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フィンランド語学習記 vol.234 − 上へ、下へ

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フィンランド語で「上へ」は ylös(ウロス)、「下へ」は alas(アラス)。

と覚えていたのですが、上下を表わす単語はこれ以外にもたくさんあるようだというのが本日のテーマ。

そのことを考えるきっかけになったのは、フィンランド語教室で使っている教科書に出てきた次の文。

Kun kone on ylhäällä, hän ei uskalla ollenkaan katsoa alas.
(飛行機が上にいる(=飛んでいる)とき、彼女は下を見る勇気が全くありません。)
* kone(飛行機)、uskaltaa(思い切ってやってみる)、ollenkaan(全く〜ない)、katsoa(見る)

この文では「下を」は alas、「上に」は ylhäällä という形になっています。

??

「上に」は ylös ではダメなのでしょうか?

と思ったので、改めて『フィンランド語文法ハンドブック』を調べてみると、次のような単語のリストがのっていました。

alhaalla(下で/に)
alhaalta(下から)
alhaalle(下へ)
alas(下へ)
ali/alitse(下を通って)
ylhäällä(上で/に)
ylhäältä(上から)
ylhäälle(上へ)
ylös(上へ)
yli/ylitse(上を通って)

*『フィンランド語文法ハンドブック』P.209

これらの単語をよーく見ると、前に習った「接格・離格・向格」の形に似ています。

接格 -llA 〜の表面で/に 静止点
離格 -ltA 〜の表面から 出発点
向格 -lle 〜の表面へ 到達点

 

ここで最初の例文を改めて見てみましょう。

Kun kone on ylhäällä, hän ei uskalla ollenkaan katsoa alas.
(飛行機が上にいる(=飛んでいる)とき、彼女は下を見る勇気が全くありません。)

この文では「上に」は静止点なので ylhäällä、「下を」は到達点なので alas という形になっているんですね。(視線が地面に到達するイメージ)

なるほど!と納得。

唯一の疑問は alhaalle と alas、ylhäälle と ylös の違いは何だろう?ということ。

例文を見る限り、alas と ylös の方が口語的でよく使われているイメージはあるのですが。。。さて。

 

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フィンランド語学習記 vol.233 − 動詞の活用(タイプ5)

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フィンランド語教室79週目のレポート。

この日はタイプ5の動詞の活用を習いました。

タイプ5って何?

という人は、次の表を見てみてください。

タイプ1 2つの母音で終わる動詞
タイプ2 [dA]で終わる動詞
タイプ3 [lA, nA, rA, stA]で終わる動詞
タイプ4 [AtA, OtA, utA]で終わる動詞
タイプ5 [itA]で終わる動詞
タイプ6 [etA]で終わる動詞

 

フィンランド語の動詞のうち、語尾が[-itA]で終わるものは、タイプ5に分類されます。

今回は、

valita(選ぶ)

という動詞を使って、活用形の作り方を見ていきましょう。

 

1)語尾の[-A]を[-se]に変える。

まず語尾の[-A]を[-se]に変えます。

valita → valitse

 

2)kpt 交替のチェック

続いて kpt 交替のチェック。。。

のはずですが、タイプ5の動詞では最後の音節に[-ts-]が入っているので、kpt 交替は起こりません。

<ルール>
[k, p, t]の前後に[s]があるときには、kpt 交替は起こらない。

これは楽!

 

3)人称ごとの活用語尾を付ける

最後にお馴染みの活用語尾を付けます。

単数 複数
一人称 -n -mme
二人称 -t -tte
三人称 -e -vat/-vät

 

さきほどの valitse を入れてみると、こんな感じに。

単数 複数
一人称 valitsen valitsemme
二人称 valitset valitsette
三人称 valitsee valitsevat

 

さて授業ではこの活用を押さえた後で、教科書のスキットを読んでいきました。

その中に「これでもか!」とばかりにタイプ5の動詞が出てくるのが何だかおもしろかったです。

以下にそのスキットを引用してみます。(太字がタイプ5の動詞)

− Anteeksi että häiritsen, mutta voitko auttaa minua vähän. Tarvitsen vähän apua.

(お邪魔して申し訳ないのですが、ちょっとお手伝いいただけないでしょうか。少々助けが必要なんです。)

− Et sinä häiritse yhtään. Miten voin auttaa sinua?

(全然お邪魔なんてことはないですよ。どうしましたか?)

