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「おざなり」と「なおざり」の違いとは?

紛らわしい日本語は多々ありますが、おざなりとなおざりの使い分けは、その最たるものではないでしょうか。わかっているようでわからない、いつも混乱してしまいます。

このあたりでもう一度、しっかりと用法を確認しておくことにしました。

まずは辞書の語義から。

おざなり【お座なり】

当座をつくろうこと。その場のがれにいいかげんに物事をするさま。「ーの計画」「ーにする」「ーを言う」

『広辞苑』

おざなりの計画というのは、行き当たりばったりで、完成度の低い計画ということになるのでしょう。

なお和英辞典で「おざなり」を引くと、careless, slapdash, perfunctory などの訳語が出てきます。

なおざり【等閑】

1 あまり注意を払わないさま。いい加減にするさま。かりそめ。おろそか。ゆるがせ。「規則をーにする」「ーな態度」

2 あっさりしていること。

『広辞苑』

規則をなおざりにするというのは、つまり規則を守らないということですね。

和英辞典で「なおざり」を引くと、neglect, disregard などの訳語が出てきます。

こうして見ると、おざなりとなおざり両方の語義に「いいかげん」という言葉が含まれているため、両者の違いが非常にわかりにくくなっています。

そこで一旦、語義から離れて頭の中で用例を思い浮かべてみると、おざなりは適当なりに行動をしているものの、なおざりはそもそもほったらかしというイメージが浮かんできました。

検索してみると、NHKアナウンスルームのホームページにそのあたりの解説がのっていました。

<前略>

『おざなり』はいい加減でも”何かする”。『なおざり』はいい加減で”何もしない”。この点が違うのです。

なるほど。つまり両者には以下のような違いがあると言えそうです。

おざなりに宿題をする。
→たいして集中もせずに、ダラダラと宿題をこなす。

宿題をなおざりにする。
→遊びに夢中になって、宿題に手を付けない。

こうしてみると宿題の場合は、「なおざり」より「おざなり」の方がまだましと言えそうです。

あるいは気が乗らないことはいっそ「なおざり」にできる方が大物と言えるのかもしれません。さてどちらが良いでしょうか?

ピンクとナデシコ

9月に発売された iPhone 5c には「ホワイト」「ピンク」「イエロー」「ブルー」「グリーン」の5色のカラーバリエーションがありました。

このうち最も人気があった色はどれでしょう?

アメリカでの調査結果を AppBank ニュースが紹介しています。

結論から言うと、男性にはホワイトとブルー、女性にはピンクの人気が高かったようです。

この結果を見て「意外」と思う人はおそらく少ないでしょう。

特にピンクという色は、現代社会においては、女性的なイメージと結びつけて用いられることが多いと思います。

しかしそんなピンク(pink)という単語が、今のように「色」を表すようになったのは、実はそれほど昔のことではありません。

『Online Etymology Dictionary』によると、pink という単語の初出は1570年代。しかしその頃にはまだ色名としての用法はなく、花の名前(ナデシコ)として使われていました。

色名としての最初の記録は1733年ということですので、意外に新しい用法なのだということがわかります。

1570s, common name of Dianthus, a garden plant of various colors, of unknown origin. Its use for “pale rose color” first recorded 1733 (pink-coloured is recorded from 1680s), from one of the colors of the flowers. The plant name is perhaps from pink (v.) via notion of “perforated” petals, or from Dutch pink “small” (see pinkie), from the term pinck oogen “half-closed eyes,” literally “small eyes,” which was borrowed into English (1570s) and may have been used as a name for Dianthus, which sometimes has pale red flowers.

『Online Etymology Dictionary』

ピンクという単語はすっかり日本語化して私たちの日常に入り込んでいるため、あまり意識されることがないのですが、英語の pink には今でも植物の「ナデシコ」という意味があります。

pink

3(植)ナデシコ<ナデシコ科ナデシコ属(Dianthus)植物の総称;特にトコナデシコ(D. plumarius);広く栽培されており、白やピンクや赤やさまざまな色の芳しい花をつける;garden pink ともいう>

『ジーニアス英和大辞典』

昨今「ナデシコ」という名前から連想するのは、女子サッカー日本代表のなでしこジャパンでしょうか。

また「撫子色」のように色名として用いられたときには、いわゆる原色のピンクよりも、落ち着いた色調を指すことが多いようです。

例えばこんな感じ。

元々は「pink=ナデシコ」であったのに、いつの間にか微妙に異なる色を表すようになったというのは、面白い現象ですね。

ほんの少し発色を抑えただけで、とても品のある色になっていると思います。

個人的な好みではありますが、工業製品や街の彩りにこのような和色が多く用いられるようになると、今よりも目にやさしい世界になるのではないでしょうか。

Usain Bolt goes to Finland?

