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フィンランド語学習記 vol.626 − フィンランド人のアルコール消費量

フィンランド映画で登場人物がお酒を飲んでいるシーンをよく見るせいか、フィンランドの人はお酒好きという印象があります。

しかし実際のところはどうなのでしょう?

フィンランド語学習者のためのやさしいフィンランド語によるニュースサイト「Yle Uutiset selkosuomeksi」ではこんなニュースが紹介されていました。

Alkoholia juodaan aiempaa vähemmän

Suomalaisten alkoholinkulutus on vähentynyt. Alkoholin kulutus on vähentynyt kymmenessä vuodessa 20 %. Tavallisesti suomalainen juo kerrallaan 1-4 olutta.

Tutkijoita huolestuttaa, että jotkut ihmiset käyttävät paljon alkoholia.

アルコールの量が以前より少なくなる

フィンランド人のアルコール消費量が減っている。アルコールの消費量は10年で20%減った。平均的なフィンランド人は一度にビールを1杯から4杯飲む。

研究者はアルコールを取りすぎる人がいることを心配している。

フィン
aiempi earlier 以前の
vähemmän less より少ない
kulutus consumption 消費
vähentyä decrease 減る
kerrallaan at a time 一回に
tutkija researcher 研究者

 

今回の記事のタイトル(Alkoholia juodaan aiempaa vähemmän)には比較級のような見た目の単語(aiempaa vähemmän)が二つ並んでいます。

最初、この部分の意味がよくわからなかったのですが、考えているうちにわかってきました。

比較の文では「〜より」にあたる単語を分格の形にして、比較級の前に置くという用法があります。

比較の対象は kuin を使わずに表現されることもあります。その場合には分格にして、多くの場合は比較級の前に置きます。

Äitini on minua lyhyempi. 私の母は私よりも背が低い(lyhyt).

「フィンランド語文法ハンドブック」P.217

今回の文では「以前」を意味する aiempi の分格 aiempaa を vähemmän の前に置いているということなのでしょう。

Alkoholia juodaan aiempaa vähemmän.
Alkoholia juodaan vähemmän kuin aiempi.

 

でも aiempi って何の比較級なんだろう?と思って調べてみると、Wiktionary に次のような語源の説明がありました。

Comparative form of aika, which is a noun.

aiempi は aika(時間)から派生した単語なんですね。

比較級というのはふつう形容詞や副詞が変化したもの。名詞の比較級(?)というのは珍しい形だなあと思いました。

もっともこの場合は aiempi という一つの単語として覚えておくのが良さそうです。

 
Yle Uutiset selkosuomeksi | Yle Uutiset | yle.fi

 

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食パンの謎

先日、近所のイトーヨーカドーでパンのコーナーを見ていたときのこと。

「食パン」というのは改めて考えてみると不思議な言葉だなという考えが頭をよぎりました。

パンなのだから食べるのは当たり前。なぜわざわざパンに「食」という文字を添えるのでしょう?

それとも昔は食用ではないパンがあったのでしょうか?

その謎を解くため、まずは辞書を調べてみました。

しょくパン[食パン](名)〔=主食として食べるパン〕

味つけをしないで、底の四角い型に入れて焼いたパン。

「三省堂国語辞典 第七版」

しょくパン【食パン】

主食にするパン。〔狭義では、底の四角な型に入れて焼いたものを指す〕〔口語形は「しょっパン」〕→菓子パン

「新明解国語辞典 第七版」

ここから推察できるのは、食パンの「食」は主食の「食」なのかなということ。

いわゆる菓子パンではないパンのことを食パンと呼んだのかもしれません。

さらにもう一冊。

しょくパン【食ー】

〘名〙 (パンはポルトガル pão) 箱型に焼いた、特別の味付けをしていないパン。本食(ほんしょく)。

「日本国語大辞典 精選版」

最後に出てくる「本食」という言葉が気になります。

調べてみると、昔は食パンのことを本食と呼んでいたとのこと。

そのため食パンの食はここから来たのではないかという説もあるようです。

ただ結局、食パンの食の由来に関しては、これ!という決定版の説は存在しないよう。

何となく日常に根付いてはいるものの、不思議な日本語の一つです。

 
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腕なのか、足なのか

「腕」は英語で arm。

「足、脚」は英語で leg。

。。。とは限らないのが、言葉の面白いところ。

octopus

a sea creature with a soft round body and eight long arms, that is sometimes used for food

「Oxford Advanced Learner’s Dictionary」

OALD によるとタコは8本の arms を持つ生き物。

タコの足は英語では arm になるんですね。

となると気になるのは相棒のこちら。

squid

a sea creature that has a long soft body, eight arms and two tentacles (= long thin parts like arms) around its mouth, and that is sometimes used for food

「Oxford Advanced Learner’s Dictionary」

OALD によるとイカは8本の arms と2本の tentacles を持つ生き物。

tentacle というのはいわゆる「触手」のこと。

イカの写真を改めて見ると、二本だけ特に長い足があるのがわかります。これはイカが獲物を捕るときに使う触手なのだそう。

と、こんな風に「触手」と言うときには日本語でも「手」になるのは面白いところ。

当のタコやイカにとっては、腕か足かなどということはどうでもよいことだとは思いますが。

「食料」と「食糧」の違いとは?

