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「砂時計」は英語で何と言う?

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そういえば、前回のフィンランド語教室でこんなことがありました。

先生がフィンランド語のカードゲームとそれに使うための砂時計を持ってきていて、フィンランド語で「砂時計」は tiimalasi(ティーマラスィ)と教えてくれました。

tiima は「時間」、lasi は「グラス」の意味。

そして英語もこんな言い方じゃなかったかな?と一言。

えーと、英語で「砂時計」。。。

??

英語で「砂時計」は何と言うんだっけ?

ずいぶん長い間、英語を勉強してきましたが、もしかしたら一度も考えたことがなかったかもしれません。

そういうエアポケットってありますよね。

家に帰って辞書を調べてみると、sandglass/hourglass という単語が出ていました。

hourglass

a glass container holding sand that takes exactly an hour to pass through a small opening between the top and bottom sections

『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』

hourglass の方は hour だけに一時間専用なんですね。

それにしても、どこにも「砂」という単語が入っていない hourglass という表現はどこか詩的な感じがします。

日本語とは違う感覚なので何だか新鮮だったというお話でした。

フィンランド語学習記 vol.172 − 食器の名前

Table Setting --- Image by © Royalty-Free/Corbis

フィンランド語教室60週目のレポート。

早いもので今期の授業もこの日で終了。

この日は、先生がフィンランド語の単語の絵本を持ってきて、身の回りのものの名称の確認。

例えば、ある家の台所の様子を描いたイラストがあって、そのイラストの中にある食器やカトラリーの名前がイラストの周辺に書いてあります。

フィンランド語学習者用というより、フィンランドの子供が言葉を覚えるための絵本なのだと思います。

この絵本を見ていて思ったのは、思いのほか身の回りのものを表す語彙を知らないなあということ。

このギャップはどこから来るのだろう?と思って考えてみると、例えば英語の場合ならスプーン、フォーク、ナイフなどの単語は外来語として日本語に溶け込んでいるのに対して、フィンランド語では一から学ばなければならないという違いがあります。

フィン
lusikka spoon スプーン
haarukka fork フォーク
keittiöveitsi kitchen knife キッチンナイフ
kuppi cup カップ
lasi glass グラス
lautanen plate

 

フィンランド語で「スプーン」は lusikka(ルスィッカ)、「フォーク」は haarukka(ハールッカ)。

スプーンやフォークなどという単語は、英語を学んだときにはわざわざ覚える必要のない単語でしたし、実際英語の教科書にも出てきた記憶はありません。

そういう意味で英語学習というのは、一種のアドバンテージを持ってスタートしていたんだなということに改めて気付かされた今回の授業でした。

しかし! めげずにコツコツと語彙を増やしていきたいと思います。

『絵本の記憶、子どもの気持ち』山口雅子著

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ある日、某大型書店でぶらぶらと書棚を眺めていると、児童書担当のおすすめ本というコーナーに『絵本の記憶、子どもの気持ち』という薄い本が立てかけてありました。

何となく惹かれるものがあり、手に取ってパラパラとめくってみると、絵本『おおきなかぶ』のこんな一節が引用されています。

「うんとこしょ どっこいしょ まだまだ かぶは ぬけません」

おおー懐かしい!

本書『絵本の記憶、子どもの気持ち』には、これ以外にも『ぐりとぐら』や『きかんしゃやえもん』など懐かしい絵本のタイトルがたくさん出てきます。

さっそく購入し、読んでみることに。

著者の山口さんは、長年児童図書館で勤務され、退職後も女子大で絵本に関する講義を担当されている方。

この本は、その山口さんが学生に書いてもらったこんなレポートがもとになっています。

課題 幼いころに好きだった絵本、あるいは思い出に残っている絵本について

  1. その絵本とどのように出会いましたか。
  2. どういう絵でしたか。
  3. 話のあらすじ。
  4. 何が印象に残っていますか。
  5. 今、おとなになって見直してみて、どう思いますか。

(1から4までは記憶をたどって書く。その後絵本を探し出し、5について書く)

『絵本の記憶、子どもの気持ち』P.18

学生たちは、このレポートを通して、子どもの頃、絵本を読んでもらったときの記憶を思い出していきます。

そうだ自分はあのとき、こんな風に感じていたんだ。という描写はどれもハッとするものばかり。タイムカプセルを掘り起こしたときのような感動があるのです。

みなさんは「幼いころに好きだった絵本」「思い出に残っている絵本」と言われて、どんな絵本を思い出しますか?