フィンランド語を学び始めたきっかけとして「F1」が好きだからという人は多いようです。

フィンランドは、Mika Häkkinen、Kimi Räikkönen など世界的にも有名なF1ドライバーを輩出しています。

そんなフィンランドのF1ドライバーたちが、陸上100mの世界記録保持者ウサイン・ボルトをフィンランドに招待したというニュースがジャマイカの日刊紙『The Jamaica Observer』に掲載されていました。

Formula-1 drivers invite Usain Bolt to Finland for driving lessons – Sport – JamaicaObserver.com

After Usain Bolt expressed an interest in brushing up on his behind-the-wheels skills in an interview at the Moscow World Athletics Championships, Finnish Formula-1 drivers Valtteri Bottas and Heikki Kovalainen teamed up with AKK Motorsport, the Finnish Olympic Committee and Yle Sports to send a video invitation to the world sprint champion to do just that.

(ウサイン・ボルトがモスクワ世界陸上のインタビューで車の運転技術を磨きたいと話した後、フィンランドのF1ドライバー、ヴァルッテリ・ボッタスとヘイッキ・コバライネンは、AKKモータースポーツ、フィンランドオリンピック協会、Yleスポーツと組んで、短距離の世界チャンピオンにビデオ招待状を送った。)

現役のF1ドライバーに運転を教わるというのは、素晴らしい体験には違いありませんが、運転のためだけに訪れるにはフィンランドはずいぶん遠いようにも思えます。

しかしボッタスは、フィンランドこそが運転を学ぶには最高の環境だと訴えます。その仰天の理由とは何でしょう?

“If you want to learn how to handle a car I think Finland is the perfect place, especially during winter when it’s slippery. We Finns know how to drive,” said Williams driver Bottas.

(車の扱いを学びたければ、フィンランドは最高の場所だよ。特にすべりやすい冬の間はね。フィンランド人は運転の仕方をよく知っているのさ、とウィリアムズのドライバー、ボッタスは言った。)

そんな理由かい!と突っ込みを入れてしまいたくなりますね。

フィンランドが優秀なドライバーを輩出する理由は、冬にすべりやすいからなのでしょうか?

いずれにせよ、フィンランド国営放送 Yle のホームページにボッタスとコバライネンのビデオ招待状が公開されていますので、興味のある方はご覧になってみてください。

フィンランド語ではなく、英語で話しています!

Welcome to Finland, Mr. Bolt! | Urheilujuttuja | Tv | Areena | yle.fi

日本の政党(Political Party)の名前を英語で言ってみる

photo credit: beve4 via photopin cc

先日、半藤一利さんの『昭和史<戦後篇>1945-1989』という本を読みました。

GHQによる占領時代から、1955年の自由民主党結党、60年代の高度経済成長まで、現在の日本がどのような過去の上に成り立っているのかを教えてくれる、大変面白い一冊です。

ところで自由民主党という党名は、英語で何と表すのでしょうか? そんなことが気になったので、日本の政党名の英語表記をまとめてみました。

1 自由民主党 Liberal Democratic Party
2 民主党 Democratic Party of Japan
3 日本維新の会 Japan Restoration Party
4 公明党 New Komeito
5 みんなの党 Your Party
6 日本共産党 Japanese Communist Party
7 生活の党 People’s Life Party
8 社会民主党 Social Democratic Party


1, 2)自由民主党は Liberal Democratic Party、民主党は Democratic Party of Japan となっています。

英語表記に限りませんが、名前を見るだけでは、自由民主党と民主党の違いはあまりよくわかりませんね。

3)日本維新の会(Japan Restoration Party)の Restoration は、おそらく明治維新(Meiji Restoration)の英語表記から取られているのでしょう。

4)公明党が New Komeito になっているのはなぜでしょう?