食べ物を意味する「しょくりょう」には「食料・食糧」という二つの漢字があります。

この二つの違いは何でしょう?

辞書には次のように出ていました。

しょくりょう[食料](名)

調理して食べる材料。食物。

「ー自給率」

「三省堂国語辞典 第七版」

しょくりょう[食糧](名)

たべもの。おもに主食をさすことば。糧食。

「ー事情・ー危機・ー難」

「三省堂国語辞典 第七版」

これによると、

  • 食料=食物一般
  • 食糧=おもに主食

という違いがあるようです。

なお上記の用例にもある「食料自給率」においては、食糧ではなく食料を使うのが一般的とのこと。

自給率において考慮するのはもちろん主食だけではないはずなのでこれは納得。

ただそれなら「食糧危機、食糧難」も主食だけのことではないので「食料危機、食料難」と表記しても良さそうなものですが、この表記にやや違和感を覚えるのは私だけでしょうか?

また食料と食糧のもう一つの違いは、食糧という言葉はひっくり返すこともできるということ。

りょうしょく[糧食](名)

〔文〕(貯蔵したり携行したりする)食糧。

「ーが欠乏する」

「三省堂国語辞典 第七版」

糧という漢字にはもともと「貯蔵、携行できる食物」という意味があるそうです。

現在世界の主食となっている米・麦などは貯蔵、携行できることから「食糧=おもに主食」という意味が生まれたのでしょうか。

なお糧は一文字で次のような読み方もできます。

かて[糧](名)

①食料。

②たいせつなやしないとなるもの。

「心のー」

「三省堂国語辞典 第七版」

心の糧というときの糧は貯蔵、携行できるから糧なんですね。

こんなところまで見てくると、似たような言葉の中にさまざまなイメージの広がりがあるということを実感します。

 
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フィンランド語学習記 vol.625 − saippuakuppinippukauppias

saippuakuppinippukauppias は「石鹸置きの山を売る人」の意味。

次の4つの単語から成る複合語です。

フィン
saippua soap 石鹸
kuppi cup カップ
nippu bundle
kauppias trader 商人

 

この単語には秘密が一つ。

左から読んでも右から読んでも同じ綴りになっています。

saippuakuppinippukauppias

。。。まさに均衡の美。

改めて見るとほれぼれするような美しさだと思いませんか。

バターフライ

butterfly(蝶)という単語はよく見ると butter(バター)と fly(飛ぶ昆虫)から成り立っています。

butter(バター)+ fly(飛ぶ昆虫)= butterfly(蝶)?

しかしこの butter はまさか「バター」のことではないだろう。。。と思ったのですが、調べてみると「バター」に由来するという説が有力なようです。

語源のオンライン辞書『Online Etymology Dictionary』には次のような説明が出ていました。

common name of any lepidopterous insect active in daylight, Old English buttorfleoge, evidently butter (n.) + fly (n.), but the name is of obscure signification. Perhaps based on the old notion that the insects (or, according to Grimm, witches disguised as butterflies) consume butter or milk that is left uncovered. Or, less creatively, simply because the pale yellow color of many species’ wings suggests the color of butter. Another theory connects it to the color of the insect’s excrement, based on Dutch cognate boterschijte…

「Online Etymology Dictionary」

ここには、

  1. 蝶が(あるいは蝶に変装した魔女が)ふたを外したままのバターやミルクを食べるから。
  2. バターの色が蝶の排泄物の色に似ているから。

という二つの語源説が紹介されています。

どちらも蝶の華やかなイメージからは遠い「うぇっ」と感じてしまうような説ですね。

この butterfly に限らず、語源を調べたときに身も蓋もない説に行き当たるというのはよくあること。

ただ説明に perhaps とついていることから、この説にも確たる根拠があるわけではなさそうです。

よって「蝶に導かれて森を歩いていたらそこには黄金色のバターが、、、」などという荒唐無稽な物語を思い浮かべた人も100%不正解という訳ではありません。

学者ではない私たちにとって、語源は調べるだけでなく、想像してみるのも楽しみの一つだと思います。

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