

 

「変格」とは?

まずは教科書から次の文をご覧ください。

Finland on suomeksi Suomi.(フィンランドはフィンランド語でスオミです。)

冒頭の Finland は英語。3語目の suomeksi が変格で「フィンランド語で」という意味を表しています。

[主格]suomi(フィンランド語は)
[分格]suomea(フィンランド語を)
[変格]suomeksi(フィンランド語で)

変格[-ksi]は、言語名に付いて「〜語で」という意味を表します。

変格一般はこれ以外の意味もあるようですが、とりあえずはこの言語名に添える用法を覚えておきましょう。

異なる言語に「変わる」ので「変格」と覚えておけば、まずは納得です。

 

さまざまな国の名前

教科書では、上記のフィンランドに続いて、さまざまな国の名前が紹介されています。

Viro on viroksi Eesti.(エストニアはエストニア語で Eesti です。)

Ruotsi on ruotsiksi Sverige.(スウェーデンはスウェーデン語で Sverige です。)

Norja on norjaksi Norge.(ノルウェーはノルウェー語で Norge です。)

Islanti on islanniksi Island.(アイスランドはアイスランド語で Island です。)

Tanska on tanskaksi Danmark.(デンマークはデンマーク語で Danmark です。)

Saksa on saksaksi Deutschland.(ドイツはドイツ語で Deutschland です。)

Ranska on ranskaksi La France.(フランスはフランス語で La France です。)

Englanti on englanniksi England.(イングランドは英語で England です。)

Italia on italiaksi Italia.(イタリアはイタリア語で Italia です。)

Neuvostoliitto oli venäjäksi Sovetskij Sojuz.(ソ連はロシア語で Sovetskij Sojuz でした。)

Venäjä on venäjäksi Rossija.(ロシアはロシア語で Rossija です。)

よく見るとソ連だけが過去形になっています。

発音はよくわからないものの、スウェーデン語はスウェーデン語っぽく、ロシア語はロシア語っぽく聞こえるのは気のせいでしょうか。

また Italia と Italia のように全く同じ組み合わせもあれば、Saksa と Deutschland のように全く違う組み合わせもあるのが、おもしろいと思いました。

なぜ、こういうことになってしまうのでしょう?