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フィンランド語学習記 vol.3 −『フィンランド語のしくみ』を読んでみる

前回のエントリーで紹介した「Euro Talk」というアプリを使い、日常単語200くらいはほぼ頭に入れることができました。

そこで次の段階として『フィンランド語のしくみ』(白水社)を購入。

フィンランド語のしくみ

帯には「寝ながら読める外国語!」と書いてあります。またしても楽なところから攻めようということで。

この本、寝ながら読めるというだけあって練習問題は一切なし。うなずきながら、どんどん読み進められるようになっています。

もちろんそれだけで外国語が身に付く訳はないのですが、「Euro Talk」である程度日常単語を仕入れているので、本の中に出てくる例文などは無理なく読み進めることができました。

あ、この単語知ってる!といった、当たり前と言えば当たり前の喜びを味わうことができるのです。

ここまでにわかったフィンランド語の特徴として、

  • 冠詞がない(素晴らしい!)
  • 名詞の性がない(素晴らしい!)

ということが挙げられます。これは非常に素晴らしい。

しかも文字と音声が一対一の対応になっているので、単語をローマ字読みすれば、それだけでほとんど通じてしまいます。

わかりやすく英語の例で言うと、make を「メイク」と読むようなことはなく、そのまま「マケ」と読んでしまえば良いのですね。これも大変にありがたい。

しかしもちろん良いことばかりではなく、フィンランド語には名詞・形容詞の格変化が多いという特徴もあります。

例えば英語の一人称は I, my me, mine の4種類。

フィンランド語の場合は、なんとこの変化が15種類(!)もあるのだそうです。これは恐ろしい。。。

しかしまだ始めたばかりなので、恐ろしい面はなるべく見ないように、陽のあたる世界(冠詞がない!)を歩いて行くことにしたいと思います。

P.S. この本のコラムで紹介されていたフィンランド人の名字 Aho, Ahonen, Ahokainen にはびっくりしました。あほかいねんって。

 

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フィンランド語学習記 vol.2 −「Euro Talk」を使ってみる

さてフィンランド語を学んでみよう!と思い立ったものの、基礎知識はゼロ。入門書の一冊でも買ってくるという手はありますが、まずはより手軽なところからとりかかることに。

手持ちの iPod touch から「Euro Talk」というアプリを850円で購入しました。

以前、同じシリーズのフランス語のアプリを試したことがあり、なかなかよくできているなあと思っていたので、この機会にフィンランド語のものも使ってみることに。

このソフトは日常よく使う単語を、以下の9つのカテゴリーに分けて、無理なく覚えられるように工夫がされています。

例えば「基本単語」のカテゴリーを選び、その中の「電話」という日本語をタップすると、電話のイラストとフィンランド語のスペルを見ながら、発音が聞けるという仕組み。

電話は puhelin なのですね。

また3種類のゲームを通して、記憶の定着度を測ることもできます。

こちらは読み上げられた単語を4つの絵から選択するゲーム。

余談になりますが、この Euro Talk シリーズはずいぶんマイナーな言語までカバーしており、フィンランド北部で話されているサーミ語なんてものまで存在しています。
(どれくらいダウンロードされたのか知りたいですね。)

ざっと見ただけでも全部で100言語以上あるので、気軽に少数言語に触れてみたい人には、おすすめのアプリです。

さっそく日常の挨拶などを聞いてみましょう。

Hyvää huomenta.(おはよう)
Hyvää päivää.(こんにちは)
Hyvää iltaa.(こんばんは)

おお〜、これは全然聞いたことない(当たり前か)。

そして様々な単語を聞いているうち、これはなかなか一筋縄ではいかないぞ、ということがわかってきました。

フランス語などのヨーロッパ言語をかじったことがある人は覚えがあると思いますが、それらの言語には英語を連想させる単語がかなりの量含まれています。しかしこのフィンランド語には、それがどうも少ないのです。

luottokortti(クレジットカード)

この手の単語はもう少し万国共通っぽくならないものでしょうか。

ちなみにフランス語では、une carte de credit。これなら何となくわかるのですが。

ちょっと目先を変えて、数を数えてみましょう。

yksi(1)
kaksi(2)
kolme(3)

最初の1からして、やや固い感じの綴りに見えてきました。

しかし、そもそも「いち」という音と文字が「1」と結びついているのは単なる偶然であって、「1」は「わん」でも「あん」でも「ゆくし」でも「がらがらどん」でもよい訳です。

とはいえ、すべてがこのように恣意的で、日本語や英語の知識が全く動員できない言語の体系を身に付けるということになると、とんでもなく骨の折れる作業になりそうです。まさに言語の恣意性、ルール無用の世界。

しかしよく見ていると、こんな単語もありました。

Kahvi(コーヒー)
Auto(車)

こういうのがたまに出てくると、なんだかほっとします。まあ人間そんなものでしょう。

そんなこんなで、日常単語をどんどんどんどん聞いていきます。完璧に覚えるというよりは、今後どこかで聞いたときに「あ、この単語聞いたことがあるな」というくらいの記憶を作れれば合格ということで。

