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フィンランド語学習記 vol.730 – アサンジ

ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジが逮捕されたとのニュースが入ってきました。

フィンランド語学習者のためのやさしいフィンランド語によるニュースサイト「Yle Uutiset selkosuomeksi」でもこのニュースを伝えています。

Wikileaksin perustaja pidätettiin

Britannian poliisi on ottanut kiinni Wikileaksin perustajan Julian Assangen. Wikileaks on nettisivu, joka julkaisee salaisia tietoja.

Poliisi otti Assangen kiinni Ecuadorin suurlähetystössä Lontoossa. Assange oli lähetystössä 7 vuotta. Poliisi otti Assangen kiinni nyt, koska Ecuador perui Assangen turvapaikan.

Assange pelkää, että Britannia luovuttaa hänet USA:han. Siellä hän voi saada tuomion tietomurroista.

ウィキリークスの創設者、逮捕される

イギリスの警察はウィキリークスの創設者、ジュリアン・アサンジを逮捕した。ウィキリークスは機密情報を公開するウェブサイトである。

警察はアサンジをロンドンのエクアドル大使館で逮捕した。アサンジは大使館に7年間滞在した。警察がアサンジを逮捕したのは、エクアドルがアサンジの保護を撤回したためだ。

アサンジが恐れているのは、イギリスが彼をアメリカに引き渡すことだ。アメリカで彼は情報漏洩の有罪判決を受ける可能性がある。

Yle Uutiset selkosuomeksi | Yle Uutiset | yle.fi

フィン
perustaja founder 創設者
pidättää arrest 逮捕する
ottaa kiinni catch 捕まえる
nettisivu web site ウェブサイト
julkaista publish 出版する
salainen secret 秘密の
suurlähetystö embassy 大使館
perua withdraw 撤回する
turvapaikka shelter, refuge, asylum 避難所
luovuttaa hand over 引き渡す
tuomio sentence, judgement 裁判、判決
tietomurto data breach 情報漏洩

 

彼は情報社会のヒーローなのか、稀代の悪人なのか。スケールが大きすぎて、本質がよく見えていません。

この後、本当にアメリカに移送されてしまうのか。今後の運命はどうなるのか。

アサンジさんには大変申し訳ないことですが、サスペンスドラマを見ているような心境。今後の展開が気になります。

FOMO

Oxford Dictionaries の「TRENDING WORDS」にこんな単語が取り上げられていました。

FOMO

NOUN

mass noun

informal 

Anxiety that an exciting or interesting event may currently be happening elsewhere, often aroused by posts seen on social media.

‘I realized I was a lifelong sufferer of FOMO’

Oxford Dictionaries

FOMO は fear of missing out の略で「(主にSNSなどの書き込みを)見逃すことの恐怖」の意味。自分が知らないところで大切なことが起こっているのではないか、取り残されているのではないかと心配になり、何度も何度もスマホをチェックしてしまうような不安症・依存症を指す言葉なのだそうです。

電車に乗ると、向かいに座る全員がスマホを触っているような現代社会においては多くの人に心当たりのある言葉でしょう。おそらくは21世紀の新語として広まっていくのでしょうか。

そぼ降るの「そぼ」とは何なのか?

冬が戻ったような一日。雨の中、傘をさして歩いていたら、はちみつぱいの「塀の上で」のメロディが頭に浮かんできました。

空は未だ群青色の朝

外はそぼ降る鈍色の雨

今日の雨は「そぼ降る」という言葉にぴったりの雨です。

そぼ降る雨

しめやかに、しっとりと降る雨。しょぼしょぼと降る雨。同意の古語に、そぼつ。

「雨のことば辞典」P.138

しめやかに、しっとりと、しょぼしょぼの意味はわかりますが、そもそもそぼ降る雨と言うときの「そぼ」とは何なのでしょう?

さきほどの文中に「同意の古語、にそぼつ」とあるので、日国で「そぼつ」を引いてみると、次のように出ていました。

そぼつ【濡】

(古くは「そほつ」 「そほづ」。「そおつ(づ)」の時代も)

一〘自タ上二〙

①雨、涙などによって、ぐっしょりぬれる。うるおう。

②(雨が)しめやかに降る。しとしとと降る。しょぼしょぼふる。そぼふる。

「精選版 日本国語大辞典」

かつては濡れることを意味する「そぼつ」という動詞があり、そこから「そぼ降る」という表現が生まれたということなのでしょう。

そぼつはもはや現代語では使われていないものの、そぼ降るという表現の中に生きている。そんな風に受け継がれていく言葉もあるんですね。

 

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フィンランド語学習記 vol.729 − 夏速度

欧米では一般的な夏時間(サマータイム)。一時期、日本でも導入しようという議論がありました。

しかしEUなどでは、もともとの目的の一つであったエネルギー削減効果が薄いということで廃止の方向に向かっています。健康に悪影響を及ぼしているという議論もあるようです。

ちなみにフィンランドでは夏時間の他に夏速度という制度もあるとのこと。フィンランド語学習者のためのやさしいフィンランド語によるニュースサイト「Yle Uutiset selkosuomeksi」にこんなニュースが出ていました。

Kesänopeudet tulevat voimaan

Kesänopeudet tulevat voimaan Suomen maanteillä tällä viikolla.