自分の場合は『三びきのやぎのがらがらどん』でした。

がらがらどんがトロールのいる橋を渡っていくシーンは鮮明に覚えています。

またさきほどの課題の中でおもしろいのが5番目の質問。

子供のころに好きだった絵本を、大人になった自分が読み返したとき、多くの人が「本が小さく感じる」と答えているのには、何だかせつない気持ちになりました。

すっかり忘れていても、絵本から本当にたくさんのものをもらっていたんだなあということに気付かせてくれる素敵な一冊です。

 

絵本の記憶、子どもの気持ち (福音館の単行本)
山口 雅子
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「私が好きな人」と「ネコが好きな人」の違いとは?

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昨日のエントリーで、フィンランド語の目的語が文のタイプによってさまざまな形に変化するという話を書きました。

フィンランド語学習記 vol.171 − 命令文の目的語 | Fragments

フィンランド語の学習者にとっては、習得への高いハードルになっています。

その後、日本語はどうなのか?とあれこれ考えていたら、日本語には日本語なりの高いハードルがあるということに気付きました。

日本語では、目的語が格変化することはありませんが、その代わりさまざまな格助詞を使い分けます。

例えば、こんな文。

1)私はあなたが好きです。
2)私はあなたを愛しています。

どちらも普通の文ですが、二つの文の格助詞[が、を]を入れ替えると、とたんにおかしなことになってしまいます。

3)私はあなたを好きです。
4)私はあなたが愛しています。

3はやや不自然ですが、間違いとまでは言えないかもしれません。4は明らかにおかしいですね。

似た意味の動詞なのに、このように助詞を使い分けなければならないのは、なかなかやっかい。

日本語を学んでいる人に、

なぜ1の文では「が」を使い、2の文では「を」を使うのですか?
どうやって使い分けるのですか?
と聞かれたら、何と答えたらよいでしょう?

続いて別の例を。

次のフレーズから想像するのはどんな意味でしょう?

私が好きな人
ネコが好きな人

おそらく「私が好きな人」では「私が」を主語と解釈し、「ネコが好きな人」では「ネコが」を目的語と解釈するのではないかと思います。

わかりやすくするために文の中に入れてみましょう。

1)彼女は、私が好きな人を知っている。
2)ネコが好きな人に悪い人はいない。

この文をじーっと見つめてみれば、「私が」を目的語、「ネコが」を主語と解釈することも不可能ではありません。

[1のやや不自然な解釈]彼女は、「私のことを好きな人」を知っている。
[2のやや不自然な解釈]「ネコが好む人」に悪い人はいない。

しかし日本語ネイティヴなら第一感、「私が」を主語、「ネコが」を目的語と解釈するのが普通でしょう。

[1の自然な解釈]彼女は、「私が誰のことを好きか」を知っている。
[2の自然な解釈]「ネコを好む人」に悪い人はいない。

これもまた日本語を学んでいる人に、

なぜ1の文では「私が」が主語になり、2の文では「ネコが」が目的語になるのですか?
どうやって見極めるのですか?
と聞かれたら、何と答えたらよいでしょう?

日本語教師の人なら、すぱっとした説明ができるのかもしれませんが、到底思い付きません。実に深遠な世界だと思います。

フィンランド語学習記 vol.171 − 命令文の目的語

Brass Doorknob

最近のエントリーで、フィンランド語の命令文について扱いました。

フィンランド語学習記 vol.169 − 命令文(二人称単数) | Fragments

フィンランド語学習記 vol.170 − 命令文(二人称複数) | Fragments

命令文を作る際に注意しなければならないのは、実は動詞の形だけではないようです。

先日のフィンランド語教室ではこんな例文も扱いました。

1)Voitko avata oven?(戸を開けてくれませんか。)
2)Avaa ovi!(戸を開けなさい。)
3)Älä avaa ovea!(戸を開けるな。)
*avata(開ける)、ovi(戸)