− Minulla on tässä pieni suomenkielinen teksti ja siinä on yksi sana, jota en ymmärrä. Valita. Mitä se merkitsee?

(ここに小さなフィンランド語のテキストがあるんですが、一つ意味がわからない単語があって。Valita の意味は何ですか?)

− No esimerkiksi jos sinulla on kolme postikorttia ja sinä haluat ostaa vain yhden postikortin, sinun täytyy valita, minkä sinä ostat. Ymmärrätkö, mitä minä tarkoitan?

(例えば、三枚のはがきがあって、そのうち一枚だけ買いたいとしますよね。そんなときにはどれを買うのか valita しなければなりません。私の言っていることがわかりますか?)

− Ahaa. Nyt ymmärrän. Kiitos.

(なるほど。今わかりました。ありがとう。)

− Ei kestä.

(どういたしまして。)

このスキットに出てきたタイプ5の動詞は次のとおり。

häiritä(〜を邪魔する)
tarvita(〜を必要とする)
valita(選ぶ)
merkita(意味する)

まずはこれらの動詞をしっかり使いこなせるようになりたいですね。

フィンランド語学習記 vol.232 − Kikin Lähettipalvelu

photo credit: jamieca via photopin cc

photo credit: jamieca via photopin cc

先日のフィンランド旅行の際、ヘルシンキ中心街にあるデパートの一つストックマン(Stockmann)を散策していたら、地下のフロアにそれなりのスペースを占めるDVD売り場があるのを発見。

へえー、どんな映画があるのかな?と思い、さっそく物色開始。

やはり一番多いのはハリウッド映画。『スティング』や『ゴッドファーザー』のような名作ものも充実しています。

フィンランドの映画のコーナーもきちんとあり、カウリスマキ兄弟のタイトルはかなりの数が揃っていました。

そんな中、我らが日本代表として置いてあったのがスタジオジブリの映画たち。

もちろんフィンランド語版です。これは語学の教材によいと思い、

  • Naapurini Totoro(となりのトトロ)
  • Kikin Lähettipalvelu(魔女の宅急便)
  • Ponyo rantakalliolla(崖の上のポニョ)

以上の3本を購入。

一本わずか6.90ユーロ。日本円で千円以下というのは安いですね!

ストーリーをよく知っている映画を「フィンランド語の音声+フィンランド語の字幕付き」で観ることができるというのは、勉強中の身にはとてもありがたいこと。

この「フィンランド語字幕付き」というところがポイントで、日本でフィンランドの映画を入手した場合には、たいてい日本語の字幕しか付かないので、聞き取りが全てになってしまいます。

帰国後、さっそく『魔女の宅急便』を観てみました。

おー、みんなフィンランド語を喋ってます!

とはいえ、映画の舞台になっている街はもともとヨーロッパっぽい(スウェーデン?)ので、みながフィンランド語を話していても特に違和感はありません。

すんなりと映画の世界に入っていけた気がします。(トトロだとそうはいかないでしょうが。。)

また『魔女の宅急便』は、自分にとって初めて映画館で観たジブリ作品でもあるので、ずいぶん懐かしい気持ちになりました。

どれくらい久しぶりなのか調べてみたら公開は1989年とのこと。何と25年前!

当時の自分に、25年後にフィンランド語版で再見することになると言ったら、さぞびっくりすることでしょう。

[追記]フィンランドで販売されているDVDは、日本のものとは映像方式が異なるので、DVDプレーヤーでは再生できないことがあります。PCでは通常再生可能です。

フィンランド旅行記⑤ − 湖畔の街ハメーンリンナへ

9月1日から六日間フィンランドを旅行してきました。その5日目と最終日の記録です。

この日は日帰りで湖畔の街ハメーンリンナへ行ってみることにしました。

ヘルシンキ中央駅に行ってみると、ちょっと味気ないですが、自動券売機でチケットが買えるんですね。

11時6分ヘルシンキ発、12時9分ハメーンリンナ着のインターシティの切符が取れました。

(この時点ではわかっていませんでしたが、インターシティというのはフィンランドの主要都市間を結ぶ特急電車のこと。)

出発まで30分以上あるので、駅の構内をあちこち歩いてみます。

そこでふと思い出したのが、ここはアキ・カウリスマキ監督の映画『過去のない男』に出てきた場所だということ。

暴漢に襲われた主人公がふらふらの足取りで駅の構内に入ってくるシーンは、おそらくこのあたりで撮影されたのではないでしょうか。

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それはさておき、

出発10分前にホームに向かうと、何と二階建ての電車がホームに鎮座しています。

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しかも日本の二階建て新幹線(max)と比べると二階部分がずいぶん高い印象。

