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curmudgeon(気難し屋)のはなし

photo credit: guidedbycthulhu via photopin cc

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このブログでは時々、英単語の語源を話題にすることがあります。

しかし数多い英単語の中には、その履歴がはっきりしないものも珍しくありません。

そんな語源不詳の単語の一つが curmudgeon

curmudgeon

a bad-tempered person, often an old one.

『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』

英和辞典の訳は「気難しい人」「意地の悪い人」などなど。どこかユーモラスな響きのある単語ですね。

curmudgeon の語源については、イギリスの文学者サミュエル・ジョンソン(Samuel Johnson)の英語辞典(A Dictionary of the English Language)にフランス語の coeur merchant(evil heart)に由来するという記載があります。

しかし現在ではこの説にはあまり信憑性がないと見られているようです。

curmudgeon (n.)

1570s, of unknown origin; the suggestion, based on a misreading of a garbled note from Johnson, that it is from French coeur mechant “evil heart” is not taken seriously; the first syllable may be cur “dog.” Liberman says the word “must have been borrowed from Gaelic (and references muigean “disagreeable person”), with variant spelling of intensive prefix ker-. Related: Curmudgeonly.

『Online Etymology Dictionary』

ところで、もしあなたのまわりに憎めない curmudgeon がいるなら、こちらの National Curmudgeon Day に関するホームページを紹介してあげるとよいかもしれません。

National Curmudgeon Day – Put on Your Grumpy Face

2014年の National Curmudgeon Day は1月29日とのこと。

ホームページには、よりよい curmudgeon になる方法が紹介されており、その中でニルヴァーナ(Nirvana)の Curmudgeon というタイトルの曲も紹介されていました。

なかなか奥深い curmudgeon への道。一度しっかり学んでみるのもよいかもしれません。

present(現在)と present(贈り物)はなぜ同じ綴りなのか?

present

noun

1. a thing that you give to sb as a gift

2. the time now

『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』

英語の名詞の present には「現在」と「贈り物」という二つの意味があります。

異なるこの二つの意味を、同じ綴りで表すのはなぜでしょう?

単なる偶然という可能性もありますが、もし共通点があるとするならそれは何でしょうか?

 

まずは語源から

『ジーニアス英和大辞典』の説明によると、現在を意味する present はラテン語の praeesse(近くにいる)という単語に由来するそうです。

一方、贈り物を意味する present は古フランス語の presenter(贈り物をする)に由来するとのこと。

これを見る限り、全く別の語源なのかな?と思いますが、『Wiktionary』の説明を見ると、古フランス語の presenter も、もともとはラテン語の praeesse に由来すると書いてあります。

present(time)

From Middle English, from Old French, from Latin praesent-, praesens present participle of praeesse (“to be present”), from Latin prae- (“pre-”) + esse (“to be”).

present(gift)

From Middle English presenten, from Old French presenter, from Latin presentare “to show”, from Latin praesent-, praesens present participle of praeesse “to be in front of”.

こうして見ると途中経路はともかく、同じルーツの単語であることは間違いないようですね。

English Middle English Old French Latin
present(time) praeesse
present(gift) presenten presenter presentare praeesse

 

ルーズベルト夫人の言葉

present の double meaning については、フランクリン・ルーズベルト大統領の夫人エレノア・ルーズベルト(Eleanor Roosevelt)がこんな言葉を残しています。

Yesterday is history.
Tomorrow is a mystery.
Today is a gift.
That’s why it is called the present.

あるいはどんな説明よりも腑に落ちる言葉かもしれませんね。

 

以上、今回は present(現在)と present(贈り物)がなぜ同じ綴りなのかを調べてみました。

見た目が同じ二つの単語が、他人のそら似なのか、あるいは遠縁なのか、調べてみると興味深い世界が広がっていることがあります。

oxymoron の不思議な世界

photo credit: Franck Vervial via photopin cc

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Simon & Garfunkel の1964年のヒット曲『The Sound of Silence』。映画『卒業』の主題歌としても有名です。

この『The Sound of Silence』というタイトルをそのまま訳すと「静寂の音」。

静寂というのは音がないことですから、静寂の音というのは、そもそも矛盾した表現です。

このような表現を英語で oxymoron(撞着語法)と言います。

日常表現の中には、もはや矛盾を意識することなく使っている oxymoron も多いのですが、よくよく見ると相矛盾した表現を含んでいることがわかります。

今回はそんな oxymoron の中からよく使われるものをいくつか拾ってみましょう。

 

bittersweet(ほろ苦い)