調べたところ、公明党は新進党への合流に伴い1994年に一旦分裂、1998年に再結成しているため、英語表記においては New を付しているとのこと。

なお2013年11月現在の日本では自民党の一人勝ち状態になっていますが、二大政党制の本家イギリスの政党名は次のとおり。

保守党 Conservative Party
労働党 Labour Party


こちらは路線の違いが非常にわかりやすいですね。

ちなみに日本でも2000年に「保守党」ができたことがありましたが、英語表記は New Conservative Party でした。

あくまで New を付けるあたりが、日本人的な奥ゆかしさ(?)なのかもしれません。

 

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フィンランド語学習記 vol.109 − 男性・女性

仕事からの帰り道、男女共同参画云々という看板が目に入りました。

そこでふと「あれフィンランド語で男性・女性は何と言うんだっけ?」と考えること数分。

思い出せないので、家に帰ってから辞書で調べてみました。

フィンランド語で男性は mies(ミエス)、女性は nainen(ナイネン)。

また英語の Mr. や Mrs. に当たる敬称は次のとおり。

フィン
Mr. herra
Mrs. rouva
Miss neiti


英語のように文中で大文字にせず、次のように使います。

Tämä on herra Jokinen.(この人はヨキネンさんです。)
Tämä on rouva Mäkinen.(この人はマキネンさんです。)
Tämä on neiti Virtanen.(この人はヴィルタネンさんです。)

rouva(ロウヴァ)というのは、何だか怒られてしまいそうな敬称ですね。

英語では Mrs./Miss の区別が女性差別だということで、Ms. が使われるようになりましたが、フィンランド語ではどうなのでしょう?

また結婚と言えば、フィンランド語で夫は aviomies(アヴィオミエス)、妻は aviovaimo(アヴィオヴァイモ)または vaimo(ヴァイモ)。

Wiktionary によると、[avio-]は結婚を表す接頭辞なのだとか。

[avio-]というと飛行機のイメージが浮かぶのは、フランス語の avion のせいでしょうか。

その他、男の子は poika(ポイカ)、女の子は tyttö(テュット)。

教科書の最近読んだ単元には、こんな単語も出てきました。

poikaystävä(ボーイフレンド)
tyttöystävä(ガールフレンド)

ystävä(ユスタヴァ)は「友達」の意味。すなわち英語の boyfriend、girlfriend と同じ構造なので、これは覚えやすいですね。

以上、今回はフィンランド語の男性・女性に関する単語をまとめてみました。

さまざまな分野で少しずつ語彙を増やしていきましょう!

フィンランド語学習記 vol.108 − mikä と mitä の違いとは?

photo credit: Shereen M via photopin cc

フィンランド語を習い始めたころ、日本語の「何」に当たる単語として mikämitä という二つの単語が出てきました。

その時は二つの単語の使い分けについて全く触れなかったのですが、フィンランド語教室の教科書も中盤に差し掛かって、ようやくその違いが明らかになりました。

たしかに最初期に聞いても、なかなか理解できなかっただろうなと思います。

この違いについては、教科書の例文がわかりやすいので引用してみたいと思います。まずは空のコーヒーカップのイラストに添えられた、こんな例文。

Mikä tämä on?(これは何ですか?)
Se on kahvikuppi.(コーヒーカップです。)

続いてコーヒーが注がれたコーヒーカップのイラストに添えられた、こんな例文。

Mitä tämä on?(これは何ですか?)
Se on kahvia.(コーヒーです。)

なぜこのような違いが生じるのでしょう?

実は mikä と mitä は、同一の単語が格変化した形。

[主格]mikä
[分格]mitä

コーヒーカップのように一つ、二つと数えられるもの(加算名詞)を指す時には主格の mikä、コーヒーのように数えられないもの(不加算名詞)を指す時には分格の mitä を使います。

また上記の例文では、答えに当たる単語もそれぞれ主格と分格の形になっています。

[主格]kahvikuppi(コーヒーカップ)
[分格]kahvia(コーヒー)

この使い分けについては、前回のエントリーに詳しく書きました。

[参考]フィンランド語学習記 vol.107 −「A olla B」構文における補語の格変化 | Fragments

つまりフィンランド語では「これは何ですか?」と聞きたいとき、対象の性質を考えて mikä と mitä を使い分けなければなりません。

フィンランド語は「加算名詞」「不加算名詞」の及ぼす影響が英語と比べてもずいぶん大きいので、この点はノンネイティブにとってハードルが高いですね。

何とか徐々に慣れていきたいと思います。

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