座席は全席指定で、自分は一階の方でした。新幹線のようにゆったりとしていて、快適な電車の旅になりそうです。

ほどなく電車はヘルシンキを出発。次第にフィンランドの農村風景の中に入って行きます。

またまたカウリスマキ監督の映画『白い花びら』を思い出しました。

すぐ後ろの席でお父さんと女の子がずーっと会話をしているので、何とか解読しようと試みたのですが、残念ながら単語の断片しかわからず。

しかし1時間以上の移動の最中、切れ目なく会話が続くなんて、本当に仲のよい親子ですね!

途中いくつかの駅に止まり、電車はお昼過ぎにハメーンリンナの駅に到着。

ヘルシンキと比べると小さな駅舎。

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地図を見る限り、ハメーンリンナの中心街は小さな範囲にまとまっています。

歩いて行くと、ほどなく湖が見えてきました。これぞフィンランド!という感じ。

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15分ほど歩いて中心部に到着。

ここにもヘルシンキ同様マーケット広場があります。

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コーヒーをいただいてから、すぐ近くにある作曲家ジャン・シベリウスの生家(Sibeliuksen Syntymäkoti)へ。

外観が地味過ぎて、最初は通り過ぎてしまいました。

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好き嫌いはさておき、シベリウスはフィンランドに興味がない人にも広く知られたフィンランド人の一人でしょう。

個人的には舘野泉さんのCDに収録されている「樹の組曲」というピアノ曲が好きです。

建物の中には、19世紀の暮らしぶりを想像できるよう、当時の家具や調度品を残してあります。

12歳のときのシベリウスの写真が残っているのですが、ものすごく利発そうな印象。

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その後、マーケット広場へ戻り、屋台でハンバーガーをいただきました。

ハンバーガーを食べていると、車いすのおじいさんが、

Japanilainen!(日本人!)

と話しかけてきたので、ちょっとだけフィンランド語の会話をすることができました。

いつの時代も旅行者の相手をしてくれるのは、お年寄りと子供なんですよね。

お昼の休憩をした後、ハメーンリンナの名所であるハメ城(Hämeenlinna)へ。

「ハメーンリンナ」という街の名前も「ハメ城」も、フィンランド語で表記すれば同じ Hämeenlinna。ハメーンリンナというのはハメ人の城という意味なんですね。

お城がある一帯は公園になっていて、子供たちがわいわいと遊んでいました。

お城が見えてきて、

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近づくとこんな感じ。

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三階建てのお城には、何十という部屋があり、全体はまるで迷宮のよう。

すごく細い廊下の先にまた別の部屋があったりして、探検をしているような気分になります。

*この時点でデジカメのバッテリーが切れたので、以降は iPhone のカメラで撮った写真になります。あー。

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お城を見学した後は、近くにある監獄博物館(Vankilamuseo)へ。

監獄博物館というのは、昔、監獄だった建物をそのまま博物館にしたもの。(ということは行ってから知ったのですが。。。)

入ってみると、リアルな監獄の世界がそこにあります。

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再現された独房を覗いていたら、何だか気持ち悪くなってきました。

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外へ出て一休みし、懲りずにさらに隣の軍事博物館(Museo Militaria)へ。

ここではフィンランドの過去の戦争に関する歴史を紹介するとともに、さまざまな兵器を陳列しています。

こんな大砲や、

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こんな大砲がずらっと。

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見学を終えて、フィンランドがロシアと国境を接しているということの重みをずっしりと感じました。この地続きの感覚というのは、日本人にはなかなか想像できないんですよね。

さてこのあたりで、ハメーンリンナの観光を終え、ヘルシンキへ戻ることに。

帰りの切符を購入したら、今度はインターシティではなく鈍行列車になりました。

一本遅らせてインターシティにすることもできたのですが、せっかくなので鈍行にも乗ってみることにしました。

鈍行とは言っても所要時間は20分増えるくらいのもの。

行きのインターシティと比べると、車内はかなり混み合っており、地元の人がたくさん乗っていました。

がやがやとフィンランド語が飛び交う雰囲気は、インターシティとはまた違いますね。

電車は18時頃にヘルシンキに到着。

今日もたくさん歩いたので、心地よい疲労感。ホテルに戻って、ビールを飲むことにしましょう。

 

そして翌日、

ついに今回の旅行も最終日になりました。

この日はもともと買い物をするための日として予定を開けていました。

ただホテルのチェックアウト時間を調べたところ、何と12時だったので、荷物をホテルに置いたままここへ行ってみることにしました。

ここです!