ずいぶん甘い基準なのですが、最初からあまり追い込むのは禁物。のんびりとやっていくことにします。

外国語学習のゴールについて

外国語学習のゴールをどこに置くかは人それぞれ。

ネイティブスピーカーのようにすらすら話せるようになりたいという人もいるでしょう。

それに対して、外国語というのは必要なことができればよいのであって、ネイティブスピーカーのようになる必要はないと反論する人もいます。

どちらも一つの考え方ですが、私個人はどちらかの意見に全面的に賛成はしたくありません。

外国語を「どのように、どこまで」学ぶかは、他人ではなく自分自身が決めることだと思うからです。

とはいえおそらく多数を占めるのは、完璧でなくてもよいから、日常生活やビジネスで使えるレベルの外国語を学びたいという人ではないでしょうか。

そのような人におすすめなのが、その外国語を実際に日常生活やビジネスで使っている日本人の映像を見ることです。

その最大の利点は、自分の「到達目標」が実感としてわかるようになるということでしょう。

私たちは必ずしもネイティブスピーカーのようになる必要はないと頭ではわかっていても、普段の学習をすすめる上ではどうしても到達目標をネイティブスピーカーのレベルに置いてしまいがちです。

どうしてそのように目標を高く見積もってしまうのでしょうか?

一つには、私たちの周囲にロールモデルになるようなノンネイティブの学習者がなかなか見当たらないということがあるでしょう。

しかしネット上を探してみれば、グローバルな環境で外国語を使って堂々と渡り合っている日本人の映像をたくさん見つけることができます。

 

宮里藍さんのインタビュー

 

佐藤琢磨さんの対談番組

 

帰国子女でない日本人としては、この二人の英語はほんとに素晴らしいと思います。

到達目標の設定に迷っている人は、ぜひ自分が興味のある分野からロールモデルになってくれる人を探してみてください。きっと日々の学習のモチベーションアップにもつながることと思います。

フィンランド語学習記 vol.1 − どの言語を選ぶのか

一説によると、現在、世界には約3,000種類の言語があるそうです。だとすれば外国語の学習を始める際「どの言語を選ぶのか」というのは、とんでもなく幅の広い選択になるはずです。

もちろんほとんどの日本人は、そのような問いを発することなく義務教育で英語を学び始める訳ですし、外国語を選ぶといっても、せいぜい大学の第二外国語で5つくらいの言語から選ぶ経験をするくらいのものでしょう。

しかし本来この選択は、我々の有限な人生でどの世界へ踏み込んでいくか、という大変決定的な選択なのではないでしょうか。

いわゆる言語の天才と呼ばれるような人の中には、生涯に10や20の外国語を習得する人もいますが、私のような凡人にとっては英語の他にせいぜい一つや二つというのが関の山。それだけにこの選択は重いのです。

しかしある程度の年月を生きてくれば、それなりに興味の対象も定まり、いきおい選択肢は限定されてきます。

私の場合、これまでに頭をよぎったことがあるのは、

  • フランス語 (フランス映画が好きなので)
  • ドイツ語 (哲学書を原書で読みたいので)
  • ポルトガル語 (ボサノヴァが好きなので)
  • フィンランド語 (アキ・カウリスマキの映画が好きなので)
  • ユピック語 (アラスカの自然と文化に憧れていたので)

といったあたりでしょうか。

この中から逡巡の結果、フィンランド語を選択することにしました。

自分自身の学習履歴を振り返ってみると、気が付いたら英語を学び始め、英語圏を旅行し、英語圏に留学し、英語を教えることを職業にしていた、ということもあり、あまりメジャーでない言語に取り組んでみたいという意識がありました。かといってユピック語ではさすがに続けるのが難しいか、と思ったのです。

好きな映画もあるし「フィンランド語は猫の言葉」いう稲垣美晴さんの楽しい留学記を読んでいたので、とりあえずその世界に入っていくためのとっかかりもあります。

しかしこの選択をした時には知らなかったものの、日本におけるフィンランド語学習環境というのは、実はなかなか充実しているということが次第にわかってきたのです。

北欧の国といえば「アイスランド」「スウェーデン」「デンマーク」「ノルウェー」「フィンランド」の5か国があります。それぞれの人口を比較すると、

アイスランド 約320,000人
スウェーデン 約9,250,000人
デンマーク 約5,510,000人
ノルウェー 約4,800,000人
フィンランド 約5,330,000人

 

ということで、スウェーデンが頭一つ抜けており、アイスランド以外の3国は横並びといった感じ。フィンランドは北欧の中でも大きな国ではないし、ヨーロッパの中で見れば、なおさら小国です。

しかし大型書店の語学コーナーを見てみると、この5か国の中では比較的フィンランド語関係の書籍が充実しているように感じられます。もちろん充実していると言っても、ヨーロッパのメジャーな言語(フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語)に比べれば、微々たるものではあるのですが、それでもゼロから始める初学者にとっては心強いものがあります。

また語学学校のコースを調べてみたところ、スウェーデン語・デンマーク語・ノルウェー語はせいぜい1~2レベル(初級・中級)くらいのコースしかないのに対して、フィンランド語は5レベルもあったりします。

どうもフィンランド語は、今の日本でそれなりの人気があるのかもしれません。ムーミンの故郷だから? まあそのあたりはおいおいわかってくるでしょう。

 

フィンランド語は猫の言葉
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このブログでは、外国語の学習にまつわるさまざまな知見を取り上げます。筆者自身による外国語学習の記録から、第二言語習得理論に関する論文の紹介まで、願わくは「面白くて役に立つ」内容になっていることを祈りつつ。

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