Kesällä saa ajaa kovempaa kuin talvella. Moottoriteillä nopeusrajoitus nousee 120 kilometriin tunnissa, pääteillä saa ajaa sataa.

夏速度が実施される

今週、フィンランドの国道で夏速度が実施される。

夏には冬より速く運転できる。高速道路における速度制限は時速120kmに上がる。幹線道路では時速100kmで運転できる。

Yle Uutiset selkosuomeksi | Yle Uutiset | yle.fi

フィン
nopeus speed 速さ
tulla voimaan come into force 実施される
maantie highway 国道、自動車道
kova hard, strict 硬い、厳しい
moottoritie expressway 高速道路
nopeusrajoitus speed limit 速度制限
päätie main road 幹線道路

 

季節によって最高速度が変わるというのは、日本の北国でも参考にできそうなアイディア。事故が少しでも減るなら、試してみる価値はあるのではないでしょうか。

ランドセル

新学期が始まり、ランドセルを背負った子供の姿を見かけるようになりました。

今のランドセルは本当に色とりどりで、男の子は黒、女の子は赤が定番だった頃とは隔世の感があります。

ところで、このランドセルというのはいったい何語なのでしょう?

ランド(land)、セル(cell)という英語はありますが、ランドセルには英語以外の雰囲気があります。

辞書を調べてみると次のように出ていました。

ランドセル(名)〔オ ransel〘ランセル=背囊〙 の変化〕

小学生などが学用品を入れてせおうかばん。

「三省堂国語辞典 第七版」

「オ ransel」の「オ」はオランダ語のこと。ランドセルはオランダ語に由来する言葉なんですね。

ただ気になるのは、なぜランセルがランドセルになったのかということ。

真ん中のドはいったいどこから来たのでしょう?

ランセル、ランセル、ランセルと素早く唱えていると、いつのまにかランドセルになっている。。。ということはもちろんありません。

むしろ仮に landcell のような英単語があったとして、それが日本語に入ってきたときに d の音が消えてランセルに変化する方がありそうな気がします。

(例えば goodbye がグッバイになるような。)

ランドセルの場合は逆パターンなので、なぜそのように変化したのか気になります。

あるノルウェーの大工の日記

『あるノルウェーの大工の日記』という本を読みました。これはノルウェーのオスロ近郊でフリーランスの大工として働く著者が日々の仕事の中で感じたこと、考えたことを綴ったエッセイ。

とりたてて大きなドラマが起こるわけではなく、ペータセン一家の屋根裏部屋のリフォームを行う半年ほどの出来事が丁寧に描かれていきます。

著者とその仕事仲間はフリーランスの職人。施主との交渉やスケジューリング、現場での作業まで様々な仕事をコントロールしていかなければなりません。

仕事が上手くいけば気持ちが高揚し、上手くいかなければ気持ちが落ち込む。そのサイクルの中で少しずつ前に進んでいく様子はフリーランスでない人にもおそらく覚えのあるものです。

この本を少しだけ特別なものにしているのは、私たちの最も身近にありながら、多くの人が詳しい仕組みを知らない「家」というものについて考えるきっかけを与えてくれること。

現代人の中で、自分の住んでいる家がどのように成り立っているのかありありとイメージできる人はどれくらいいるのでしょう?

ものを作るということの基本的な部分は、私たちの日常生活から取り除かれつつある。一般の人々の目に触れる機会は徐々に減り、興味も薄れている。人々は汚れや騒音を受け入れないのだ。製造の現場に関わる職種に対する人々の態度は、この心理的な距離感からきている。

「あるノルウェーの大工の日記」P.76

このような洞察は私たちの生活の根幹を成す衣食住すべてに当てはまることなのかもしれません。

世界の情報の総量が増えているということは、知らないことが増えているということ。私たちの日常で目に映っているものでもその内実を知らないことは山のようにあります。

この本がノルウェーでベストセラーになり、世界で幅広く翻訳されたというのは、そのような状況へのささやかな抵抗なのかもしれません。

そしてこの本のもう一つの魅力は、人間社会や人間関係に向けられる著者の鋭い観察力。

誰かと作業をしていて相手のことが一番よく分かるのは、一緒に重荷を運ぶ瞬間だ。それも文字通り重い荷物を。それぞれ端を持って物を持ち上げ、相手の動きを感じるというのは、他に比べようのない特別な体験だ。運び方は上手かどうか、私に配慮しているのか、それとも自分のことしか考えていないのか。そういったことがすべて伝わってくる。

「あるノルウェーの大工の日記」P.126

職人というのは人より物と向き合う仕事というイメージがありましたが、この本を読んで改めて思ったのは結局あらゆる仕事というのは人と人が協力することなのだということ。

馴れ合うこともなく、ほどよい距離感の中で仕事を進めていく著者とその仕事仲間は一つの理想形のようにも見えます。

 

まとめ

読書の楽しみの一つは、私たちを取り巻く世界の仕組みをより良く理解できるようになるということ。そして人生が一度きりであることに抗って、他の人の人生を生きることができるということ。そんな読書の根源的な楽しみに満ちた一冊でした。おすすめです。

 

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