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佐佑

今日取り上げるのは「佐・佑」という漢字について。

「左・右」ににんべんを加えた「佐・佑」という漢字にはいったいどんなイメージがありますか?

佐は佐藤さんの佐、佑は佑樹くんの佑のように人名によく使う漢字という印象もあります。

この「佐・佑」について手元の漢和辞典にこんな説明が出ていました。

類義語【佐・佑ユウ

ともに助ける意。立場上、上にある者をおぎない助けるのを「佐」、下にある者を守り助けるのを「佑ユウ」という。

「全訳 漢辞海 第三版」

なるほど。「佐・佑」という漢字にはこんな意味があったんですね。

佐は補佐の佐ですから、上にある者を助けるという意味があるのはわかります。

ほさ[補佐・×輔佐](名・他サ)

主になってする人の仕事を助ける〈こと/人〉。

「課長ー」

「三省堂国語辞典 第七版」

たださきほどの説明によると「佑」という字にも「佐」と似たような意味、ただしこの場合は下にあるものを助けるという意味があるようです。

では補佐に対して補佑という表現はないのでしょうか?

調べてみると、三国には出ていなかったものの日国に出ていました。

ほゆう【補佑】

〘名〙 補いたすけること。補助。

「精選版 日本国語大辞典」

下にある者を助けるとは書かれていないので、補佑という表現にそのような含みがあるのかどうかはわかりません。

ただ日本語において補佐より補佑の使用頻度が少ないのは、日本人気質として上にはペコペコするのに下にある者を助けることが少ないから?などと想像してしまうのはうがった見方でしょうか。

 
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ナワトル語に由来する英単語 − from Merriam-Webster

昨日の記事に chocolate という単語がアステカ民族の古典ナワトル語に由来するという話を書きました。

北欧のチョコレート

その際に参照したのが Merriam-Webster のこちらの記事。

Nahuatl is the language that was spoken by the majority of the inhabitants of central Mexico at the time of the Spanish conquest. It is still spoken today by more than a million Nahua people. It was the language of the powerful Aztecs, whose culture dominated the region for centuries. Because Nahuatl was written using Spanish orthography beginning in the 1500s, it is easy to trace the words that have been absorbed into English in the ensuing centuries, words that describe the plants, animals, and food of the New World.

ナワトル語はスペインによる征服の時代に中央メキシコの大多数の住民が話していた言語です。 ナワトル語は今日でも100万人以上のナワ族の人々が話しています。 ナワトル語は権勢を誇ったアステカ人の言葉であり、その文化はこの地域を何世紀も支配しました。ナワトル語は1500年代の初めからスペイン語の正書法で書かれていたので、その後の世紀に英語に吸収された言葉 − 新世界の植物・動物・食物を言い表す言葉 − を突き止めることは難しくありません。

8 Words from Nahuatl, the Language of the Aztecs | Merriam-Webster

この記事にはナワトル語起源の英単語として次の8つが挙げられています。

  • chocolate
  • coyote
  • avocado
  • tomato
  • chili
  • ocelot
  • axolotl
  • chipotle

チョコレートだけではなく、アボカドやトマトもナワトル語に由来する言葉なんですね。

ということはつまり、現代日本語の中にもナワトル語に由来する言葉がいくつか存在するということ。

地理的にも時間的にも遠く離れたアステカ民族の言葉が、現代日本の暮らしの中に入り込んでいるというのは改めて考えてみるとすごく不思議なことだと思います。

北欧のチョコレート

バレンタインデーの今日は北欧やバルトの言葉で「チョコレート」を何と言うのか調べてみました。

アイスランド語 súkkulaði
スウェーデン語 choklad
デンマーク語 chokolade
ノルウェー語 sjokolade
フィンランド語 suklaa
エストニア語 šokolaad
ラトビア語 šokolāde
リトアニア語 šokoladas

 

北欧の中では仲間外れになりがちなフィンランド語ですが、今回の suklaa は周辺国の言葉によく似ています。

互いの関係性を確認するため、Wiktionary でそれぞれの語源を調べてみました。

アイスランド語 súkkulaði デンマーク語の chokolade より
スウェーデン語 choklad
デンマーク語 chokolade スペイン語の chocolate より
ノルウェー語 sjokolade スペイン語の chocolate より
フィンランド語 suklaa スウェーデン語の choklad より
エストニア語 šokolaad
ラトビア語 šokolāde
リトアニア語 šokoladas

 

断片的な情報ですが、こうして見ると各国のチョコレートはスペイン語から伝わった言葉であることがわかります。

またスペイン語の chocolate は現在のメキシコの地に住んでいたアステカ民族の古典ナワトル語に由来するという説が有力なようです。

古典ナワトル語からスペイン語、そして世界の言語へ。

今や世界で知らない人のいないチョコレートという言葉には壮大な旅の軌跡があるんですね。

ホンとフォン(2)

先日[-phone]の付く英単語を外来語として日本語に組み入れたとき、ホンとフォンのどちらで表記するのかというテーマの記事を書きました。

ホンとフォン

このテーマをもう少し一般化すると、英語の f の音をカタカナでどのように表すのかということになります。

この表記方法に関する共通のルールはあるのだろうか?と思い、調べてみることにしました。

 