例えば恋愛など、楽しくて同時につらいという経験は誰にでもあるもの。

勝負ごとに勝っても、相手の気持ちを斟酌して素直に喜べないということもあります。そんな bittersweet victory を味わったことがある人も多いのではないでしょうか。

 

living dead(生ける屍)

これはいわゆるゾンビのこと。幸いにしてまだ出会ったことはありません。

ジョージ・A・ロメロ監督の『Night of the Living Dead(1968)』など映画のタイトルにもなっています。

 

old news(古いニュース)

「サッカー日本代表が来年のワールドカップへの出場を決めましたね!」などと言えば、古いニュースだなあと言われてしまうことでしょう。

しかし、もともと news というのは「今、起こっていること」を伝えるものなんですよね。

 

open secret(公然の秘密)

みな知っているのに、どうしても口には出せない。そんなことがどの組織にも一つや二つあるのではないでしょうか。

あるいは逆にあなた自身が裸の王様になってしまっていませんか。

 

original copy(原本)

original copy というのは、コピーではなく原本のこと。

例えばパスポートの original copy と言ったら、パスポートそのものを指します。ノンネイティブにとっては、ちょっと紛らわしい表現ですよね。

 

sad smile(悲しげな微笑み)

人間は複雑な感情を持った生き物。

チンパンジーにも微笑みはあるそうですが、悲しげな微笑みとなると果たしてどうでしょう?

 

以上、英語の oxymoron をいくつか紹介してみました。

こういう表現を見ていると、ヒトの言葉というのは不思議なものだなあということを改めて実感します。矛盾によって、より深い表現を生み出しているんですね。

フィンランド語学習記 vol.119 − 乗り物の名前

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通勤の電車の中でフィンランド語の単語を復習しています。

電車に乗る時間は片道10分しかないものの、iPhone の単語カードアプリを使って、その間に150〜200語くらい日本語からフィンランド語に直す練習をすることができます。

これを30分もやるとおそらく飽きてしまうので、10分というのはちょうどいい時間。

電車の中でスマホをいじっている人は多いですが、中にはフィンランド語の単語を復習している人もいるんですよ。

さてそんな電車はフィンランド語で何と言うのだろう?と思って調べてみると、juna(ユナ)でした。

ちょっとかわいらしい響きの単語ですね。

今回はその他にも乗り物の名前を集めてみました。

フィン
1 auto car
2 bussi bus バス
3 juna train 電車
4 laiva ship
5 lautta ferry フェリー
6 lentokone plane 飛行機
7 polkupyörä bicycle 自転車
8 taksi taxi タクシー


1)フィンランド語で「車」は auto(アウト)。ついついオートと読んでしまいそうになるので注意が必要。

なお英語にも「車」を意味する auto という単語はあります(automobile の短縮形)。こちらの発音はオートですね。

7)polkupyörä の polku は「細い道」、pyörä は「車輪」の意味。「自転車=細い道を走る車輪」という組み合わせになっています。発音はこちらから。

2、8)bussi、taksi は、英語の綴りと似ています。

どちらも外来語の印である[-i]が語尾に付いており、古くからのフィンランド語ではないことがわかります。

以上、今回はフィンランド語の乗り物の名前を集めてみました。

この中で、今一番乗りたいのはフェリーかなあという気分です。寒そうですが。

オムニバス(omnibus)の語源とは?

photo credit: Daniele Zanni via photopin cc

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ショパンの「雨だれ」は大好きなクラシック曲の一つ。

この曲を最初に聞いたのは黒澤明監督の映画『夢』の中の「鴉」という一篇でした。

主人公の寺尾聰はゴッホの絵を見ているうち、絵の中に入り込み、原色の絵画の世界をさまよいます。幻想的な世界。

その背後に流れている「雨だれ」の旋律が強く印象に残り、これは何という曲だろう?とすぐに調べたことを覚えています。

『夢』は、この「鴉」を含む全八篇から成るオムニバス映画。

一般にオムニバス映画(omnibus film)というと、同一の監督による短編集を指す場合もありますし、複数の監督による短編集を指す場合もあります。

このオムニバス(omnibus)というやや風変わりな英語の語源は何でしょう?

omnibus は、もともと「すべての人のために」を意味するラテン語。そこから派生して「乗合馬車」を意味する単語になりました。

omnibus (n.)

