フィンランド語学習記 vol.813 − 親知らず

viisas[ヴィーサス]

賢い、賢明な

viisaudenhammas
⦅歯⦆親知らず

「パスポート初級フィンランド語辞典」

フィンランド語で「親知らず」は viisaudenhammas。直訳すれば「賢い歯」ということになります。

これを見て英語にも同様の表現があったはずと思い調べてみると、こんな見出し語が見つかりました。

wisdom tooth

any of the four large teeth at the back of the mouth that do not grow until you are an adult

「Oxford Advanced Learner’s Dictionary」

日本語では「親知らず」という名称が一般的ですが、viisaudenhammas / wisdom tooth に類する「知恵歯」という表現もあるようです。日国に両者の言葉の由来が出ていました。

おやしらずば【親不知歯】

〘名〙ヒトの三二本の歯のうち、最も遅く生える上下左右四本の歯。二〇~二五歳ごろに生えるので、昔は親と死別していることが多いところから、この名がある。第三大臼歯。知歯ちし。親知らず。

「精選版 日本国語大辞典」

ちえば【知恵歯】

〘名〙親不知歯おやしらずばのこと。成人し知恵がついてからはえるところからいう。第三大臼歯。知歯ちし

「精選版 日本国語大辞典」

こうして並べてみると「親知らず」は日本的、「知恵歯」は西洋的な表現なのかなという気もします。「親知らず」はおそらく日本語独特の表現なのでしょう。

さらに世界の言葉を探してみれば、「へえー、こんな呼び名があるんだ」と驚くような独特な呼称が見つかるのかもしれません。