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フィンランド語学習記 vol.639 − 改めて[ö]の発音について考える

Wikipedia の Finnish Language という項目にフィンランド語の[ö]の発音に関する次のような説明が出ていました。

‘ö’ is almost like english article ‘a’. It is pronounced with rounded lips, like ‘eu’ in French ‘peur’ or German ‘ö’

Wikipedia「Finnish language」

これによると[ö]は英語の冠詞の a のように発音する。

ホント?

ただ振り返ってみると、冠詞の a の発音なんて意識したことがないような気もします。改めて辞書を調べてみました。

a

BrE /ə/ , strong form /eɪ/

NAmE /ə/ , strong form /eɪ/

「Oxford Dictionaries」

a の発音はいわゆる schwa(シュワー)と呼ばれる /ə/ の音。この schwa は時にあいまい母音とも呼ばれる捉えどころのない音であり、英語で最もよく現れる音の一つです。

難しいと思っていたフィンランド語の音が、実は英語で最もよく現れる音に似ているというのは意外なこと。

/ə/ の正確な発音を確認するため、『発音記号の正しい読み方』を久しぶりに参照してみました。

ə:

【発音の仕方】唇を横に引き、上下の歯がはるくふれるくらいにして「アー」と長くいう。

 
ə

【発音の仕方】[ə:]を発音する時よりも少し広く口をあけて、短かく「ア」という。

「発音記号の正しい読み方」P.18

ニュアンスはわかるのですが、実際にやってみると加減がなかなか難しいですね。

ただ[ö]を発音するときに schwa を意識するというのは、実戦的に有効な方法かもしれません。頭の片隅に留めておきたいと思います。

 

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フィンランド語学習記 vol.638 − lasketella

今日びっくりしたニュースと言えば、実家のある新潟で35度以上の猛暑日になったということ。

関東でも夏が戻ってきたような熱気でしたね。

一方、北欧のフィンランドでは早くもスキー場がオープンしたとのこと。

フィンランド語学習者のためのやさしいフィンランド語によるニュースサイト「Yle Uutiset selkosuomeksi」にこんな記事が出ていました。

Talvi on tullut pohjoiseen

Talvi on tullut Pohjois-Suomeen. Kuusamossa pääsee jo laskettelemaan. Rinteessä on keinolunta mutta ihan oikeaa lunta satoi rinteiden avajaispäivänä.

Ilmatieteen laitoksen mukaan lunta voi tulla Lapissa jopa 5-10 senttiä.

Lumi ei sula pois päivässä vaan todennäköisesti sitä jää ainakin vielä ensi yöksi.

冬が北部にやってきた。

冬が北フィンランドにやってきた。クーサモではもうスラロームスキーができる。斜面には人工的に撒いた雪があったが、オープンの日には本当の雪が降った。

気象学研究所によれば、ラップランドでは雪は5〜10センチも積もるだろう。

雪が日中に溶けてしまうことはなく、おそらく夜までは残るだろう。

フィン
lasketella do slalom skiing スラロームスキーをする
keinolumi artificial snow 人工の雪
rinne slope 斜面
avajaispäivä opening day オープンの日
ilmatiede meteorology 気象学
laitos institution 施設
sulaa melt 溶ける
todennäköisesti probably おそらく
ainakin at least 少なくとも

 

