[th]の発音が上手くなるには
英語には日本語に存在しない音がいくつかあります。
その一つが[th]の音。
[th]の音には二種類あり、think の[th]のような無声音は /θ/、this の[th]のような有声音は /ð/ の発音記号で表します。
いずれも上下の歯の間に舌を付けて発音するのは難しく、特に初心者の人はそれぞれ /s/ と /z/ の音で代用してしまうのではないでしょうか。
今回は自分がそんな[th]の発音をどのように練習したかという話を書いてみたいと思います。
話はむかしむかしオーストラリアに滞在していた頃に遡ります。
オーストラリアのバスでは、多くの人がバスから降りるときに運転手さんに Thank you./Thanks. などと声をかけます。
郷に入りては郷に従えと思い、自分もバスを降りるときには Thank you. と声をかけていたのですが、最初の頃は典型的な日本人(?)らしく Sank you. という発音になっていたように思います。
しかしある日のこと、他はともかく、この挨拶だけは頑張ってきちんとした[th]の発音にしてみようと決意しました。
それでぎこちなくても、日々[th]の音を意識して Thank you. と言い続けていたら、いつのまにか無意識に[th]の音が出せるようになっていました。
しかもそれ以降は Thank you. だけではなく、例えば something のように語中に[th]が来る単語でも、きちんと[th]の音を出さないと違和感があって、自然と発音が矯正されていきました。
よって[th]の発音が上手くなるには、まず身の回りの人に感謝するという方法もあるのかもしれません。