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「屋上にのぼる」と「屋上にあがる」の違いとは?

日本語では「山にのぼる」とは言うものの「山にあがる」とは言いません。

一方「屋上にのぼる」と「屋上に上がる」はどちらも使われます。

この場合の「のぼる」と「あがる」の違いとは何なのでしょう?

手元の辞書に面白い説明が出ていました。

「のぼる(上・昇・登)」は、糸のように線条的に上に移っていくこと。のぼって行くものの性質は、上に行っても変わらない。「力をつけてトップの座にのぼる」「さけが川をのぼる」。「あがる」は、(高いところにある)別の世界に移ること。だから、「魚があがる」は、死ぬこと。「雨があがる」は、やむこと。「あがってしまう」と、いつもの頭がはたらかなくなって失敗する。

「角川必携国語辞典」

のぼるは糸のように線条的に上に移っていくことという説明は面白いですね。

山にのぼるという行為においては、のぼっていく過程そのものが大切。

もし山にエレベーターが付いていて一気に頂上に行くことができるのなら、山にあがるという表現もありなのかもしれません。

そこから連想すると、屋上にのぼるは上に移動すること、屋上にあがるは移動した結果に力点があるという違いが見えてきます。

別の言い方をすると、屋上にのぼるという表現から連想するのは階段を移動している人の姿、屋上にあがるという表現から連想するのは屋上に立っている人の姿ということになります。

また、あがるは別の世界に移ることというさきほどの辞書の説明にもつながるのかもしれませんが、屋上にのぼるより屋上にあがるの方が少しだけわくわくする。。。というのは単なる後付けでしょうか。

 

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フィンランド語学習記 vol.762 − 続・分格に関する素朴な疑問

過去形のおさらいをしておきたかったので、久しぶりに『フィンランド語トレーニングブック』の練習問題を解きました。例えばこんな作文の問題。

練習6 次の日本語をフィンランド語に直しなさい。

① 誰がそう(niin)言ったのか(sanoa)。

② 彼は私を助けてくれた(auttaa)。

③ あなたは鍵を見つけたか(löytää)。

④ 私たちは食事を作った(tehdä)。

「フィンランド語トレーニングブック」P.111

ノートに書いた自分の答えはこちら。

① Kuka sanoi niin?
② Hän auttoi minua.
③ Löysitkö sinä avaimen?
④ Me teimme ruoan.

答え合わせをすると、①〜③は正解、④は不正解でした。

④私たちは食事を作った(tehdä)。
→ × Me teimme ruoan.
→ ◯ Me teimme ruokaa.

少し前のエントリーで触れた対格/分格の使い分けでまた間違ってしまいました。

フィンランド語学習記 vol.748 − 分格に関する素朴な疑問

「私たちは食事を作った」というのは「作り終わった」ということだから対格なのでは?

と思いましたが、ここで対格を使うとおそらく「あらゆる食事を作り終わった」というニュアンスになってしまうのでしょうか。

分格を使うと「食事を作っているところだ」というニュアンスになってしまうのでは?

とも思いましたが、それは下記のように分けられない名詞(=可算名詞)の場合であって、分けられる名詞(=不可算名詞)の場合にはそもそも分格を使うということなのでしょうか。

Isä luki kirjaa.

父は本を読んでいた。

Isä luki kirjan.

父は本を読んだ。

「フィンランド語文法ハンドブック」P.176

相変わらずこの使い分けは難しいなと思わせる問題でした。

南極ではたらく:かあちゃん、調理隊員になる

書店で見かけると必ず手に取ってしまうのが書名に「北極、南極」の文字が入った本。

近所の書店で見かけたこの本も手にとってめくっているうちに、じっくり読みたくなって購入しました。

南極ではたらく:かあちゃん、調理隊員になる

本書は第57次南極地域観測隊で調理隊員を務めた渡貫淳子さんによる南極滞在1年4か月の記録。

著者の仕事はパートナーの調理隊員と二人で隊員30人分の食事をつくること。越冬隊の食料は冬の間補給ができないため、1年分を一気に運び込まなければなりません。

傷みやすい野菜などは冷凍しても1年間保存できないため、滞在後半は使用できる食材も限定的になる中、日々の献立を工夫して考えていく必要があります。

昭和基地という密閉された空間で30人の隊員が一年を過ごす訳ですから、当然そこには言葉にならない葛藤や苦労もあるのでしょう。

ただ一歩間違えば命の危険がある極地において、隊員たちが助け合いながら仕事を進めていく様子には大人の合宿のような楽しげな雰囲気もあります。

また読み終えた後「なぜこの生活に魅力を感じるのか?」と考えてみたところ、結局は無駄を削ぎ落としたシンプルな生活に憧れているからなのかなと思いました。

現代社会における様々な余暇活動、いわゆる枝葉の部分を削ぎ落としていくと生きる上で最低限欠かせない、いわゆる幹の部分が見えてきます。その中でも「食べる」ことが人間にとって最も本質的な活動の一つであることは間違いありません。