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映画『かもめ食堂』のロケに使われたこのお店は、実際には Kahvila Suomi というフィンランド料理を提供するカフェなのだとか。

でもまだ『かもめ食堂』のロゴが残っているんですね。映画のポスターも貼ってありました。

しかし残念ながらこの日は土曜日のためお休み。

名残惜しくヘルシンキの街を散歩した後、二泊お世話になった Glo Hotel Art をチェックアウト。

中心街であれこれ買い物をして荷物が膨らんだところで、適当なオープンテラスのバーに入って、旅の打ち上げをすることにしました。

ビールの銘柄がいろいろあって迷いますが、夏(kesä)という単語が入っている Kesähessu というビールを選択。夏の締めくくりの一杯です。

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さきほどアカデミア書店で買った本を読みながら、ビールを飲んでいたら酔いがぐるぐると回って、空に吸い込まれそうな気分になってきました。

そろそろ日本に帰りましょう。それでは、Nähdään!

フィンランド旅行記④ − ヘルシンキのんびり観光編

9月1日から六日間フィンランドを旅行してきました。その4日目の記録です。

この日はタリンのホテルで起床。

午前10時発の高速船でヘルシンキへ戻ります。

昨日の反省を踏まえ、船酔い防止戦略を考えなければなりません!

まずは朝食を腹八分目に。おいしそうな魚料理もあったのですが、野菜・果物を中心にして、お腹を軽くしておきます。

身支度を整えてホテルを出発。

昨日は気付かなかったのですが、ホテルの脇に Spa という看板が出ている建物が。

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エストニアにおける Spa の定義が気になりますね。

しかし時間もないので、Spa を横目に一路フェリーターミナルへ。

旧市街を一歩出ると、タリンにもヘルシンキと同じようなトラムが走っています。

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トラムの乗り方も覚えないうちに、その街を離れるというのは何だか心残り。

というのも、トラムやバスに自由に乗れるようになって初めてその街では一人前というような感覚があるのです。

タリンでは一人前になる前に街を離れることになりました。

再びこの街を訪れることはあるのでしょうか?

そんな感傷的な気分に浸りながら、タリンの街を後にしました。

今回は20分ほど前にフェリーターミナルへ到着。そそくさと乗り込み、フェリーは定刻に出発。

今日は船酔い防止のため、最初から横になっていくことにしました。昨日のように気持ち悪くなってから横になっても、大体手遅れなんですよね。

そのおかげか帰りは全く船酔いせず、無事にヘルシンキに戻ることができました。心なしか帰りの方が揺れも穏やかだったような気がします。

さてヘルシンキのフェリーターミナルに到着したものの、この後は全くのノープラン。

考えた結果、せっかく海沿いにいるので、そのままカイヴォプイスト公園(Kaivopuisto)という海沿いの公園まで行ってみることにしました。

天気は快晴。暑すぎず、寒すぎず、理想的な散歩日和です。

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公園のメインストリートを海の方へ向かって歩いて行くと、やがて海沿いにカフェが見えてきました。

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映画『かもめ食堂』のロケにも使われたというカフェ・ウルスラ(Cafe Ursula)というお店です。

映画を観た方は、主人公の3人が海沿いのカフェでビールを飲むというシーンがあったのを覚えているでしょうか?

ちょうどお昼時だったので、ここでお昼をいただくことに。

シナモンロールとジャムパン(何か名前があるのかもしれませんが、とにかくジャムがたっぷりのパン)、それから豆のスープとコーヒー。

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旅行4日目にして、初めてフィンランドらしい食事にありついたのかなという気がします。

豆のスープ(hernekeitto)がおいしくて、おかわりしてしまいました。

思い思いの時間を過ごす、地元の人たち。

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今日はもうのんびりデーということにして、食後はしばらく公園でぼーっとして過ごすことにしました。

何もせずただ海を眺めている人。写生をしている人。昼下がりの穏やかなひとコマ。

公園周辺の地区は高級住宅街といった趣ですね。

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ほどよい時間になってきたので今晩宿泊する Glo Hotel Art に向かいます。街の方向感覚やトラムの乗り方も覚えたので、迷うことなく15時頃にチェックイン。