フィンランド語で「スキーをする」は hiihtää。

。。。だと思っていたのですが、今回の記事では lasketella という単語が使われています。

Wiktionary には次のように出ていました。

lasketella

  1. (intransitive) rattle off
  2. (intransitive) To do slalom skiing

「Wiktionary」

1の rattle off は「早口で何かを言う」の意味。そして2に「スラロームスキーをする」という意味が出ています。

言葉をびゅんびゅん発することと斜面をびゅんびゅん降りることが同じ動詞で表されるというのは面白いですね。

 
Yle Uutiset selkosuomeksi | Yle Uutiset | yle.fi

フィンランド語学習記 vol.637 − トナカイの群れ

フィンランド語で「トナカイ」は poro(ポロ)。

フィンランド語にはその「トナカイの群れ」を一語で表す単語があると聞きました。

それがこちら。

tokka

a large herd, especially of reindeer

「Wiktionary」

tokka(トッカ)は「トナカイの群れ」の意味。

especially of reindeer とあることから、場合によってはトナカイ以外の動物も表すことのできる単語なのでしょう。

Wiktionary によると、これはサーミ語に由来する単語なのだとか。

サーミの人々にとってトナカイが特別な存在だからこのような単語があるということなのでしょうか?

なお一般的な動物の群れを表したいときにはこちらの単語を使うようです。

lauma

  1. herd (large group of land animals)
    1. band (group of coyotes, etc.)
    2. colony (group of ants)
    3. flock (group sheep, etc.)
    4. mob (group of kangaroos)
    5. pack (group of dogs, etc.)
    6. pride (group of lions)
    7. bed (group of snakes)
  2. crowd, mob, flock (large uncontrolled group of people)
  3. pod (group of seals or hippopotami)

「Wiktionary」

parvi

  1. flock (group of birds)
  2. muster (group of peafowl)
  3. kettle (group of flying hawks)
  4. swarm (group of insects)
  5. school (group of fish or marine mammals such as dolphins or whales)
  6. pod (group of marine mammals)
  7. gam (group of whales)
  8. cast (group of crabs)
  9. group, cluster
  10. (astronomy) cluster
  11. balcony, loft, gallery

「Wiktionary」

同じ群れでも tokka と lauma と parvi では微妙にニュアンスが違う。そんな感覚がわかるようになったらすごいものだと思います。

奇しくも

三省堂国語辞典の素晴らしい点の一つは時に「読み間違い」の見出し語ものせているところ。

例えばこんな文章を読んだとします。

彼女が亡くなったのは奇しくも67歳の誕生日であった。

そして「奇しくも」ってどういう意味だろう?と思って国語辞書を引いてみると、

きしくも[奇しくも](副)

「くしくも」のあやまり。

「三省堂国語辞典 第七版」

おっと、そういうことか!と思い、こちらを引き直します。

くしくも[(▽奇しくも)](副)

ふしぎにも。

「二人はー同じ日に生まれた」

「三省堂国語辞典 第七版」

この場合にもし「きしくも」という見出し語がなかったとしたら、せっかく辞書を手に取っても「きしくも」を調べた時点で、この辞書には「奇しくも」という言葉は出ていないと早合点して、調べるのをやめてしまうケースもあるかもしれません。

そういう意味では「きしくも」という読み間違いの見出し語をのせておくことには実用的な意味があると思います。

それにしてもなぜ「奇しくも」は「きしくも」ではないのでしょう?

くしくも 【《奇しくも】

(副)

〔「奇しく」は、不思議だ、の意の文語形容詞「奇し」の連用形〕思いもかけずそうなったのは、超自然の力が働いているとしか思われないという気持を表わす。

「新明解国語辞典 第七版」

新明解によると「奇しくも」は文語の形容詞「奇し(くし)」に由来しているとのこと。

ただ現代日本語において「奇」の字を「く」と読ませる単語は他にないので、現代の日本人にとってややトリッキーな読みになっていることは否めないでしょう。

大臣が国会で「きしくも」なんて原稿を読んだら一斉に叩かれそうですが、うっかりそう読んでしまうこともありそうだなと思うのです。

 
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フィンランド語学習記 vol.636 − アズナブール

フランスの歌手シャルル・アズナブールが亡くなりました。

94歳と高齢ではあったものの、つい先月、日本に来て公演をしていたばかりなのでややびっくり。

フィンランド語学習者のためのやさしいフィンランド語によるニュースサイト「Yle Uutiset selkosuomeksi」にも追悼記事が出ていました。

Laulaja Charles Aznavour on kuollut

Ranskalais-armenialainen laulaja Charles Aznavour on kuollut 94 vuoden iässä.