1は疑問文、2と3は命令文ですね。

動詞 avata の変化はさておき、注目してほしいのが目的語 ovi の形。何と1〜3の全てが異なっています。

1→[対格]oven
2→[主格]ovi
3→[分格]ovea

何でこうなるかなあーという感じですが、落ち着いてルールを検証していきましょう。

一つ・二つと数えられる目的語の全体を表すときは対格
1)Voitko avata oven?(戸を開けてくれませんか。)

「戸」というのは一枚・二枚と数えることができます。

また戸を開けてほしいということは、戸全体を開けることにつながるので、ここでは全体を表す対格を用います。

命令文の目的語は主格
2)Avaa ovi!(戸を開けなさい。)

これについて、ロジカルな説明をひねり出そうとしてみたものの、どうにも思い付かず。

とにかく命令文の目的語は主格!と覚えておくほかなさそうです。

否定文の目的語は分格
3)Älä avaa ovea!(戸を開けるな。)

戸を開けないでほしいということは、(あたりまえですが)戸全体を開けることにはつながらないので、ここでは全体を表す対格ではなく、部分を表す分格を用います。

これらの用法はなかなか複雑。

相手の言うことを理解するだけならともかく、自分が話すときにきちんと使い分けるのはかなり高いハードルだと思います。

それでもコツコツと練習していきましょう(涙)。

テンパったり、パニクったり − カタカナの動詞たち

Single Tree in a Green Field

何かわからないことがあれば、グーグルで検索するのがすっかり当たり前になってしまったこの頃。

「それなら人に聞くより、ググった方が速いよ。」なんて言うことも。

ググる 

《俗語。「ググ」は「グーグル(Google)」の略》グーグルのサーチエンジンを使って言葉や画像を検索する。

『デジタル大辞泉』

こんな風にカタカナことばをするっと動詞に取り込んでしまうのは、日本語の柔軟なところ。

他にはどんなカタカナ動詞があったかな?と思い、調べてみました。

*語義はすべて『デジタル大辞泉』より。

サボる

《「サボタージュ」の略の「サボ」の動詞化》怠ける。怠けて休む。「仕事を―・る」 [可能]サボれる

サボるはフランス語の sabotage に由来しています。すっかり日本語に入り込んでいるので「さぼる」とひらがなで書いてもあまり違和感はないような。

スタンバる

《「スタンバイ」の動詞化》スタンバイする。準備する。用意ができる。「いつでも出掛けられるように―・っている」

英語の standby は「予備、待機状態」を意味する名詞。単に日本語に取り入れるだけでなく、動詞にまでしてしまうのはすごいですね。

テンパる

《「聴牌(テンパイ)」の動詞化》

1. マージャンで、聴牌になる。

2. 転じて、物事の成就直前である。

3. 俗に、余裕がなくせっぱ詰まっている。「彼女の前で―・って頭の中が真っ白になる」

マージャンを知っている人なら、すぐに思い浮かぶのは1の意味でしょう。しかし3の意味もずいぶん市民権を得てきたのではないでしょうか。

パニクる

《「パニック」の動詞化》慌てふためく。恐慌状態に陥る。「―・って返事ができなかった」

テンパっている程度ならまだよいのですが、パニクってしまうとかなり大変。手元の広辞苑第五版には、テンパるはのっていませんが、なぜかパニクるはのっています。

ハモる

《「ハーモニー」の略「ハモ」の動詞化》ハーモニーを奏でる。「合唱団がきれいに―・る」

ハモるはかなり昔から使われていたように思います。今回取り上げた中では、比較的きちんとした市民権が得られている動詞ではないでしょうか。

この他にも『デジタル大辞泉』には、こんなカタカナ動詞がのっていました。

  • アジる
  • コピる
  • ダブる
  • ディスる
  • デモる
  • トラブる
  • ミスる
  • メモる

探してみれば、他にもまだまだカタカナ動詞はあるはず。おそらくこれからもどんどん増えていくのでしょう。

こうして一覧を眺めてみると、日本語というのは本当におおらかな言語だなあと思います。

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