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言語を比較する

少年は/父は学校にいる

『フィンランド語文法ハンドブック』をもう一度頭から順番に読み直しています。

この本は今までリファレンス的に使っていたので、頭からきちんと読むのは初めて。

そのため改めて読むと「そうだったのか!」と思う部分も多いです。

例えば内部格と外部格の違いについて説明した次の部分。

koulu 「学校」など、ある目的を持つ組織を表す語も内部格と外部格になる場合があります。それらの本来の役割について語る場合には内部格になります。

Poika on koulussa.
少年は(生徒として勉強するために)学校にいる/通っている。
Isä on koululla.
父(isä)は(何かの用事で)学校にいる。

「フィンランド語文法ハンドブック」P.40

フィンランド語では格語尾の変化によって学校にいる目的の違いを伝えることができるんですね。

考えてみると、これに類する表現は英語にもあります。

The boy is at school (in school).
少年は学校にいる(勉強している/生徒である)。
My father is in the school.
父は学校にいる(建物の中にいる)。

英語ではこの場合、冠詞の有無によって学校にいる目的の違いを伝えています。

では、これに類する表現は日本語にもあるでしょうか?

??

しばらく考えてみたものの思い当たらず。さきほどの例文も日本語では両方「学校にいる」と訳すのが自然でしょう。

つまり日本語において通常この違いは意識されていないということ。

それだけにこのようなケースにおけるフィンランド語の格変化や英語の前置詞の使い方は日本人にとって難しいのかもしれません。

 

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spacewalk と宇宙遊泳

spacewalk

NOUN

A period of physical activity engaged in by an astronaut in space outside a spacecraft.

Lexico Dictionaries

spacewalk は「宇宙遊泳」を意味する英単語。

宇宙飛行士の船外活動を表すのに、英語では walk という単語を用い、日本語では「遊泳」という単語を用います。

船外活動に当たっている宇宙飛行士の感覚は「歩く・泳ぐ」のどちらとも異なるはずですが、それに対応する固有の動詞は当然どちらの言語にもありません。

その新しい動作を表現する際に選ばれる単語が言語によって異なるのは面白い現象だと思います。

日本語ネイティブとしては「あれは歩いているというより、泳いでいる感覚に近いのでは?」と言ってみたくなりますが、真相は実際に船外活動を行った宇宙飛行士に聞いてみるしかありません。

改めて写真や映像を見てみると、歩いていると言われれば歩いているようでもあり、泳いでいると言われれば泳いでいるようでもあり。まあどちらもありかなというのが正直な感想です。

カチューシャ、アリス

女性用ヘアバンドの「カチューシャ」というのは何となくロシア語っぽい響き。

本当にロシア語なのか真相を探るため、辞書を引いてみました。

カチューシャ(名)〔Katyusha= もと、商標名。トルストイの小説「復活」の女主人公の名から〕

弾力性を持たせた、アーチ形の細長いヘアバンド。布をかぶせたものやプラスチック製のものがある。

「三省堂国語辞典 第七版」

ロシア語と言えばロシア語なのかもしれませんが、いわゆる普通名詞ではなく女性の名前から来ているんですね。

ただしこのカチューシャというのは日本独特の呼称。英語ではこんな名前で呼ばれているようです。

Alice band

NOUN

A flexible band worn by women and girls to hold back the hair.

Oxford Dictionaries

これは「不思議の国のアリス」の主人公アリスがこのヘアバンドをしていることに由来する名称。

日本語でも英語でも女性の名前が付いているというのは面白い偶然の一致です。

もしかしたら他の言語にも女性名を冠した呼び名があるのでしょうか?