南極観測隊員の食べるごはんを通して、私たちが普段食べているごはんの豊かさや貧しさを考えることができるというのは本書が与えてくれるユニークな経験の一つです。

極地というだけでなんとなく憧れを抱いてしまう自分のような人にとっても、全く憧れを抱かない人にとっても、それぞれの視点で楽しめる素敵なエッセイだと思います。

 

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微分・積分

科学雑誌 Newton が出している「Newton ライト」は理系のさまざまなトピックを初心者にもわかりやすく説明してくれる入門シリーズ。

先日はこんな一冊を読みました。

Newtonライト『微積のきほん』 (ニュートンムック)

微分・積分は文系人間にとってハードルが高い分野。

しかしこの本ではそのエッセンスがわかりやすく説明されていて、微分・積分の世界に少しだけ近づくことができたような気がします。

そして読了後に思ったのは、もし自分が国語辞書の執筆者だったら「微分・積分」の項にはどんな語釈を書くだろう?ということ。

。。。しばらく考えてみたのですが、全く思い当たりません。実際の辞書にはどのように書いてあるのでしょう?

びぶん[微分](名・他サ)

〘数〙ある変数のひじょうに小さい変化に対応する、関数の変化の割合の極限を求めること。(↔積分)

「三省堂国語辞典 第七版」

せきぶん[積分](名・他サ)

〘数〙関数の和に関する計算法。(↔微分)

「三省堂国語辞典 第七版」

うーん、わかるようなわからないようなという感じでしょうか。

有名なカピバラの語釈のように、対象をありありとイメージできるような語釈を書けたらすごいと思うのですが、抽象的な言葉の場合は難しいでしょうか。

カピバラ(名)〔capybara〕

〘動〙ネズミのなかまで、大型犬ほどの大きさのけもの。毛におおわれ、ねむそうな目と、間のびした鼻の下をもつ。〔なまって、カピパラ〕

「三省堂国語辞典 第七版」

ロシアの現大統領は誰?

知っているようで知らないことはいくつになってもあるものです。

そこで問題を一つ。

Q:ロシアの現大統領は誰でしょう?

??

??

A:ウラジミール・プーチン

。。。と今まで覚えていたのですが、正しくはウラジーミル・プーチンさんであるということにさきほど気が付きました。

× ウラジミール・プーチン
ウラジーミル・プーチン

 

フルネームはウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン(Владимир Владимирович Путин)。

この Владимир をどう発音するのかはロシア語に詳しくないのでわかりません。ただ長音符の位置がずれているということは、日本語で「おかあさん」を「おかさあん」と言っているようなものなので、それなりに違和感はあるのだろうと想像します。

でもウラジミールだと思っている人って結構いる気もするのですが、、、どうでしょう?

cleanliness と cleanness の違いとは?

このところビジネス関係の本を読んでいてよく見かけるのが「クリンリネス」という言葉。

もともとはどんなニュアンスの英単語なのだろう?と思い、手元の英語辞書を引いてみました。

cleanliness

/klénlinəs/

U 清潔さ;きれい好き;こざっぱりしていること

be obsessed about cleanliness
神経質なほどきれい好きである

Cleanliness is next to godliness.
(ことわざ)清潔さは信仰深さに次ぐ(ほど大切)

「ウィズダム英和辞典 第4版」

「清潔さ、きれい好き」というニュアンスの言葉なんですね。Cleanliness is next to godliness. ということわざは面白いです。

ところで clean の名詞形と言えば、cleanliness よりシンプルな cleanness という単語も思い当たります。

cleanliness と cleanness の違いとは何なのでしょう?

こちらも辞書を引いてみました。

cleanness

/klı́ːn-/

U 清潔;潔白

「ウィズダム英和辞典 第4版」

これだけでは cleanliness との違いがよくわかりません。そこでさらに英英辞書でも cleanliness を引いてみました。

cleanliness /klenlɪnəs/

N-UNCOUNT

Cleanliness is the degree to which people keep themselves and their surroundings clean.

Many of Britain’s beaches fail to meet minimum standards of cleanliness.
…the importance of personal cleanliness.

「Collins Cobuild Advanced Learner’s Dictionary」

おそらく cleanness が単に「清潔であること」を指しているのに対して cleanliness は「清潔にしようとすること、およびその習慣」を指している感じでしょうか。

いわゆるモノ・場所視点の cleanness と人視点の cleanliness。

似ているようで視点が異なる面白い単語の組み合わせだと思います。

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