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levant

「逃げる」を意味する英単語には escape, run away などがあります。

逃げる理由は人それぞれだと思いますが、もし借金から逃げるのならこんな動詞を使うこともできるようです。

levant

VERB

archaic 

Run away, typically leaving unpaid debts.

‘the clerk had levanted before his employer returned from America’

Oxford Dictionaries

levant は「借金を払わず逃げる」の意味。

一語にそんな意味まで含んだ動詞があるというのはびっくり。

こんな動詞が必要になるほど昔のイギリスでは借金から逃げていた人が多かったのだろうか?などとあれこれ想像してしまいます。

考えてみると、こんな風に一つの単語の中に多くの情報を含めることができるというのはことばの面白い点の一つ。

例えば、給料日前に家に押しかけてきた借金取りにあと1日待ってください!と頼む人が多数存在する社会ならば「家に押しかけてきた借金取りにあと1日待ってください!と頼む」という動詞を作ってしまった方が効率的です。

一つの単語にどの程度の情報を含めるかが恣意的な問題に過ぎないのだとすれば、単語の種類が多く文が短い言語と、単語の種類が少なく文が長い単語ではどちらの方が学びやすいのだろう?と考えてみたくなります。みなさんの好みはどちらでしょうか?

「踊る」と「躍る」の違いとは?

「おどる」という日本語を漢字に変換すると「踊る」の他に「躍る」という表記もあることがわかります。

「踊る」と「躍る」の違いは何なのでしょう?

まずは国語辞書を引いてみました。

おどり[踊り]ヲドリ(名)

①音楽や歌にあわせて手足やからだを型にしたがって美しく動かすこと。

「三省堂国語辞典 第七版」

おどる[踊る]ヲドル(自五)

①「おど(踊)り①」をする。

「輪になってー・ワルツをー」

「三省堂国語辞典 第七版」

おどる[躍る]ヲドル(自五)

①勢いよくとび上がるような動きをする。

「心臓がー〔=はねるように強く打つ〕・黒潮ー太平洋」

②〔胸が〕さわぐ。わくわくする。

「三省堂国語辞典 第七版」

なるほど。「躍る」と「躍る」の違いは「輪になって踊る」と「心臓が躍る」の違いなんですね。

言われてみれば納得ですが、この意味の違いを漢字の違いとして意識したことはありませんでした。

また漢和辞典にも面白い説明が出ていました。

類義語【躍・踊】

ともに跳ねることをいい、大きなとび跳ねを「躍」、わずかのとび跳ねを「踊」という。一説に、前方への跳躍を「躍」、上への跳躍を「踊」という。

「全訳 漢辞海 第四版」

前方への跳躍を「躍」、上への跳躍を「踊」という説は新鮮です。

この説を採用すれば、走り幅跳びの選手が行うのは「跳躍」、走り高跳びの選手が行うのは「跳踊」ということになります。

前へ跳ぶのと上へ跳ぶのは違う動きなのですから漢字が異なって悪いはずはありません。こんな使い分けがあっても面白いですよね。

虹の構造

フィンランド語で「虹」は sateenkaari(サテーンカーリ)。

sateen は「雨」を意味する名詞 sade の属格の形。

kaari は「アーチ」を意味する名詞。

そうか、フィンランド語では虹を「雨のアーチ」と表現するんだ!

。。。と思ったのですが、改めて考えてみると英語の rainbow やフランス語の arc-en-ciel も同じ構造。取り立ててフィンランド語の表現が目新しい訳ではありません。

それにもかかわらず、雨のアーチという表現を目新しく思ったのはなぜなのか?

その理由を考えてみたところ、それはおそらく rainbow という言葉があまりにも馴染みのある言葉になっているからなのだろうという結論に至りました。

rainbow という言葉を使う際、それが rain と bow の複合語であるという事実を意識している人は少ないでしょう。私も含めた多くの人は rainbow をあくまでも rainbow というひとまとまりの単語として認識しているのだと思います。

それならばフィンランド語の達人になれば、sateenkaari を sade と kaari に分けて考えることもなく、sateenkaari というひとまとまりの単語として認識するようになるのでしょうか?

結局はその単語との接触頻度がどれだけ高いかという点が鍵を握っているような気がします。調べてみれば、そのあたりを検証した研究があるのかもしれません。

フィンランド語学習記 vol.739 − Lumisade teki tiet liukkaiksi

一昨日、春の訪れを祝う祭典ヴァップの記事を取り上げたばかりですが、フィンランドではまだまだ春の訪れは遠いよう。

フィンランド語学習者のためのやさしいフィンランド語によるニュースサイト「Yle Uutiset selkosuomeksi」にこんなニュースが出ていました。

Lumisade teki tiet liukkaiksi

Lumisade on tehnyt tiet liukkaiksi. Itä-Suomessa on sattunut kolareita ja autoja on suistunut tieltä. Lunta on satanut Itä-Suomessa paljon, 10 senttimetriä. Myös Etelä-Suomessa on satanut lunta. Se on harvinaista toukokuussa, kun kevät on pitkällä.

