佐佑
今日取り上げるのは「佐・佑」という漢字について。
「左・右」ににんべんを加えた「佐・佑」という漢字にはいったいどんなイメージがありますか?
佐は佐藤さんの佐、佑は佑樹くんの佑のように人名によく使う漢字という印象もあります。
この「佐・佑」について手元の漢和辞典にこんな説明が出ていました。
類義語【佐・佑ユウ】
ともに助ける意。立場上、上にある者をおぎない助けるのを「佐」、下にある者を守り助けるのを「佑ユウ」という。
「全訳 漢辞海 第三版」
なるほど。「佐・佑」という漢字にはこんな意味があったんですね。
佐は補佐の佐ですから、上にある者を助けるという意味があるのはわかります。
ほさ[補佐・×輔佐](名・他サ)
主になってする人の仕事を助ける〈こと/人〉。
「課長ー」
「三省堂国語辞典 第七版」
たださきほどの説明によると「佑」という字にも「佐」と似たような意味、ただしこの場合は下にあるものを助けるという意味があるようです。
では補佐に対して補佑という表現はないのでしょうか?
調べてみると、三国には出ていなかったものの日国に出ていました。
ほゆう【補佑】
〘名〙 補いたすけること。補助。
「精選版 日本国語大辞典」
下にある者を助けるとは書かれていないので、補佑という表現にそのような含みがあるのかどうかはわかりません。
ただ日本語において補佐より補佑の使用頻度が少ないのは、日本人気質として上にはペコペコするのに下にある者を助けることが少ないから?などと想像してしまうのはうがった見方でしょうか。
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