ヨーグルトの日

今日5月15日はヨーグルトの日。

ヨーグルトの研究で知られるロシアの生物学者イリヤ・メチニコフの誕生日なのだそうです。

メチニコフ

(Il’ja Il’ič Mječnikov イリヤ=イリイチー)

ロシア生まれの生物学者。フランスに帰化。食細胞現象を発見、細菌学に貢献。免疫の食細胞説を唱えた。一九〇八年ノーベル生理学・医学賞受賞。(一八四五 – 一九一六)

「精選版 日本国語大辞典」

ヨーグルトはこのメチニコフによってヨーロッパに広められたとのこと。

ヨーグルト(名)〔yogurt〕

牛乳・ヤギの乳などに乳酸菌を入れて、ゆるくかたまらせたもの。味は、ややすっぱい。

「三省堂国語辞典 第七版」

初めから砂糖の入ったヨーグルトを食べ慣れている人は、すっぱいという記述自体に違和感を覚えるかもしれません。そのあたりの感覚も時代とともに変化していくものでしょうか。

また世界の言葉で「ヨーグルト」を何と言うのか『13か国語でわかるネーミング辞典』で調べてみました。

ヨーガト yoghurt
ヤウール yaourt
ヨーグルト Joghurt
ヨーグルト yogurt
西 ジョグール yogur
ヨグルテ iogurte
ヨホルトゥ yoghurt
ヤウルティ γιαουρτι
プラスタクヴァーシャ простокваша
スワンナイ 酸奶
ヨグルト 요구르트
ラバン لبن

 

ヨーロッパの言葉はどれもヨーグルトによく似ています。

こうなると気になるのはヨーグルトってもともとは何語なのだろう?ということ。

外来語の起源を調べたいときはこの辞書が便利です。

ヨーグルト

〔yogurt=もと、トルコ語〕

牛乳・ヤギの乳などに 乳酸菌を 作用させた、クリーム状の食品。

「新明解国語辞典 第七版」

ヨーグルトというのはもともとトルコ語なんですね。

ヨーグルトと言えばブルガリアのイメージ。ただトルコはブルガリアの隣国なので、遠からずというところでしょうか。

トルコ語の食べ物といえば真っ先に思い浮かぶのはやはりケバブ。ヨーグルト=トルコというのは意識したことがなかったですね。

 

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虹の構造

フィンランド語で「虹」は sateenkaari(サテーンカーリ)。

sateen は「雨」を意味する名詞 sade の属格の形。

kaari は「アーチ」を意味する名詞。

そうか、フィンランド語では虹を「雨のアーチ」と表現するんだ!

。。。と思ったのですが、改めて考えてみると英語の rainbow やフランス語の arc-en-ciel も同じ構造。取り立ててフィンランド語の表現が目新しい訳ではありません。

それにもかかわらず、雨のアーチという表現を目新しく思ったのはなぜなのか?

その理由を考えてみたところ、それはおそらく rainbow という言葉があまりにも馴染みのある言葉になっているからなのだろうという結論に至りました。

rainbow という言葉を使う際、それが rain と bow の複合語であるという事実を意識している人は少ないでしょう。私も含めた多くの人は rainbow をあくまでも rainbow というひとまとまりの単語として認識しているのだと思います。

それならばフィンランド語の達人になれば、sateenkaari を sade と kaari に分けて考えることもなく、sateenkaari というひとまとまりの単語として認識するようになるのでしょうか?

結局はその単語との接触頻度がどれだけ高いかという点が鍵を握っているような気がします。調べてみれば、そのあたりを検証した研究があるのかもしれません。

足を引っ張る

足を引っ張る 句

①他人の成功や集団の活動のじゃまをする。

②順調な進行のじゃまをする。

「円安が業績のー」

「三省堂国語辞典 第七版」

「足を引っ張る」は日本語の一般的なイディオム。

それでは Don’t pull my leg. という英語のフレーズはどんな意味になるでしょう?

つい「足を引っ張らないで」という意味を連想してしまいますが、実際は次のような意味になります。

pull someone’s leg

PHRASE

Deceive someone playfully; tease someone.

Oxford Dictionaries

pull someone’s leg は「からかう」を意味するイディオム。

つまりさきほどの Don’t pull my leg. というフレーズは「からかわないで」という意味だったんですね。

このように日本語と英語で表現は同じなのに意味が異なるペアは紛らわしいもの。

日本語ネイティブの感覚では「なぜ足を引っ張るがからかうの意味になるの?」と感じますし、英語ネイティブの感覚では「なぜ足を引っ張るがじゃまをするの意味になるの?」と感じるのでしょう。

ある意味、学習者泣かせの表現と言えそうです。

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