降雪で道が滑りやすくなった。

降雪で道が滑りやすくなった。フィンランド東部では衝突事故が起き、車が道路から落ちた。雪はフィンランド東部でたくさん、10センチメートルも降っている。フィンランド南部でも雪が降った。これは5月では稀なことだ。春はまだ遠い。

Yle Uutiset selkosuomeksi | Yle Uutiset | yle.fi

フィン
lumisade snowfall 降雪
liukas slippery 滑りやすい
sattua happen 起こる
kolari crash 衝突
suistua fall, derail 滑り落ちる
harvinainen rare まれな、珍しい

 

kevät on pitkällä

…kevät on pitkällä.

春はまだ遠い。

pitkä は「長い」を意味する形容詞。

その接格である pitkällä はここでは kaukana(遠くに)と同じ意味で使われています。

フィンランド人の今の気持ちをたった3語でストレートに伝える、シンプルな表現。

何だか心に沁みたのでここにメモしておきます。

『罪と罰』アキ・カウリスマキ監督

カウリスマキ Blu-ray Box に収録されているものの、何となく観るタイミングを逸してしまっていたデビュー作『罪と罰』をようやく観ました。

ドストエフスキーの『罪と罰』の舞台を現代フィンランドに置き換え、カウリスマキ流のアレンジを加えた一作。原題は「Rikos ja rangaistus」となっています。

フィン
rikos crime
rangaistus punishment

 

デビュー作ということもあって、キャラクターのセリフ回しなどはいわゆるカウリスマキ調ではなく、割合オーソドックスな感じ。

それでも物語の展開にぐいぐい引き込んでいくサスペンスドラマとしての力強さがあります。

食肉加工場で働く主人公の若者ラヒカイネンは、実業家ホンカネンの屋敷に潜入しホンカネンをピストルで殺害。その現場を偶然目撃した女性エヴァはなぜか彼の犯行を警察に話さず、彼を庇うようになります。

ラヒカイネンのその後の言動や行動からは罪の意識が微塵も感じられません。そもそも彼が犯行に及んだ理由は何だったのか?

その理由は物語の展開とともに明かされるものの、最終的に海外逃亡の機会を放棄し自首をすることになるラヒカイネンの心理にはわかりにくい部分もあります。

映画の最後、刑務所にいるラヒカイネンをエヴァが訪ねてきたときのラヒカイネンのセリフ。

俺は どうでもいい男を殺した
虫ケラを殺して
自分が虫ケラになった
虫ケラは虫ケラとして残る
だが それもいい
俺が殺したかったのは
”道理”だ
人じゃない
人殺しは誤りだった

ここで「道理」と訳されている単語は何なのだろう?と思い、ディスクを繰り返し再生してみたところおそらく periaate という単語であることがわかりました。

フィン
periaate principle 原理、原則

 

ラヒカイネンが殺したかった道理とは何だったのか?

それは何となくわかるような気もするし、わからないような気もします。

この作品はカウリスマキ26歳のときの作品。荒削りで未完成な部分も多いものの、ドストエフスキーの古典を自分なりに料理しようという気概を感じられる作品です。

フィンランド語学習記 vol.738 − Perinteinen vappu

日本では新天皇即位の話題で持ちきりだった5月1日。フィンランドでは毎年 vappu と呼ばれる学生や労働者のための祭典が行われます。

フィンランド語学習者のためのやさしいフィンランド語によるニュースサイト「Yle Uutiset selkosuomeksi」でもその様子を伝えています。

Perinteinen vappu

Tänään on vietetty vappua. Vappu on opiskelijoiden, työväen ja kevään juhla. Vappujuhlia on ollut joka puolella Suomea.

Helsingissä monet viettivät vappua Kaivopuistossa. Ihmiset söivät vappuruokia ulkona ja kuuntelivat kuorolaulua. Kuorolauluja esittivät Ylioppilaskunnan laulajat.

Presidentti Sauli Niinistö ja rouva Jenni Haukio saivat vapputervehdyksiä Presidentinlinnan pihalla. Presidenttipari sai vappukukan, ja presidenttiparille esitettiin musiikkia.

伝統的なヴァップ

今日はヴァップを祝った。ヴァップは学生・労働者そして春のお祝いである。ヴァップのお祝いはフィンランド中で行われた。

ヘルシンキでは多くの人がカイヴォプイスト公園でヴァップを祝った。人々は外でヴァップの料理を食べ、コーラスを聞いた。コーラスは学生自治会の歌手が歌った。

サウリ・ニーニスト大統領とイェンニ・ハウキオ夫人は大統領官邸の庭でヴァップの挨拶を受けた。大統領夫妻はヴァップの花を受け取り、大統領夫妻のために音楽が演奏された。

Yle Uutiset selkosuomeksi | Yle Uutiset | yle.fi

フィン
perinteinen traditional 伝統的な
viettää spend, celebrate 過ごす、祝う
työväki workers 労働者
joka puolella all around 辺り一面に
kuoro choir コーラス
ylioppilaskunta student union 学生自治会
tervehdys greeting 挨拶

 

vappu は「メーデー」とも訳されますが、日本のメーデーとはかなり印象が異なります。

日本のメーデーが労働者のためのイベントであるのに対して、フィンランドを含むヨーロッパのメーデーは夏の始まりを祝う祭典。とりわけフィンランドの vappu は学生を主役としたユニークな祭典として知られています。

遠足の前日が楽しいように、これから夏を迎えるこの時期には独特の高揚感があるのかもしれません。

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