apple proverbs

ふつう英和辞書を引くのは単語の意味がわからないとき。

しかしもしそれだけなら apple のように誰もが意味を知っている単語は何のために辞書に出ているのでしょう?

このような単語も改めて辞書を引いてみると思いがけない情報を得られることがあります。

リーダーズ英和辞典の apple の項にはこんな例文が並んでいました。

apple

リンゴ;リンゴの木[材];リンゴ状の果実(をつける木[野菜]);⦅形・色が⦆リンゴに似たもの、《野球俗》ボール

An apple a day keeps the doctor away.
《諺》一日にリンゴ 1 個で医者要らず
The apples on the other side of the wall are the sweetest.
《諺》塀の向こうのリンゴがいちばんうまい⦅人のものはよく見える⦆
The rotten apple injures its neighbor [spoils the barrel].
《諺》腐ったリンゴは隣を腐らす[樽をいためる]⦅よくない人物・因子はまわりに悪影響を与える⦆
The apple never falls far from the tree.
《諺》リンゴは根元に落ちる⦅際立った特徴は遺伝するものだ⦆

「リーダーズ英和辞典 第3版」

リーダーズでは apple の例文がすべてことわざになっています。

これだけのことわざがあるということは apple がそれだけ人間にとって身近な存在であり続けてきたということなのでしょう。

特に印象に残ったのは最後の The apple never falls far from the tree. という宿命論的なことわざ。遠くへ落ちるリンゴはこの世界に存在しないのでしょうか?