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「ぷちぷち」は英語で何と言う?

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壊れ物の梱包などによく使われる「ぷちぷち」の正式な名称は何でしょう?

気になったので、まずは「ぷちぷち」から辞書で調べてみました。

ぷちぷち

一(副・自サ)

①小さな つぶ状のもの〈が はじける/をつぶす〉音・ようす。

②小さな つぶ状であるようす。

二(名)〔商標名〕 気泡の はいった包装用のシート。

「三省堂国語辞典 第七版」

さすが三国。きっちり「気泡のはいった包装用のシート」という意味ものせています。

ただ〔商標名〕のラベルが付いているので、正式な名称は他にあるのでしょうか?

辞書の中にはこれ以上見つからず、Wikipedia を調べてみると「気泡緩衝材(きほうかんしょうざい)」という名称が出ていました。

気泡緩衝材。

もちろん意味は伝わるものの、ちょっと堅い感じ。これなら「ぷちぷち」の方が日常会話には向いているような気がします。

実際、日本語には「宅急便」や「バンドエイド」のように商標名が一般名詞化した例も多く見られます。

ではこの「ぷちぷち」は英語で何と言うのでしょう?

調べてみるとこんな表現が見つかりました。

bubble wrap

(also BubbleWrap)

NOUN

mass noun

Plastic packaging material in sheets containing numerous small air cushions designed to protect fragile goods.

Oxford Dictionaries

bubble wrap は「ぷちぷち(気泡緩衝材)」を意味する英語表現。

ただ厳密にはこちらも日本語の「ぷちぷち」と同じ商標名であるとのこと。よって bubble pack など他の表現が使われることもあります。

「ぷちぷち」はいかにも日本語らしいオノマトペですし、bubble wrap もまた英語らしいシンプルでストレートな表現。

それぞれの言語の個性がよく伝わる単語のペアなのではないかと思います。

 
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消えゆく英単語 − 女性を表す[-ette][-trix]

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以前に女性を表す接尾辞[-ess]についてのエントリーを書いたことがあります。

消えゆく英単語 − 女性を表す[-ess]

ジェンダーフリーな表現が主流になりつつある現在、接尾辞[-ess]を含む単語の使用頻度は低くなりつつあります。

しかし stewardess や waitress が消えてしまっても、actress はまだまだ残りそうですし、princess はおそらく消えることはないでしょう。

ところで英語の語彙にはそんな[-ess]以外にも女性を表す接尾辞が存在するのをご存知でしょうか?

今回は[-ette]と[-trix]という二つの接尾辞を紹介してみたいと思います。

 

[-ette]

[-ette]はフランス語由来の接尾辞。

「小さい」「女性の」という二つの意味があります。

前者の代表には次のような単語があります。

  • kitchenette(小さな台所)
  • novelette(中編小説)
  • sermonette(短い説教[法話])

一方、後者の代表には次のような単語があります。

Man Woman
major? majorette バトンガール
usher usherette (教会・劇場などの)女子案内係[役]

*「ランダムハウス英和大辞典 第2版」より

残念ながらこの二つ以外に現役で使われている単語は見当たらないようです。

 

[-trix]

[-trix]はラテン語由来の接尾辞。

残念ながら現役バリバリで使われている単語は一つも存在しませんが、辞書には法律関連の用語を中心にいくつか掲載されています。

Man Woman
aviator aviatrix 女性飛行士
executor executrix 〘法律〙女性遺言執行者
inheritor inheritrix 〘法律〙女性(遺産)相続人
mediator mediatrix 女性の仲介者[調停者]

*「ランダムハウス英和大辞典 第2版」より

「女性飛行士」を意味する aviatrix は何だか素敵な響きのある単語。しかし今では aviator で男女両方を表すのが一般的とのこと。

 

以上、今回は女性を表す二つの接尾辞[-ette]と[-trix]を含むいくつかの英単語を紹介してみました。

どの単語も歴史の荒波を潜り抜けて現代の英語辞書に到達した強者たち。しかしもちろんその将来には危ういものがつきまとっています。

これだけはぜひ残しておきたいという単語はあるでしょうか?