Aznavour lauloi seitsemällä kielellä. Laulajalegenda kiersi esiintymislavoja loppuun asti korkeasta iästä huolimatta. Kiertue Japanissa jäi Aznavourin viimeiseksi.

Aznavour syntyi Pariisissa. Molemmat vanhemmat pakenivat Turkista armenialaisten kansanmurhaa. Aznavour otti Armenian kansalaisuuden vuonna 2008. Hän oli myös Armenian suurlähettiläs Sveitsissä.

歌手のシャルル・アズナブール亡くなる

アルメニア系フランス人の歌手シャルル・アズナブールが94歳で亡くなった。

アズナブールは7つの言語で歌った。伝説の歌手は高齢にもかかわらず、最後まで舞台を回り続けた。日本でのツアーがアズナブールの最後の公演になった。

アズナブールはパリで生まれた。両親はトルコからアルメニア人への大虐殺を逃れてきた。アズナブールは2008年にアルメニア国籍を取得した。彼は在スイスのアルメニア大使でもあった。

フィン
legenda legend 伝説
kiertää go around 回る
esiintyminen performance 出演
lava stage 舞台
huolimatta in spite of 〜にもかかわらず
kiertue tour ツアー
paeta escape 逃げる
kansanmurha genocide 大虐殺
kansalaisuus citizenship 国籍
suurlähettiläs ambassador 大使

 

アズナブールは歌手としての活動に加えて、多くの映画にも出演しています。

印象に残っているのはフランソワ・トリュフォー監督の『ピアニストを撃て』という映画の主人公、悩めるピアニストの役。

なおさきほどの記事の中にはこんな記述がありました。

Aznavour lauloi seitsemällä kielellä.
(アズナブールは7つの言語で歌った。)
複雑なバックグラウンドを持っていたということを抜きにしても、7つの言語というのはすごいこと。国際的に活躍した歌手だったんだなということがこの部分からだけでもわかります。ご冥福をお祈りします。

 
Yle Uutiset selkosuomeksi | Yle Uutiset | yle.fi

「飢える」と「餓える」の違いとは?

飽食の国、そして食料廃棄率世界第一位の国、日本。

そんな国でも人々はさまざまなものに飢えています。

うえる[飢える・▽餓える]ウヱル(自下一)

①食べ物がなく、おなかのすいた状態が続く。

②ほしいものごとが得られない状態が続く。

「愛情にー・活字にー」

「三省堂国語辞典 第七版」

ほしいものごとが得られない状態を「飢える」と言うのだとすれば、日本人の大半は飢えているのでは?と言ったら言い過ぎでしょうか。

かく言う自分もこのところ甘いものに飢えている状態。今週健康診断があるので、血糖値が心配で甘いものを控えているのです。

それはさておき、先ほどの見出しを見ると「飢える・餓える」という二つの漢字が併記されています。

この二つを重ねるとこんな熟語に。

きが[飢餓・×饑餓](名)

飢え。

「ーにひん(瀕)する」

「三省堂国語辞典 第七版」

この「飢」と「餓」という漢字に何か質的な違いはあるのでしょうか?

あちこち調べていたら、漢和辞典に次のような説明を見つけました。

類義語【餓・飢】

ともに飢えている意を表すが、食べ物がなくて腹をすかせている状態を「飢」といい、「餓」は飢えて死ぬ恐れがある程度にまで至った状態を指す。

「全訳 漢辞海 第三版」

なるほど。同じ飢える(餓える)でも程度がかなり違うんですね。

要は「甘いものに飢えている」とは言えても「甘いものに餓えている」とは言えないということなのでしょう。

いずれにせよ、たかだか甘いもので飢えているなんて言わずに自分を律していかなくては。。。と思わされた漢和辞典の説明でした。

 
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