お城のような面白い外観。

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しかし内装は黒を基調としたシックな感じ。

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荷物を解いてから、比較的近くにあるテンペリアウキオ教会(Temppeliaukion kirkko)へ行ってみることにしました。

テンペリアウキオ教会は岩をくりぬいて作ったという、独特の形状を持った教会。

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観光名所でもあるので、たくさんの観光客が訪れていました。

それでも一歩、教会の中に足を踏み入れると、実に荘厳な雰囲気。

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スピーカーから静かな音楽が流れていて、夢の世界に迷い込んだかのよう。

すぐに帰ってしまうのが惜しいので、しばらく本を読んだりして時間を過ごしました。

それから中心街に戻り、2日目に行ったアカデミア書店の向かいにあるもう一つの書店 Suomalainen Kirjakauppa に入ってみました。

アカデミア書店の方が大きいので、あまり期待はしておらず、念のためにチェックというくらいの気持ちで入ったのですが、よい意味で期待を裏切られました。

書店のサイズ自体はたしかにそれほど大きくはないのですが、特に語学関係の書籍や教科書の類はとても充実しています。

面白かったのは、フィンランド語で書かれた日本語の入門書。

「服」のページでは、イラスト付きで nekutai とか kutsushita なんていう単語が紹介されていて、これを一つ一つ覚えようとしているフィンランドの人を想像すると何だか微笑ましくなってしまいます。

もう一つ面白かったのは、シリーズものになっている歴史の教科書。

パラパラとめくっていると「日本」についての章を見つけました。(細かい内容はわからないのですが、写真がたくさん使われているので、一応それとわかります。)

ただし現代日本の紹介では、日本酒を飲みながら温泉に入っている男性やよくわからないコスプレに身を包んだ若者の写真など、これで日本を語らないでほしい!というトンデモページもあったのはご愛嬌?

そんな訳で、またしても書店で時間をつぶしてしまい、本日の観光は終了となりました。

でも楽しかったので、良しとしましょう!

フィンランド旅行記③ − 中世の街タリンへ

9月1日から六日間フィンランドを旅行してきました。その3日目の記録です。

フィンランド旅行記というタイトルではありますが、この日向かうのは隣国エストニアの首都タリンです。

ただしヘルシンキからタリンまでは、フィンランド湾を挟んでわずかに85km。高速船で一時間半の距離。

そのためヘルシンキから日帰りで訪れる人も多いとのこと。

自分はせっかくなので一泊する予定です。

朝食をいただき、二泊お世話になったクムルス・ハカニエミをチェックアウト。

朝のハカニエミ広場(Hakaniementori)をざっと見学してから、トラムに乗り込みます。

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予定ではトラムでフェリーターミナルまで行くはずだったのですが、路線図を見間違えたのか途中のマーケット広場で終点になってしまいました。

一瞬焦りましたが、ここからフェリーターミナルはそんなに遠くないはず!と思い歩いていくと、目的地のマカシーニ・ターミナル(Makasiiniterminaali)は目と鼻の先でした。

事前にネットで予約していたリンダ・ライン(Linda Line)の高速船のチケットを窓口で発券してもらいます。

出発時間が迫るなか、ある窓口に並んでいると、前の男性が窓口のお姉さんに、

You are so beautiful!

とか連呼していて、全く立ち去る気配をみせません。

おーい!

と思いましたが、しばらくして男性撤退。何とか出発に間に合いました。

既に夏のシーズンも終わったせいか、船内はかなりガラガラ。すぐに定刻の10時になり、船はヘルシンキを出航。

船酔いしやすい体質なので、揺れを心配していたのですが、特に問題なし。

のんびりと海を眺めたり、うとうとしたりしていました。

しかし!

到着30分前くらいになって、にわかに船が揺れ出しました。

猛烈に気持ち悪くなり、慌てて横になり、脂汗を流しながら耐えるはめに。

しかしなんとか最悪の事態(噴火)だけは避け、船はタリンの市民ホール港へ無事到着。

こんな記述を読むと、これから船でタリンへ行こうと思っている人は二の足を踏むかもしれませんが、自分以外のお客さんはみな平然としていたので、普通の人には問題ないレベルの揺れだったのだと思います。

ただし酔いやすい上位1%に属している自分のような人は気を付けた方がよいでしょう!