 
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一番強い者@ユーロスペース

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昨日は渋谷のユーロスペースで開催している「トーキョー ノーザンライツ フェスティバル 2018」へ。

『一番強い者』というスウェーデンのサイレント映画を観てきました。

映画祭の公式ホームページより、あらすじを転載します。

一番強い者

Den starkaste : En berättelse från Ishavet / The Strongest

監督:アクセル・リンドブロム、アルフ・シェーベルイ Axel Lindblom, Alf Sjöberg / 1929年 / スウェーデン / intertitle:スウェーデン語(Swedish) / 106min / 字幕:日本語

北極での狩猟に雇われた水夫のオーレと船長の娘インゲボルグは惹かれ合うが、彼女には婚約者がいた…。A・リンドブロムが1920年に北極で撮影した記録映像に、A・シェ―ベルイが後に撮り足したドラマ部分を巧みに結合させ創り上げた奇跡のアクション・ラブストーリー。息をのむような迫力ある映像と俳優たちの生き生きとした魅力に圧倒される。

原題の starkaste はスウェーデン語で strong を意味する stark の最上級の形。

stark – starkare – starkast と変化するようです。

映画は、婚約者のいる娘が後からやってきた男と恋に落ちるといういわゆるメロドラマ。

ただ北国の美しい風景の中できびきびと進んでいくストーリーに緩みはありません。

そして今回改めて思ったのは、100年も前に生きていた人の暮らしぶりを映像を通して間近に見られるというのは凄いことだということ。

こんな服を着て、こんな食事をして、こんな家に住んでいたのかと、思わず一つ一つのディテールに注目してしまいます。

現代の私たちが「これがなくては生活できない!」と思い込んでいるものの大半はこの時代には存在しませんが、映画の中の人々はそれぞれの人生を謳歌しています。

そういう意味で古い映画を観ることは「人の暮らしの本質って何だろう?」ということを考える契機になったりします。

なお解説によるとこの映画には1920年に北極で撮影した記録映像が使われているとのこと。

実際、映画の中には荒涼とした北極海の風景やそこに生きるアザラシやシロクマのリアルな姿が映し出されています。

ただ記録映像と劇映画のパートは巧みに組み合わされているので、映画を観ている間に編集を意識することはほとんどありませんでした。

またこの映画に彩りを添えるのが、サイレント映画ピアニストの柳下美恵さんの生演奏。

北極の雄大な自然、その自然と対峙する人間たちの高揚感や不安感を表現する伴奏もまたこの映画のもう一人の主人公だったように思います。

その旋律に浸りながら106分の非日常の世界をゆっくりと味わうことができました。

commentator(コメンテーター)の他には?[-tator]で終わる英単語

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きのうのエントリーで commentator(コメンテーター)という単語は動詞 commentate がもとになっているという話を書きました。

commentator(コメンテーター)と commenter(コメンター)

今回はこの commentator のように[-tator]で終わる単語とそのもとになっている動詞を辞書の中から探してみました。

agitate agitator アジテーター
commutate commutator 〘電気〙(整流器)
devastate devastator 荒らす人
dictate dictator 独裁者
facilitate facilitator (物事を)容易にする人[もの]
meditate meditator 黙想[瞑想]にふける人
resuscitate resuscitator 蘇生させる人[もの]
rotate rotator 回転する人[もの]
spectate spectator (行事などの)見物人
state stator 〘電気〙〘機械〙固定子
testate testator 〘法律〙遺言(作成)者

*『ランダムハウス英和大辞典 第2版』より

agitator, dictator, facilitator あたりは一般的にもよく使う単語でしょう。

rotator(回転する人)というのはいったいどんな人なのか気になります。。。

また[-tator]という語尾を持っていても、ペアになる動詞[-tate]を見つけられないものもありました。

× citator 引用者
× compotator 飲み仲間
× cunctator ぐずぐずする人
× natator 泳ぐ人
× scrutator 精密に調査する人
× sternutator (化学戦で)くしゃみガス[誘発剤、薬]

 