NHK ことばのハンドブック 第2版

『NHK ことばのハンドブック 第2版』の「外来語のカナ表記」には次のようなガイドラインが示されています。

16(ファ・フィ・フェ・フォ)(ハ・ヒ・ヘ・ホ

原音[fa・fi・fe・fo]は次のように扱う。

(1)原音に近く書き表す場合は「ファ・フィ・フェ・フォ」と書く。

〈例〉ファン fan、フィールド field、フェルト felt、フォークダンス folk dance

(2)慣用により「ハ・ヒ・ヘ・ホ」と書くものがある。

〈例〉ヘッドホン headphone

〈注〉「ファ・フィ・フェ・フォ」の発音は原音のような歯と唇を使った発音でなく、両唇を使った日本語としての発音で差し支えない。

NHK放送文化研究所編『NHK ことばのハンドブック 第2版』P.227

ここで示されているのは、原則としては「ファ・フィ・フェ・フォ」と表記するというガイドライン。

一部、慣用表現として「ハ・ヒ・ヘ・ホ」も認めるという扱いになっています。

 

内閣告示第二号「外来語の表記」

1991年の内閣告示第二号「外来語の表記」には次のようなガイドラインが示されています。

5 「ファ」「フィ」「フェ」「フォ」は,外来音ファ,フィ,フェ,フォに対応する仮名である。

〔例〕 ファイル フィート フェンシング フォークダンス

バッファロー(地) フィリピン(地) フェアバンクス(地) カリフォルニア(地)

ファーブル(人) マンスフィールド(人) エッフェル(人) フォスター(人)

注1 「ハ」「ヒ」「ヘ」「ホ」と書く慣用のある場合は,それによる。

〔例〕 セロハン モルヒネ プラットホーム ホルマリン メガホン

注2 「ファン」「フィルム」「フェルト」等は,「フアン」「フイルム」「フエルト」と書く慣用もある。

文部科学省ホームページ「外来語の表記」より

こちらもさきほどの『NHK ことばのハンドブック 第2版』と同じく、原則としては「ファ・フィ・フェ・フォ」、慣用表現として「ハ・ヒ・ヘ・ホ」を認めるというガイドラインになっています。

ここでは「ハ・ヒ・ヘ・ホ」を用いる慣用表現として次の5つの単語が例示されています。

セロハン モルヒネ プラットホーム ホルマリン メガホン

これを試しに「ファ・フィ・フェ・フォ」で表記してみると、こんな感じに。

セロファン モルフィネ プラットフォーム フォルマリン メガフォン

個人的な感覚ではモルフィネ、フォルマリンの表記にはやや違和感あり。その他はありかなという気がします。

いずれにせよ f →「ハ・ヒ・へ・ホ」というのはそれなりに歴史のある外来語に見られる表記であって、これから生まれる外来語には通常「ファ・フィ・フェ・フォ」を当てることになるのでしょう。

だとすると短縮から生まれたという例外的な事情があるにせよ、スマホのように最新のテクノロジーに「ホ」を使うというのは非常に珍しいケースなのかもしれません。

 

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ワイシャツ、カッターシャツ

ワイシャツの「ワイ」って何だろう?と考えたことのある人は多いのではないでしょうか。

国語辞書を引くと、次のように出ています。

ワイシャツ(名)〔ホワイトシャツ(white shirt)の変化〕

背広の すぐ下に着る、そでの長いシャツ。

表記 俗に「Yシャツ」とも書く。

「三省堂国語辞典 第七版」

ワイシャツの「ワイ」はアルファベットの Y ではなく white から来ているんですね。

たしかに white という単語をスピードをつけて英語らしく発音すれば「ワイ」に聞こえるのかもしれません。

また地域によってはワイシャツよりカッターシャツという名称に馴染みのある人もいるでしょう。

この場合のカッターシャツは cutter shirt なのでしょうか?

こちらも国語辞書を引いてみると、意外な語源が見つかりました。

カッターシャツ(名)〔もと、「勝った」の意味でつけた商標名。西日本方言〕

ワイシャツ。カッター。

「三省堂国語辞典 第七版」

カッターシャツの「カッター」は cutter ではなく日本語の「勝った」に由来するとのこと。

正直、この情報については「ホント?」と疑ってしまい、他の辞書やネットの情報も見て回ったのですが、どうも間違いないようです。

身の回りのものにも思いがけない語源が眠っているものですね。

 
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might is right

『日本国語大辞典』には古今の様々な文学作品からの引用が各見出し語の用例として掲載されています。

先日、何気なく辞書を眺めていたら漱石の『坊ちゃん』のこんな一節が目にとまりました。

きょうしゃ【強者】

〘名〙 つよい者。剛者。↔弱者。

*坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉四

「山嵐は might is right といふ英語を引いて説諭を加へたが、何だか要領を得ないから、聞き返して見たら強者の権利と云ふ意味ださうだ」
〔戦国策 − 趙策・孝成王〕

「精選版 日本国語大辞典」

国語辞典の中にふいに might is right という英語のフレーズが登場。

might という英単語にはよく知られた助動詞の他に、名詞としての用法もあったはず。念のため辞書で確認してみました。

might

1(強い)力;権力;勢力

Might is [makes] right.
(ことわざ)力は正義;「勝てば官軍」

「ウィズダム英和辞典 第3版」

タイムリーにさきほどの might is right が登場。

なるほど。「勝てば官軍」というニュアンスの表現なんですね。英語では might と right がきれいに韻を踏んでいるので、より印象に残る表現になっています。

ある意味、人間社会の本質を突いているこの格言。日本語と英語以外の言語にも同様の表現があるのでしょうか?

 
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