フィンランド経由でエストニアに入国する場合は、シェンゲン協定により入国審査はありません。簡単なパスポートチェックのみというのは船酔いの身にはありがたい限り。

ふらふらの足取りで船を降り、歩いていくと芝生が広がっていたので、一旦休憩。

陸地の上にいるということは何てありがたいことなんだ!と陸地に感謝しました。
(すぐに忘れてしまうのですが。。。)

乗ってきた高速船はこんな感じ。

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Helsinki はエストニア語で Helsingi なんですね!

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一休みの後、地図を見ながら旧市街の方に歩いていくと、すぐに城壁が見えてきました。

トンネルの向こうに旧市街の建物が見えます。

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観光客の姿もたくさん見えます。

門をくぐって旧市街に入ると、石畳の道とパステルカラーの建物が続き、まるで別世界にいるかのよう。

中世の街並みがそのまま保存されているんですね。

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これはすごい!と感動しながら歩いていくと、やがてラエコヤ広場(Raekoja Plats)へ到着。

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ここは旧市街の中心で、町歩きの起点になる場所。

お昼時ですが、船酔いのダメージが抜けないので、食事は控えてカプチーノを一杯。

エストニアはユーロ圏なので両替の必要がないというのもありがたいですね。

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にぎやかな広場で行き交う人を眺めているだけでも楽しくなってきます。

その後、何と1422年から営業の記録があるという老舗薬局 Raeapteek を見学。

棚には怪しげな薬が陳列されています。

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Magic Square。文字によるヒーリング効果?

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さて、ここまで荷物を抱えて動いていたので、そろそろ身軽になりたいと思い、今晩の宿である Hotel Bern に向かうことに。

旧市街の東側にあるヴィル門を通り、

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ホテルに到着したのが14時頃だったので、まだチェックインできないかな?とも思ったのですが、セーフでした。

部屋はこんな感じ。シンプルで、落ち着いた感じのホテルです。

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荷解きをして、少し休憩をした後、再び旧市街の中心部へ。

広場に面して建っている旧市庁舎(Raekoda)の塔に上ってみることに。

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狭い階段を目が回るくらいくるくるくるくると上ると、

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塔の上からタリン旧市街が一望できます!

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思わず見入ってしまいました。

その後、塔を降りて、ぶらぶらと歩いていると書店を発見!

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しかし今日は書店につかまってしまう訳にはいかないので、泣く泣くざっと見るだけにしました。

店内は厳粛な音楽が流れ、一種独特の雰囲気が漂っています。

ここは古書店のようで、さまざまな分野の本が雑多に並べられています。

こういう雰囲気の中に置かれると、一冊一冊の本が非常に貴重なものに思えてくるから不思議なもの。

そんなことを考えながら棚を眺めていると、エストニア語や他言語の古書に混じって、なぜか日本のマンガが数冊。

中にはドラゴンボールもありました! エストニアでも日本のマンガは人気なのでしょうか?

その後、聖ニコラス教会(Niguliste Kirik)で中世の絵画や彫刻を見学。

それから坂道を上って、トームペア(Toompea)と呼ばれる高台のエリアに入っていきます。

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ここから先はその昔、支配階級が住んでいた場所なのだそう。見所のある建物も多いです。

アレクサンドル・ネフスキー聖堂(Aleksander Nevski Katedraal)

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トームペア城(Toompea Loss)

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大聖堂(Toomkirik)

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展望台の横にあった建物の壁面。どういう意味でしょう?

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帰り道で見つけたあるお店の看板。エストニア語で「エストニアの」は Eesti。

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フィンランド語で「エストニアの」は Viron。

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ドイツ語で「エストニアの」は Estnische。

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英語で「エストニアの」は Estonian。

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高台のトームペアからラエコヤ広場まで戻ってきたら、すでに17時過ぎ。

足が疲れ、おなかも空いたので、何か食べることにしました。

広場を見渡して目に付いた Liisu juures というエストニア料理の店へ。

まずは Saku Original というエストニアのビールとチキンサラダを注文。

あちこちのレストランに Saku Saku Saku Saku Saku Saku と表記があるので「いったい何だろう?」と思っていたのですが、ビールの銘柄だったんですね。味わいがあって、おいしいビールでした。

サラダの方はかなり量が多く、しかもライ麦パンがおまけに付いてきたので、結局メインは頼まずに夕食終了。

その後、ホテルに戻る前に旧市街の外側、いわゆる新市街のあたりを歩いてみたのですが、こちらは高層ビルもあったりして全く別の世界のよう。

このコントラストは何を語りかけているのだろう?と思いながら、日が暮れるまで飽きることもなく散歩をしていました。

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