1829, “four-wheeled public vehicle with seats for passengers,” from French (voiture) omnibus “(carriage) for all, common (conveyance),” from Latin omnibus “for all,” dative plural of omnis “all” (see omni-).

『Online Etymology Dictionary』

現在も世界中で走っている bus は、この omnibus が省略された形。

1829年時点の omnibus の定義「four-wheeled public vehicle with seats for passengers」はそのまま現在の bus に当てはまりますね。

また[omni-]は、all を意味する接頭辞としていくつかの英単語に使われています。

1 omnibus (1人の作家または1つのテーマに基づく)全集、大全集、作品集
(ラジオ・テレビの)総集編、編集番組
(古)バス
2 omnipotence 何でもかなえられる力、全知全能
3 omnipotent 全能の、何でも思い通りにできる
4 omnipresent (同時に)どこにでもいる、(いたる所に)いつも見られる、遍在する、普遍的な
5 omnipresence 遍在
6 omniscience 全知、(無限の)英知
7 omniscient 全知の、通暁した、無限の知識を持つ
8 omnivore 雑食動物、貪欲な人
9 omnivorous 雑食性の
<人が>何にでも興味のある、雑読(家)の

*語義は『ウィズダム英和辞典』より

5)omnipresence は、初めて出会ったとき不思議な単語があるものだなあと思ったのを今でも覚えています。

「遍在」するものとは、例えばキリスト教の神。主に一神教的な文脈で使われることばなので、日本語にはあまり馴染まないのかもしれません。

しかし似たような意味のユビキタス(ubiquitous)という単語は、コンピュータ/インターネットの普及と相まっていくらか有名になりました。

2、6)omnipotence、omniscience も、omnipresence と同じく神の属性(attribution)として使われる単語。

こうして見ると[omni-]は神の接頭辞とも言えそうです。

以上、今回は omnibus の語源や接頭辞[omni-]を含む単語を紹介しました。

あまり使う単語ではありませんが、どことなく神秘的な佇まいがありますね。

フィンランド語学習記 vol.118 − 砂糖あり?それとも砂糖なし?

photo credit: .robbie via photopin cc

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フィンランド語教室47週目のレポート。

今回はまず序数の名前と月の名前を練習しました。

このブログでは、以前にどちらも取り上げたことがありますが、だからといってすらすらと言える訳ではありません。

[参考]フィンランド語学習記 vol.68 − 序数の名前 | Fragments

[参考]フィンランド語学習記 vol.42 − 月の名前 | Fragments

特に月の名前は覚えるのが難しいですね。

とはいえ月の名前は全部で12個のみ。繰り返し練習すれば何とかなるでしょう。

さてこの日習った表現の中で、面白いと思ったのが次の一文。

Sokerin kanssa vai ilman sokeria?
(砂糖あり?それとも砂糖なし?)
*sokeri(砂糖)、A kanssa(Aといっしょに)、vai(それとも)、ilman A(Aなしで)

これはコーヒーなどを出すときに、砂糖はいるかいらないかを聞いている表現。喫茶店で言われることもありそうですね。

前半の Sokerin kanssa は「with sugar」の意味。

kanssa は後置詞なので、A kanssa で「with A」の意味になります。

一方、後半の ilman sokeria は「without sugar」の意味。

ilman は前置詞なので、ilman A で「without A」の意味になります。

こういった表現をつくるとき、英語なら前置詞(with A)、日本語なら後置詞(Aと)を使う訳ですが、フィンランド語では表現によって前置詞/後置詞を使い分けなければなりません。これは少々複雑。

もう一度、フィンランド語の語順をベースに一語ずつの対応を見てみましょう。

フィン Sokerin kanssa vai ilman sokeria ?
sugar with or without sugar ?
砂糖 あり それとも なし 砂糖 ?


よく見ると、砂糖を意味する sokeri の語形も少しだけ変わっているのがわかります。

[属格]sokerin
[分格]sokeria

kanssa の前に置く名詞は属格、ilman の後に置く名詞は分格になります。

すなわち以下のように覚えるとよいのでしょう。

フィン
(属格)+kanssa with(属格) (属格)といっしょに
ilman+(分格) without(分格) (分格)なしで


たった一行の中に、ずいぶんと奥深い世界が広がっています。これはおもしろいですね!

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