これらの単語には特殊な生成過程があるのかもしれません。

なお英語で「〜する人」を意味する接尾辞には[-er]もありますが、[-ate]で終わる動詞から派生する場合はおおむね[-or]の形になるようです。

英語の[-er]と[-or]の使い分け問題はかなり大きなトピックなので、またいずれかの機会に書いてみたいと思います。

 
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commentator(コメンテーター)と commenter(コメンター)

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以前のエントリーで和製英語としてのプレゼンテーターという言葉を取り上げたことがあります。

presentator(プレゼンテーター)

プレゼンテーター(名)〔和製 presentator〕

プレゼンテーションをする人。

「三省堂国語辞典 第七版」

このプレゼンテーターという日本語を認めるかどうかはおそらく議論の分かれるところ。

ただ少なくとも英語としてはプレゼンター(presenter)が正しい表現です。

それではこの言葉はどうなのでしょう?

☆☆コメンテーター(名)〔commentator〕

〔討論会や放送番組の中で〕説明や意見などをのべる人。解説者。

「三省堂国語辞典 第七版」

present する人が presenter なら、comment する人は commenter なのではないでしょうか?

しかし改めて英語辞書を調べてみると、commentator という単語は comment ではなく commentate という動詞が元になっているということがわかります。

commentate

VERB

Report on an event as it occurs, especially for a news or sports broadcast; provide a commentary.

Oxford Dictionaries

ただ commentator という単語を「Oxford Dictionaries」で調べてみると、comment する人、commentate する人という両方の説明が書いてあります。

commentator

NOUN

1 A person who comments on events or on a text.

1.1 A person who commentates on a sports match or other event.

Oxford Dictionaries

それでは「コメントする人」という意味の commenter という英単語はないのだろうか?と思って調べてみると、こちらも存在することがわかりました。

commenter

NOUN

A person who expresses an opinion or engages in discussion of an issue or event, especially online in response to an article or blog post.

Oxford Dictionaries

これによると commenter には「特にウェブ上で記事やブログへのコメントをする人」という含みがあるようです。

ということは commentator / commenter にはプロフェッショナル/アマチュアという意味合いがあるのでしょうか?

言われてみると commentator という単語には、単に「コメントする人」という意味で使うのにはちょっと重々しい、職業的な響きがあるのはたしかでしょう。

そのためウェブ上で気軽にコメントを残す人を commenter という単語で表すようになったのかもしれません。

何だか面白い単語の使い分けではないかと思います。

代赭色(たいしゃいろ)ってどんな色?

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深田久弥『日本百名山』の至仏山(しぶつさん)の項を読んでいたら、次のような一節が出てきました。

噂に聞く尾瀬ヶ原を見下ろしたのも、その時が初めてであった。原一面まるで燃えるような代赭色で、それがずっと向うの端、ピラミッドの燧の裾まで延びている。美しい尾瀬の第一印象を至仏の頂上で得たことは、私の幸福であった。

ここに出て来る「代赭色」というのはいったいどんな色なのでしょう?

辞書を引いてみると、次のように出ていました。

たいしゃ[(代×赭)](名)

茶色をおびた だいだい色。赤土色。たいしゃいろ。

「三省堂国語辞典 第七版」

代赭色というのは赤土の色なんですね。

Webで検索してみると、こんな色見本が出てきました。

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なるほど。おそらくは尾瀬の草紅葉を代赭色と形容したのでしょう。

色の名前というのは、私たちがこの世界を見る眼鏡のようなもの。

もし色名として「黒、白、赤、青」という4つの言葉しか知らなければ、私たちの眼前の世界は4色に映ることでしょう。

そこに「黄」や「緑」という語彙を加えることで、色彩のグラデーションの中に初めて「黄」や「緑」という色を認識することができます。

「代赭」という少々耳慣れない色名もまた同様で、深田久弥が尾瀬の草紅葉を「燃えるような代赭色」と形容することができたのも、この言葉を自身の辞書に加えていたからに他なりません。

そういう意味で色の名前というのは眼前の世界をカラフルにしてくれる魔法の道具のようであり、そこから敷衍して考えてみれば、それは色の言葉に限らず、あらゆる言葉に当てはまるということに気付かされます。

新しい言葉を知るということは、私たちの世界の見方をアップグレードすること。そこに人と言葉の関係の本質があるのかもしれません。

 

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